十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

子ども歳時記で採り上げる季語案その1

2009-08-14 | ジュニア俳句

一般の歳時記で言えば、季語は、次の七種類に分類されている。


1、時候


2、天文


3、地理


4、生活


5、行事


6、動物


7、植物


である。


学校生活に即して言えば、一番作らせやすいのは、学校行事であろう。


言うまでもなく、それが子ども達の共通体験だからである。


行事を軸にして、約40週の毎週のテーマ 季語を示すことが、今回の歳時記づくり基本的な考え方になる。
その上で広がりを考えることになるだろう。


試しに、そのいくつかを示してみる。



4月
入学、春の空、風光る、桜、たんぽぼ


5月
遠足、子どもの日(こいのぼり・柏餅)、母の日(カーネーション)、若葉(新緑)、ばら、


6月
プール開き、五月雨、梅雨、あじさい、かたつむり、螢


7月
夏休み、梅雨明け、アイスクリーム、海水浴、花火、せみ


8月
七夕(天の川)、赤とんぼ、朝顔、


9月
運動会、台風、月(三日月、名月、月見)、虫(鈴虫、こおろぎ・・・)、コスモス、へちま


10月
秋の空、秋風、どんぐり、紅葉、


11月
七五三、落葉、枯葉、小春、凩


12月
クリスマス、大晦日、除夜の鐘、枯木、おでん、ストーブ、セーター


1月
お正月、年賀状、お年玉、雪、水仙、春待つ


2月
節分、豆まき、立春、バレンタイン、春一番、梅
3月
卒業、ひな祭り、桃、木瓜、春雨、木の芽


適当に4月から3月まで、学校の一年間のものを挙げてみた。
もちろん、これはex.である。


ひな祭り→桃の節句、おひな様、内裏雛、雛人形、ひなあられ、雛飾る


等バリエーションがある。
また、参観日とか学芸会、展覧会、社会科見学など季語にはならなくともテーマになる物がたくさんある。
物事を自分なりに一言で掴むと言うときに、5・7・5の形式で表現させることは、大変意味があると思う。
実践記録の中には、国語もの物語文の読解に5・7・5を活用し、小見出しをつけさせる物もあるし、溶鉱炉の見学の印象を一言で語らせるものもある。
子ども達に自分たちの生活に即したテーマをたくさん考えさせ、それを活用する方法もあると思う。


 


 

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子ども歳時記の作成

2009-08-12 | ジュニア俳句

11月の研究発表会では、指導パンフレットの中に子ども歳時記を入れる予定である。


いわゆる歳時記と学校で指導しやすい季題とは必ずしも一致しない。


そこで、学校で指導する際に参考になる季語と作品を収録した物を作ろうというわけだ。


例えば、


入学式とか卒業式とか運動会などの学校行事はもちろんだが、


朝顔とかとかめだかとか、理科の教材として使用されている動植物は、子どもにとって大変身近な季題となる。


季題ではないが、テーマにできるものもある。


参観日とか、学芸会など。


まず、子どもが実際に使っている季題と俳句を抽出して一覧表を作る作業からこれを始める。


それを季節ごとに並べ、代表句を挙げていきながら、歳時記を完成させると言う手順である。


学校での指導では、月別になっていた方が使いやすいと考えられるが、例えば 「夏」という季題は、


7月だけに限るわけではないのだから、春夏秋冬に分けた方がよいとも考えられるわけだ。


月別を基本にしながらのこのあたりのことを処理していくと言うのが、基本的な編集方針になるだろう。


基本になるのは、これまでに発行された12冊の八名川子ども句集。それにこの三年間に記録がある


約3000句の俳句から選ぶことになるだろう。


 


 

