細川護煕さんが、都知事選出馬を決められたようだ。
強力な支援者は、小泉純一郎さんだ。
お二人を結び付けているのは、「脱原発」。
細川さんは、「フクシマ事故」発生直後から「脱原発」ということを、様々なメディアで訴えてきた。
一方、小泉さんが「脱原発」を言う様になったのは、東京電力をはじめとしてご自分が首相の頃に説明を受けていた内容と実態が大きくかけ離れている、と言う事実を知ったときからの様だ。
これは、小泉さんご自身が、以前行った記者クラブでの場で「なぜ脱原発という考えを持ったのか」ということを説明していらっしゃる。
他の候補者として注目をされているのが、舛添要一さんだろう。
ところが桝添さんからは「脱原発」ということよりも、「2020年開催(予定)の東京オリンピック」のほうが、中心のようだ。
猪瀬さんの献金問題が起きたのは「202年の東京オリンピック開催」が決まった後だった。
穿った見方なのだが、元々猪瀬さんの役割は「東京オリンピック誘致」までだったような気がしている。
猪瀬さんご自身と言うよりも前の石原さんの意志を継いで「東京オリンピック誘致」を進めたが、国会議員さんの中には、「しがらみが無いクリーンで文化人」と言うイメージの良さが、オリンピック誘致には向いているが、いざ開催となるとその「政治家としての技量(というか、与党だけでは無くいわゆる業界との人脈など)に難あり」と思った人がいるのでは?と言う気もしている。違う見方をするなら「オリンピック誘致までのピンポイント起用」として適任だったのが、猪瀬さんだったのでは?と言う感じがするのだ。
その後は、自民党公認の都知事がオリンピック開催までを仕切ることで、関連業界、特に建築・土木の関係をよくしていきたい、と言う思惑もあったのでは?
事実、安倍さんになってから大幅に予算が増えたのは、いわゆる「族議員」さんたちの発言力が強いこの様な分野だった。
それを強く感じたのは、2020年のオリンピックの組織委員長に元総理の森喜朗さんが決まったからだ。
確かに誘致の時から委員長のような立場だったと思うのだが、個人的には「目立つことがお好きな方なので、ラグビーのW杯開催だけでは物足りなかったのかな?」と言う気もしているが、自民党にとって、何かと有利な人が組織委員長になったという印象もある。
その様な穿った見方で見て見ると、桝添さんというのは自民党から離れた人ではあっても、自民党側としては、適任だと判断してもおかしくは無いと思う。
自民党側としては「脱原発」に世論が動くよりも、「オリンピックの開催」を世論の中心にした方が、何かとメリットが高いかも知れないからだ。
もう一つは、細川さんご自身が中心となって「東日本大震災復興プロジェクト・森の長城プロジェクト」が、自民党が進めているコンクリート製の防潮堤計画と真っ向から対立すると言う点でも、自民党としてはおもしろくないと思う。
「他の候補者の方々が注目されない」と言うのは問題だとは思うのだが、そう考えると今回の都知事選は、単に「脱原発VSオリンピック」ではないように思うのだ。