恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第四章 「思い変え」こそ幸せの扉を開ける鍵
◆指をとられて自殺した方と腕をもがれて感謝した方◆
先の続き・・・
「へえ。あの目が潰れて泣いておられた方ですか」と、
びっくりして言いました。
すると、「本当に私は救われました。
地獄の底から極楽に救いあげていただくというのは、
こういうことかと思いました」と言われました。
そして、もう一つ付け加えられました。
「私は自分が本当に幸せであるということを忘れていました」と、
目が治ったから幸せになったのかというと、目はそのままです。
心を潰れた目に向けていたのを、残った目のほうに向け換えてことで、
地獄から極楽へと境涯が変わったのです。
心の働きとはこのように実に不思議なものです。
不幸だ不幸だと思っていたのが、ちょっと見方を変えたら、
私はこんなに幸せだったんだなあということがわかりました。
心を切換えるだけで、不幸が幸せになるということです。
そのような方にはたくさん出会っております。
人の心は一念三千と言われ、あらゆる思いの世界に通じることができますが、
その時その時においては一つのことしか思えないというのが人間の心の法則です。
思いの矢印の向きは一つです。
私たちは、この法則に案外気付いていません。
「悲しみと喜び」「怒りと安らぎ」「恨みと赦し」など、
一瞬のうちにこれら二つを思うことはできません。
~ 感謝・合掌 ~