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マニフェストってなんだろう?-政党テレビCM-

2007-07-26 21:19:23 | CMウォッチ
今度の日曜日に行われる参議院選挙を前に、各政党のテレビCMも第2クルーに突入したようだ。
最初は、どちらかというと「イメージ先行」的な感じだったのが、今では「実行」という言葉が、頻繁に使われるようになった。
「実行」というからには、それが政党のマニフェストということになるのだろう。

このテレビCMを見ていて気がついたのだが、今回の争点の一つ「年金」を扱った内容が多いということだ。
はたして「年金」に関して「○○までにやります」とか「、年金の不安を無くし、完全受給」のようなことは、政党マニフェストなのだろうか?
「名寄せ確認」だとか「消えた年金を支払う」というのは、議員さんの仕事ではないと思うのだ。
それとも、議員年金を撤廃し、そのお金を原資として国民年金の制度改革をするというのなら、話は別だろうけど。

「台帳の名寄せ確認」とか、「消えた年金支払い」などというのは当然のコトであり、それをするのは、社会保険庁の仕事なのではないだろうか?
それを政党の公約として掲げるというは、「政府として監督します」という意味でしかないのではないだろうか?
それとも社会保険庁は、政府の監視がなくては「やらなくてはいけない仕事=ミッション」を達成することもできないということなのだろうか?

確かに、今日の讀賣新聞のWEBサイトに掲載されているように、不自然で怠慢なお役所なのかも知れない。
これまでの社会保険庁は、自分たちのミッションが理解できず、ただただお役所で時間を過ごすコトが、自分たちの一番大切な仕事だと思って、実践してきたのだろう。
それが「違いますよ!」と言われても、理解できず(もしかしたら、理解したくないのかも知れないが)、それまでの「ただただお役所にいる」というコトが仕事だと納得している人たちの巣窟が「社会保険庁」というコトなだけのことだ。
もちろん、それでは困るのだが、社会保険庁に限らずイロイロな省庁で働く人たちの中には、「役所に行くことが仕事」だと思い込んでいる人もいるだろう。
それを正すのが、政治家の仕事ではないように思うのだ。

そうやって考えると、年金を扱う政党CMというのはマニフェストでもなければ、政治家としてのミッションでもないということが分かる。
政治家のミッションってなんだろう?
政治家が一番やらなくてはいけない仕事とはなんだろう?
そういうことを訴える、政党CMがないような気がするのだ。

そういえば・・・小泉さん時代に「抵抗勢力」と名指しされた人たちが作った政党だけは、政治家の仕事とか将来ヴィジョンなどということとは、まったく関係のないCMが作られていて、ある意味「ぶっ飛び!!」CMであることには、間違いなさそうだ。