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少し難しい問題に挑戦する学習教室

2009-08-11 | 教育活動


昨日から、菅原進学教室と連携した「学習教室」が始まっている。今週一週間の予定だ。


お盆の間ではあるが、3年生から6年生約35が参加している。


欠席者も殆どいない。


この教室は、少し難しい課題に挑戦することを旨としている。


もちろん基礎学力と言われるものの充実は大切なことである。


学力テスト対策としても、その方が効果がある。


しかし、それだけでよいのか。


公立学校はすべての子どもに責任を負わなくてはならない。


私は、問題を簡単に解いてしまっている子は何も勉強していないのと同じだと考える。


勉強とは、壁にぶち当たって、その壁を自分で乗り越える力を獲得する過程なのだ。


そういう意味ではいわゆる「出来る子」の方に課題があるとさえ思う。


なかなか理想的にはいかないが、少しでもそれに近づけるための教室であると位置づけている。


4~5人の先生で対応するのだから、至れり尽くせりだが、


「出来るだけ教えないでほしい」


と先生方には頼んでいる。


大切なのは苦しんで自分で問題を解くことなのだ。


何処まで引っ張れるかが勝負である。


 


 


 

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「当たり前じゃつまらない」→だから・・・・・

2009-08-09 | ジュニア俳句

前から、書いておこうと思ったことがある。


金子兜太さんの話から触発された「俳句指導法」のことだ。


つまりどういうことかというと、次のようなことである。


---------------------------------------------------------------------------


兜太さんの話の端に

「当たり前じゃつまらない」

という言葉があった。

当たり前じゃ「詩」にならないのだ。

どうすれば詩になるか。

考え所だと思った。

切れ字の扱い、取り合わせとはそのことなのだ。


(取り合わせ、切れ字 これを小学校で何処まで教えられるか。これは考え所だ。


しかし、切れ字がわかれば詩になる。小学校では、取り合わせは主ではないと考えるが、


挑戦することは、必要だ。そこでこんな挑戦の仕方はどうかということなのだが・・・・)

改めて子どもの俳句を見てみる。


例えば、夏休みをテーマにした俳句


夏休み自由研究できるかな


子どもの俳句はこれで構わないと言えば構わないが、だんだん欲が湧く。

「自由研究できるかな」

これは、一応子どもの心の声だ。

「上五を変えてみよう」

もう一つ捻ると俳句らしくなるのではないかと考えた。


できた作品は、


 日焼け顔自由研究できるかな


これは、ずっといい。

夏休み、真っ黒になって遊びほうけていたら、二学期も近くなった。

さて、自由研究の宿題が残っているのを思い出したぞ。

あと夏休みもわずか。本当にこの宿題終わらせることができるか。

こんな気分が詰まっている。

そんな解釈もできそうだ。


これを定番とすると、十分間俳句のやり方が変わってくる。

これまでは、

?俳句の種を探す
?俳句を作る

だったのが、

?俳句の種を探す
?俳句を作る
?捻る(推敲)

となる。


と言っても、これで丸々うまく行くということでもない。

が、慣れてくればある程度句が変わるのではないかという期待もある。


 終業式終わり気分は夏休み  


 この句がこう変わった。


 風がふき心の気分は夏休み


どうだろう。できはともかく、まるで異なる変身している。


この変身を楽しむことが出来れば面白いと思うのだ。


 

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カヌー教室

2009-08-08 | 教育活動

夏休みもあと残すところ2週間である。


来週は神明宮の大祭。


夏休みにしようと思っていた仕事がだいぶ残っている。


少々焦ってくる。


それは、ともかく昨日は、水の安全とカヌー教室が行われた。


人気で、二組に分かれて、3年生以上約50名が参加した。



プールでカヌー教室が出来てしまうのだから驚きだ。


これは、B&G財団との協力で実現した。


仲立ちをしてくれたのは、生涯教育新聞社の前田さんだ。


ありがたい。


八名川小学校の教育は、外部の様々な方々の協力によって成り立っている。


子ども達は実に楽しそうだった。



こちらは、水の安全を守る講座。


本当はこちらの方がねらいで、カヌーは、「餌」なのかもしれないが・・・


ロープの結び方などの実演も交えて、結構まじめにどの子も聞いている。



そこへちょうど、江東区の高橋教育長、出口次長等が視察に見えた。


本当は、げんきっずの視察なのだが、芝の状況と一緒にカヌー教室にも大変興味をもたれたようだ。


高橋教育長は、昨日まで、全小学校・中学校の話を聞き、今日は全げんきっずの視察と実に精力的で現場の意見をよく聞いてくれる。


こういう教育長を戴いていると現場は、実にやりやすいし、意欲も高まる。


午後からは、ホタルの碁のみなさんによる五日間の囲碁教室の最終日。


棋力認定証を参加者の子ども達に渡して、終了となった。


 


