中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

乳牛イヴォンヌ、自由への逃走

2013年04月30日 | 雑記
 ちょっと古いですが、2011年秋の報道から。

 オーストリア生まれの乳牛イヴォンヌは、ジンメンターラー種(茶と白の斑)。体重700キロ。乳が出なくなったため、食肉用として南ドイツへ売られました。

 購入した農家が、もう少し肥らせてから食肉にしようとしばらく飼っているうち、牧草地から逃げてしまいます。

 生まれてからずっと家畜として育ったイヴォンヌなので、逃げてもすぐ捕まると思われましたが、彼女の自由を求める思いは人々の想像の外でした。捜索隊が同種の牛を使っておびきよせようとしたり、罠をかけたりしたのですが、全然捕まりません。なんと三ヵ月間も逃げ回ったのです!

 最後は吹き矢による麻酔で捕まってしまいますが、イヴォンヌの頭の良さ(夜や霧の中しか移動しなかったらしい)、自由への強い意志は、人々の心を打ちました。そのため当初は射殺の予定でしたがそれを免れ、今では動物用老獣(?)施設で余生を送っているそうです。

 いろいろ考えさせられる事件ですね!
 ついでながら「イヴォンヌの香り」というフランス映画がありました。主演は乳牛ではなく、人間の女。


☆☆講演会予定。

6月5日(水)
日本電気協会第92回総会講演会in ホテルオークラ
 (関係者のみの御参加です)

7月20日(土)
朝日カルチャー梅田教室 13時半~15時

9月7日(土)13:00-16:00(途中休憩あり)
NHK文化センター名古屋
「怖い絵~名画で西洋史を知る」

☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文藝春秋) 
2刷になりました♪
産経新聞書評⇒ http://sankei.jp.msn.com/life/news/130120/bks13012008280003-n1.htm 中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

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    ~知られざるフランス革命ーヴァレンヌ逃亡」(朝日新聞出版社)
 新聞評⇒http://chroniclelibrary.blogspot.jp/2012/04/asahi-shohyo_5455.html
     
マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡

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芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫 な 53-1)
「週刊朝日」書評⇒ http://book.asahi.com/reviews/column/2011100300004.html


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5 コメント

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5月です (トクちゃん)
2013-05-02 07:25:40
5月だというのに、ひんやりした気温です。
イヴォンヌ・・・もうこの名前が素敵・・・そして茶と白の斑というのが、ヨーロッパのイメージです。「自由への強い意志」・・・なんかインタビューで応えているみたいで、これも想像して微笑んでしまう。「同種の牛でおびき寄せようとしても、そんなことに騙されませんわ。自由を求めて、霧の夜を歩き続けたんです、私・・・」
なによりも「老獣施設」っていうのが、最高です。こういう施設があるっていうのも驚きでした。
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Unknown (トクちゃんさん(kyoko))
2013-05-03 10:09:49
 あはは。トクちゃんさん、完全にイヴォンヌと一体化してしまいましたね。
 で、「現在の施設での住み心地はいかがですか?」
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Unknown (うさこママ)
2013-05-04 20:24:16
今朝は、朝日新聞「天声人語」に中野さんのお名前を見つけて、うれしくなりました。
竹中直人さんとのラジオ後編、楽しみにしてましたが、急に思い立って、京都へ。ホテルで聴こうとしたら、なんとTBSは受信できず、ガッカリ。後編では、どんな映画の話で盛り上がったのか聴けず、残念でした。また首都圏でのトークショーを楽しみにしています。
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カメ吉 (pascin)
2013-05-05 11:33:59
つい先日テレビで動物園?で亀のカメ吉が逃げたとのニュース、
動物はどこの国でもストレスをかかえているのかと思ったら、
この亀、10年前に放浪中に捕獲されたとか・・
45分でたった200m・・体重は35キロから30キロに・・
外国に比べ名前といい、そののろさといい、
もう少し逃げてほしかったカメ吉でした。


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Unknown (うさこママさん&pascinさん(kyoko))
2013-05-05 12:31:26
うさこママさん
 わたしもビックリでしたあ! 
 実は友人からのメールで初めて知り、新聞をひらいたのでした。連休なので、新聞を読む人、どのくらいいたのかなあ。

pascinさん
 カ、カメ吉君、哀しい。。。しかもこんなに痩せて。
 ミツバチも逃げるし、牛も熊もカメも逃げる世の中なんですね。
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