恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第三章 天上界への道
◆癌の激痛から悔い改めて安楽往生した九十歳の老婆◆
先の続き・・・
「出すことはベロを出すのも嫌い。
もらうものは余所様の葬式でもほしいな」と、
実際にこのおばあちゃんは口にされていたそうです。
人の悪口は言う、嘘はつく、という人生だったと、
その息子さんが保証するのですから、
間違いありません。
それで、「どこから見てもいい所に行けそうにありません。
なんとか救うてもらえませんか」と、
息子さんからのご相談がありました。
「お歳は?」と聞くと、「九十近いです」と答えられるので、
「そりゃあもうあきまへんわ」と言いました。
九十年間、ご本人は自分を正しい人生と思って
人生を過ごしてこられたのです。
その頃は私は五十前後でしたから、四十年もの年齢の隔たりです。
私みたいな若造が言うことなど聞いていただけないでしょう。
だから、どうしようもないと思ったのです。
けれども、もし間違った人生を過ごせば、必ず清算の時が来ます。
貸借対照表で赤字か黒字かというのがはっきりと出てまいります。
正しければそれなりの、間違っていればそれだけの
結果の現れる時が来る筈です。
その時が訪れたならば、またいらしてください、
と言っておきました。