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トヨタの新しい企業CM

2011-10-15 21:36:14 | CMウォッチ
1週間ほど前から、Yahooなどのポータルサイトのポップアップ広告のトコロに、トヨタの新しい企業広告の告知がされていた。
そして、今日そのテレビCMが一斉にテレビに流れた様だ。
「ReBORN FUN TO  DRIVE, AGINE」と題した、CMだ。

テレビCM放映後、WEBサイトでも見ることができたのだが、意図しているトコロが分からない訳では無いが、私の中では「ムゥゥゥ~」と考えてしまうCMだった。
コンセプトとしての「ReBORN」も何となく分かるし、長い間使われてきた「FUN TO DRIVE」も名コピーだと思う。
何より、このコピーが初めて登場した1980年代は「クルマを所有するコト」では無く、「クルマを運転する楽しさ」というコトを、各社競うようにアピールした時代だった。
1960年代から続いてきた、トヨタの「いつかはクラウン」という時代から、考えれば大きな転換となるCMだったと思う。

そして今再び「FUN TO DRIVE」=(クルマを)運転する楽しさ、と言うコトをキーワードとしているコトを考えると、若年層を中心とした「クルマ離れ」に対するアプローチというコトも考えられる。
とすれば、なぜ戦国武将なのだろうか?
確かに織田信長や豊臣秀吉は、いつの時代でも人気の高い戦国武将だ。
トヨタのお膝元、三河の出身でもある。
もしかしたら、戦国武将たちが社会のフレームを大きく変えたコトをなぞり、クルマを通して社会のフレームを変えたい、と言うコトなのか?
だとすれば、今から50年近く前のクラウン(だと思う)を使う理由は?
「温故知新」というコトなのか?
「トヨタのモノづくりの原点」として、「いつかはクラウン」を登場させたと言うコトだろうか?
それが逆に「プリウス」だったら、どうなっていただろう?

スッパと、ダイレクトに制作意図が見えない、と言う気がする反面、キャッチコピーの意図だけはよく分かる。
今後は、「キムタク織田信長とタケシ豊臣秀吉が、日本全国をドライブする」らしいのだが、果たしてどのような内容になるのだろう。

個人的にはタケシ豊臣秀吉が、タケシ徳川家康に見えてしまい、余計「ムゥゥゥ~」となってしまったのだった。