日本創造学会から早速、あなたの入会申込みを受け付けました。という連絡があった。


早いものだ。ついては、会費の入金をというのもくっついてくる。


なんだかんだ一万四千円なりを今日振り込んだ。


あとは、論文を書くだけ?である。

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走れメロスの津軽語訳

2009-08-07 | ジュニア俳句

新宿のジュンク堂書店に行った。


ここに足を踏み入れたのは生まれて初めてだ。


新宿三越の三フロアー分。広い。そして、木製の本棚。


「今の本屋はこうなっているのか」


弘前の詩人で音楽家の鎌田神爾さんとアーサー・ビナードさんの対談が夜の6時半から始まる。


鎌田さんは、昨年太宰治の「走れメロス」の津軽語訳を発表し世間をびっくりさせた。


この発想がすごい。


これからは地方の時代であり、その象徴としての方言の見直しが見事にマッチングしたと言うことであろう。


アーサー・ビナードさんは、アメリカオレゴン州の出身だが、日本語で書いた詩が中原中也賞をとるなど、すでに手練れの日本語の使い手である。


圧巻だったのは、鎌田さんの津軽弁による朗読だった。


意味がまるでわからなくなる(本当に (>_


翻訳とは、ただ言葉を移し替える作業ではない。そのうちに秘められた心や情景を移し替えることだ。


この作業は、ある意味では本質的には不可能と言えなくもない。


それは、江戸時代の感覚を現代人が100%理解することが不可能なのと同じだ。


しかし、近似値ならば可能である。


ビナードさんは、日本の詩を英語に翻訳して紹介する仕事もされている。


この対談では、その苦労も多く話された。


ビナードさんが、鎌田さんの仕事は、「考古学的な意味がある」と述べた。


太宰治の津軽人としての内実に迫って、本質を明らかにするという意味だ。


そこで考えてみた。


方言の俳句というのは、成り立つのか。


成り立つだろう。


子どもの俳句でそういうものがあるか、調べてみる必要もあるな。


鎌田さんとは握手をして別れた。


9日に横浜で行われる音楽会の券もいただいている。


 


 


 

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日本創造学会

2009-08-06 | ジュニア俳句

先日の夜、アイデアマラソンの樋口さんから突然電話があった。

久しぶりだ。アイデアマラソン教育研究会も長らく開店休業になっている。

一昨年の秋には、アイデアマラソンと十分間俳句の授業をするために、一緒に新島まで行った。

その時の新島の先生が、江東区の学校に転勤になっている。

こちらかも連絡しなければならないと思っていたところである。

なんだと思ったら

「日本創造学会に十分間俳句の研究発表をしないか」

と言う提案だった。

「申込の締め切りは?」

「今晩の夜12時までだ」

随分突然の話だ。

「学会で発表するには、資格がいるんじゃないか?」

「大丈夫だよ」

聞けば、樋口さんは日本創造学会の理事になっていると言う。

彼の位置づけでは、十分間俳句は、「アイデアマラソンの一形態」であるので、

十分間俳句の発表は、アイデアマラソンを普及するのに大いに役立つと考えている。

私も、それに異存はない。

発表の申込書を出し、8月中にA4四枚の研究論文をまとめればよいと言う。

「それじゃあ、やろう」

いい機会だ。

すると、樋口さんからすぐにメールで申し込み用紙が送ってきた。

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ハートランドの加藤先生から

2009-08-05 | ジュニア俳句
俳句指導者講座には、
わたしも特別な思いをもっています。
江東区で行われたということは、
歴史的な意味が大きいと思います。
これからは、ずっと江東区で
行われていくことを願います。

実は、同じ日に、
国語研修会がありまして、
わたしが事務局長を務めました。
鳥取からはるばる来てくださった方も
いて盛会でした。
その会の今年の一番のキーワードは、
「古典」でした。
その中でも、「俳句」が取り上げられた
ということは、とてもうれしいことです。

これから「俳句」が、学校の国語科の中で、
さらに重要な位置を占めてくると
感じています。
指導者として何ができるか、
身の引き締まる思いです。

-----------------------------------------------
今後の課題として、教員の中での指導者養成が大きな課題に
なると思います。
この秋から冬にかけて、この課題に一緒に取り組んでいきましょう。
宜しくお願いいたします。
                         小山
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一つのアイデア

