日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

日本の得意分野を伸ばす時代

2010-03-05 08:08:51 | ビジネス
毎日新聞のWEBサイトに、生ゴミ+廃プラスチック=石炭並エネルギー量 静岡大学が発明と言う内容の記事が掲載されていた。

コンビニなどで廃棄されるお弁当の量は、問題になるほど多い。
廃棄対象となるお弁当を回収して、格安の価格で提供しているお店があると言うコトも、だいぶ前に聞いた記憶がある。
環境問題という視点から考えると、このような動きは歓迎している傾向がある。
何よりも「食べ物を粗末にする」と言われている、コンビニなどのお弁当の廃棄については以前から様々な指摘がされていた。
だからと言って、必要最低限の売れ筋だけのお弁当を並べていても、コンビニ弁当が売り切れるわけではない。
買う側としては、「数ある中から選びたい」という気持ちがあり、それをある程度満足させる必要もあるからだ。
もちろん、衛生上の問題として「消費期限」は重要で見過ごす事ができないコトだ。
その点で「コンビニ弁当の廃棄」というのは、悩ましい問題でもあったはずだ。
その「廃棄予定のコンビニ弁当」が、新しい活用先として代替エネルギーがあるとすれば、一つの悩ましい問題がある程度解消される事になる。

ここ数年、日本では化石エネルギーに変わるエネルギーを求め、様々な研究・技術開発がされてきた。
おそらくますますこのような傾向は、強くなっていくだろう。
それだけではなく、このようなエネルギー研究・技術開発の分野においては、日本は世界をリードできるだけの立場にあるような気がする。

問題なのは、このような研究・技術開発に対して、「国を挙げて」という体制ではない事だ。
先の「仕分け作業」では、様々な事業にメスが入れられた。
「こんな事業があったんだ・・・???」というような内容の事業があったことも確かだ。
「世界で戦うためには、No1でなくては意味がない。それほど、研究・技術開発は日進月歩だ」と担当者が回答した事業もあった。
ところが、「代替エネルギー」の研究・技術開発については、国よりも民間や大学などのほうが熱心なようだ。
もちろん大学などについては、ある程度「助成金」が出されているだろう。
だが、何となくこの不況下で考えられる数少ない「成長産業」と思われるこのような事業を研究・技術開発をしている中小企業などに対して、国のサポートがないような気がするのだ。

もし、このような事業分野に対して熱心な中小企業に対して、税制的な優遇措置などがあれば、もっと積極的に事業化する企業が出てくるのではないだろうか?
このような将来の成長が見込まれる「日本が得意とする事業分野を伸ばす」コトに対して、様々な資源を企業の大小に関わらず投入できる環境作りを国も考える時代だと思う。