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暴言なのか、本音なのか?-久間防衛大臣の辞任-

2007-07-03 22:53:13 | 徒然
原爆についての暴言を吐いた、久間防衛大臣が辞任した。
この久間さん、過去イロイロなトコロで「暴言」を吐いていた。

外国人記者との会見では「アメリカのイラク戦争は、間違っていた」発言をし、直後のアメリカ訪問は「ゴメンナサイ行脚」となった。
ただ、この発言を聞いたとき「防衛大臣でありながら、アメリカに言いたいことを本音で言う」という印象があった。
好意的な見方ではないのだが、大胆不敵というか「モノ言う防衛大臣」という気がしたのだ。
ところが、直後の「ゴメンナサイ行脚」の後は、当然といえば当然なのだがトーンダウンし、いつのまにか「そんなこと、言っていました?」という健忘風の態度になってしまった。
よほど「ゴメンナサイ行脚」で懲りたのだろう、今回は「原爆はしょうがない」発言となったような気がする。

そして、今日の辞任コメントだ。
「選挙に影響がある」とか「公明党さんに、迷惑をかける」というのも、久間さんからすれば、本音なのではないだろうか?
そして肝心な広島、長崎の人たちに対しての謝罪といえば・・・「あったの?」という感じがするほど、印象がない。

本当は、謝罪があって辞任なのだと思うのだが、久間さんにとっては今月の選挙のほうが気になっているということなのだろう。
ここまでくると、暴言というよりも「何も考えていないで、本音を言っている」という気がしてくる。
「口は禍のもと」とは言うが、禍になるのは熟考した上での発言ではなく、「思わず本音を言ってしまった」時に起こる。
暴言が多いということは、様々な状況をイメージする力がないというだけではなく、本音をポロリと言ってしまう「素直な思考(皮肉)」の持ち主なのかも知れない。

「人は素直が一番」とも言うが、それは「人の意見を素直に聞く力が大切」というコトであって、「自分の気持ちに素直」ということではない。
もし、安倍さんの功績を言うなら「どんなとき・ところでも、本音を言う人を積極的に登用し内閣を作った」というコトかも知れない。
口の長けた、口だけの政治家も困りモノだが、自分に素直すぎて想像力の乏しい政治家も困りモノだ。
さてさて、次はだれ?