中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

超弩級の映画「瞳の奥の秘密」

2010年09月21日 | 映画
 先月末になるが、超弩級の映画を見て来た。 
 
 アルゼンチン映画『瞳の奥の秘密』(ファン・ホセ・カンパネラ監督)

 全てが濃厚で強烈、時間がたつほどに忘れがたくなる、名画のお手本のような作品だった。腐った政治状況のなか、身分違いの恋があり、地獄に落ちて悔いなしという激烈な愛があり、凄まじい復讐があり、にもかかわらず随所にユーモアがちりばめられている。

 ミステリとしても仕掛けがあって、2,3度、アッと驚かされる(書きたいけれど、これから観る人にもぜひ驚いてほしいのでナイショ)

 作り手の志の高さが伝わってきた。凡百の映画とは雲泥の差だ。伝えたいことがまずあり、それを練りに練った脚本に溶かし込み、力のある役者が演じ、巧みな監督が見事なエンターテインメント作に仕上げた。こうでなくっちゃな~!

 山ほど映画を見てくると、めったなことでは感動しなくなるのだけれど、これは終わってから席を立ちがたい一本だった。

 詳しくストーリーを書いた解説など、決して読まずに、ぜひご覧になってください!!


☆最新刊 「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書)4刷中。
産経ニュース「話題の本」♪⇒ http://sankei.jp.msn.com/culture/books/100918/bks1009180748003-n1.htm
他に朝日新聞、赤旗、東京新聞、中日新聞の書評にとりあげられました。

「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)

 (本書は今年の2月から3月にかけて、NHK教育テレビ「知る楽」で8回、後にNHK/BSで2回に再編集されて再放送された番組のテキストを、加筆・再編集して新書化したものです。絵の数はテキストよりだいぶ増やしました♪33点のカラー図版、10点のモノクロ図版)
 
☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」2刷中。

「明大新聞」での、谷川かおる先生(仏文学者・美術評論家)のご紹介が載りました⇒
http://www.meiji.ac.jp/koho/meidaikouhou/20100801/r_book1.html
 
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書 463) 


☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)13刷になりました。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆「怖い絵」16刷中。

怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。6刷中♪

怖い絵3


☆「危険な世界史」(角川書店) 4刷になりました♪
危険な世界史

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
 
 恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
コメント (7)
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