2009-08-04 | ジュニア俳句

岩井の臨海学校に行っていた5年生が戻ってきた。


不安定な天候の合間を縫って全行程実施できたという。


けが人や病人が一人も出なかった。


この事は目標ではないが、ほっとする事実であることも確かだ。


今年は私は行かず、副校長に引率をお願いした。


本校の若い精鋭部隊が率いた。


現地でも大人の元気さが子ども達を勇気づけたようだ。


子ども達も教員も疲れ切った顔で戻ってきた。


御苦労様と言いたい。


予定よりも30分以上早い帰校だった。昔と違って高速道路が整備されたお陰でもある。


天気予報が外れて青空が見えた。


このまま、少し安定した夏空になってほしい。


 


さて、1日のジュニア俳句祭の話。


石田波郷記念館のAさんもおいでになった。

Aさんは、波郷記念館(砂町文化センター)で会を開いてもらいたかったようだ。

砂町でやれば、色々手伝いもできると言ってくれた。

石田波郷は、現代俳句協会の産みの親である。その雰囲気の中で会が行われるのは、

特別の意味がある。

しかし、交通の便から言うとなかなか難しい。

各地から人が集まるには、駅から近い場所と言うことが必須の条件でもある。

その点、江東区教育センターは、うってつけなのだ。

二人で話をしているうちに一つのアイデアが浮かんだ。

それは、ジュニア俳句祭のあと、オプショナルツアーを組んだらどうかというものだ。

波郷記念館、芭蕉記念館、芭蕉像、深川江戸資料館などを結ぶバスツアーを計画するのだ。

昼食は深川飯というのもよい。

午前中は、俳句の実作や句会を経験し、午後は俳句ゆかりの地を訪ねるという試みだ。

検討してみる余地はあると思う。

問題は費用がどの程度かかるかということだ。

旅行会社にも入ってもらう必要があるかもしれない。


 


 

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ジュニア俳句祭

2009-08-02 | ジュニア俳句

昨日、現代俳句協会主催の 第15回俳句指導者講座 ジュニア俳句祭-俳句と友だちになろう- が行われた。



     (挨拶する宇多会長)


参加者は、句会に参加した小学生から高校生までの児童・生徒約70名を含め、約150名。例年にもましての盛況であった。


今年、画期的な事がいくつかあった。


第一は、この会が初めて江東区で行われ、本区の高橋教育長の挨拶をいただいたことだ。



    (挨拶する高橋教育長)


高橋教育長は、


1、江東区は、芭蕉、波郷が住んだ土地であり、歴史的に俳句とつながりをもっていること。


2、この数年、波郷記念館ジュニア俳句大会、深川芭蕉祭小学生俳句大会が生まれるなど、特にこの数年子ども達の俳句が非常に盛んになりつつあるということ。


3、最期に、現代俳句協会の創始者が石田波郷であり、縁が極めて深い。今後も便宜を図りたい。


と述べ、ジュニア俳句祭の最後まで参加して下さった。


 


二つ目は、「いちじはん」の若手俳人が北王子翼さんの指揮の下、ジュニア俳句祭の句会を見事に仕切ったことだ。


これは、彼らにとって大きな自信になっただろう。


私は、中学生句会を途中で止めずに続けてきて本当によかったと思った。



   (司会するいちじはんの面々)


三つ目は、八名川小学校と江東区の子ども達が大活躍したことだ。北砂小や水神小の子ども達も出席し活躍した。このジュニア俳句祭が江東区で今後も開催されれば、江東区の子ども達の俳句活動を更に盛んにする機動力ともなり得る。


 次の句が特別選者の方々などから高い評価を得た。


  メダカの子大中小でおよいでる         楓


  インゲンマメしんこきゅうしてのびてていく   涼


  いなすずめかかしの上にのりたいな      彗


ジュニア俳句祭で最高点をとったのは、


  消しゴムで日に日にきえてく丸い月    菜都(中学3年)


であった。


なお、午後に行われた指導者講座 句会 での最高点は、 (テーマは 『色』)


  夏季限定バイト募集の多色刷り          弓湖


であった。


  


 

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