中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

「怖い絵2」のラインナップ&世界史レッスン第106回

2008年04月01日 | 
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の世界史レッスン第106回目の今日は、「金持ちはビール、貧乏人はジン」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/04/post_e271.html#more
 「ジンの時代」と呼ばれたイギリスの悲惨なアルコール中毒社会について書きました。

 ところで今日は「怖い絵2」の話です。
 昨日、見本が届きました。書店に出回るのは来週初めくらいからと思います。ぜひごらんください♪

 今回も装丁は奥定さんです。「1」はラ・トゥールの「いかさま師」の、怖くて邪悪な横目でしたが、「2」は「アルノルフィニ氏」の、やはり曰く言いがたい横目です。こわ~い!!

 さすがプロは違うな、と感動したのはパート2の「2」という数字の入れ方です。「怖い 絵2」にするのかな、それとも「怖い2絵」かな、とかいろいろ考えていたのですが、とんでもない、黄色い大きな文字で、アルノルフィニ氏の片目のところからページいっぱいに描かれているのです。すると・・・まるで氏の眼がぎろりと光って動いたみたいな、物凄い効果がでました!まちがいなく「1」より怖いです。

 取り上げた20点は以下ーー

作品1 レンブラント『テュルプ博士の解剖学実習』 
作品2 ピカソ『泣く女』 
作品3 ルーベンス『パリスの審判』 
作品4 エッシャー『相対性』 
作品5 ミランダ『カルロス二世』 
作品6 ベラスケス『ラス・メニーナス』 
作品7 ハント『シャロットの乙女』 
作品8 フォンテーヌブロー派の逸名画家『ガブリエル・デストレとその妹』
作品9 ベックリン『死の島』 
作品10 ジェラール『レカミエ夫人の肖像』 
作品11 ボッティチェリ『ホロフェルネスの遺体発見』 
作品12 ブレイク『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』 
作品13 カルパッチョ『聖ゲオルギウスと竜』 
作品14 ミレー『晩鐘』 
作品15 ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』 
作品16 ホガース『精神病院にて』 
作品17 ブリューゲル『ベツレヘムの嬰児虐殺』 
作品18 ヴェロッキオ『キリストの洗礼』 
作品19 ビアズリー『サロメ』 
作品20 ファン・エイク『アルノルフィニ夫妻の肖像』 

 お好きな絵はありましたか?
 
 以前コメントに「ジェーン・グレイを!」という方が2,3人いらっしゃいました。「1」では「ヘンリー8世」と国と時代が重なるためやめたのですが、今回は取り上げることができました。

 どうか愉しんでいただけますよう、心から願っています。


☆☆これが「怖い絵2」。表紙をクリックするとアマゾンへとべます♪

怖い絵2

☆『怖い絵』、6刷になりました♪

怖い絵
怖い絵
posted with amazlet on 07.07.14
中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


☆マリーもお忘れなく!(ツヴァイク「マリー・アントワネット」(角川文庫、中野京子訳)

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)
     







コメント (7)
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