中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

底なしのグルメ(世界史レッスン第46回)

2007年01月16日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第46回目の今日は、「だんだん良くなる3代目」⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2007/01/post_63a2.html#more

プロイセン王3代が、あとになるにつれて出来がよくなり、小国の立場から列強と肩を並べるまでに至る過程について書きました。

 2代目フリードリヒ・ヴィルヘルム1世には、こんなエピソードも--
 牡蠣を100個手に入れた王は、自分ひとりで70個食べてしまい、残りを7人の客に出した。
 すごいですね。人間性がわかるというか・・・

 こんな大食の報いで体重は120キロ、胴回り150センチ(ハンプティダンプティみたい)、晩年は痛風に苦しんで51歳で死去している。ちなみに父親のフリードリヒ1世も寿命は短く、50代半ば。

 一方、3代目フリードリヒ大王は(人生そのものがことごとく運が良いのだが)、74歳まで長生きしている。暇なしに戦争し、あいまに読書、演奏、芸術を振興し、父譲りの倹約精神を持ちつつも、底なしのグルメだったから、料理長を2人、料理人を12人抱えて食事を楽しんだ。ストレス解消が上手だったのだろう。

 それで思い出したが、最近の新聞記事によれば、日本女性のストレス解消法の第一位は「買い物」が断トツの由。他国は「友人とのおしゃべり」なんだそうで、これは何を意味するか、といろいろ分析してあった。サンプル数が少ないなあと感じたが、とりあえず自分に当てはめてみれば、やっぱり買い物が一番ストレス発散できますわねえ☆

☆新著「怖い絵」(朝日出版社)
☆☆アマゾンの読者評で、この本のグリューネヴァルトの章を読んで「泣いてしまいました」というのがありました。著者としては嬉しいことです♪

怖い絵
怖い絵
posted with amazlet on 07.07.14
中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


①ドガ「エトワール、または舞台の踊り子」
②ティントレット「受胎告知」
③ムンク「思春期」
④クノップフ「見捨てられた街」
⑤ブロンツィーノ「愛の寓意」
⑥ブリューゲル「絞首台の上のかささぎ」
⑦ルドン「キュクロプス」
⑧ボッティチェリ「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」
⑨ゴヤ「我が子を喰らうサトゥルヌス」
⑩アルテミジア・ジェンティレスキ「ホロフェルネスの首を斬るユーディト」
⑪ホルバイン「ヘンリー8世像」
⑫ベーコン「ベラスケス<教皇インノケンティウス10世像>による習作」
⑬ホガース「グラハム家の子どもたち」
⑭ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」
⑮グリューネヴァルト「イーゼンハイムの祭壇画」
⑯ジョルジョーネ「老婆の肖像」
⑰レーピン「イワン雷帝とその息子」
⑱コレッジョ「ガニュメデスの誘拐」
⑲ジェリコー「メデュース号の筏」
⑳ラ・トゥール「いかさま師」

♪ツヴァイク「マリー・アントワネット」新訳(角川文庫)は、いよいよ今日(1月17日)発売で~す。以下は、朝日スタッフOさんの感想付き。⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2007/01/post_e1ac.html
 

マリー・アントワネット 上 (1) マリー・アントワネット 下 (3)


◆マリー・アントワネット(上)(下)
 シュテファン・ツヴァイク
 中野京子=訳
 定価 上下各590円(税込620円)
 角川文庫より1月17日発売
 ISBN(上)978-4-04-208207-1 (下)978-4-04-208708-8

♪お詫び
  間違えていくつかのコメントを削除してしまいました。申し訳ありません。






コメント (11)
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