恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第四章 「思い変え」こそ幸せの扉を開ける鍵
◆幸せの扉を開ける鍵「観自在菩薩」の意味と「思い変え」の法◆
先の続き・・・
私たちは天上界で魂の兄弟たちと、ある約束をしてこの世に生まれてきます。
それは、「魂の修行をして、自分を高めてきます」という約束です。
あの世から見れば、この世は、断崖絶壁にも似た危険きわまりない場所です。
蟻地獄に落ち込み、逃げようとしても、砂をかけられて落とされ、
最後には食べられてしまう蟻の姿と同じような人生もあります。
現象界は一歩足を踏み外せば、底の見えない谷底に落ちたり、霧がたちこめれば一歩も
進めないような危なかしい世界です。
その危なさは、状況に応じて思いをコントロールすることの難しさからも来ています。
魂を百パーセントとすると、オギャーと生まれた時に、意識は百パーセント潜在してしまい、
徐々に浮上してわずか十パーセントの表面意識で生活をします。
九十パーセントまでが潜在意識として隠れます。
怒りたくないと思っても怒ってしまったり、嫌ってはならないと思っても嫌ってしまったりと、
私たちは表面の意識でいくらこういう自分でありたいと願っても、肉体の煩悩が
そうさせてくれません。
しばしば自分で自分を裏切るような自己矛盾が出て来ます。
これが不幸の始まりです。
偽我の思いと、そうでない神我の自分とをはっきり峻別する努力が必要です。
それを可能にしてくれるのが、潜在意識の最も奥深くに蔵されている智慧です。
この中には観自在すなわち物事を見通す力が備わっています。
それを獲得することこそ、この世での魂の修行の目的でもあります。
~ 感謝・合掌 ~