経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

仕事の楽しさ、仕事への誇り

2012-11-23 | お知らせ
 取急ぎのお知らせですが、ガイアの夜明け「町工場からお茶の間へ!~職人たちが大ヒット商品を生んだ~」が、BSジャパンで再放送されるそうです。私は本日ビデオで見たのですが、特に中小企業に関する仕事に携わっている者には感動ものの名作です。
 需要がどんどん拡大する高度経済成長期は、良い物を作れば売れる時代でしたが、国内市場の縮小、先進諸国での需要不足に悩む今の時代は、需要そのものを創り出さないと生き残っていけません。その戦いに挑む中小企業の姿がストレートに伝わってきますが、これは中小企業に限った話ではなく、今の時代を生きるビジネスパーソンに求められている共通の課題といえるでしょう。
 今までとは違う頭の使い方をしなければいけない、そして、リスクをとって戦う覚悟をしなければいけない、ということです。なんて書いてしまうと、ちょっと窮屈な感じもしますが、番組に出てきた各社からはそんな悲壮感というより、むしろ仕事の楽しさや、仕事への誇りが伝わってきます。エンジニアの高崎社長が、アメリカ版のネジザウルスである「バンプライヤーズ」のグリップの部分を委託している、老夫婦がお二人でやっている工場(?)を訪ねたシーンで、奥様の方が「わたしらの作ったものが海を超えて使われるのは誇りですわ」と仰っていましたが、作る方もカッコいいし、安く作れる海外に委託せずに国内のモノ作りにこだわるエンジニアさんはさらにカッコいいです。
 最近のセミナーでは、知財で他社排除云々を考える前に、知財によって自らの誇りを確認することが大切だ(「会社のプライド」のエントリetc.)、なんて話をよくさせていただいていますが、誇りをもって仕事をすること、良い仕事をするにはそれが一番大切なことではないか、と改めて思う次第です。
 そして、日本の中小企業には様々な技術が存在している。それをどういう形にして、どうやって世の中に伝えていくかが課題だ、ということが番組でも語られていましたが、中小企業の知財を考える際には、この課題にどう貢献できるか、やはり「伝える知財」、「つなぐ知財」という発想が重要になってくるということでしょう。

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2 コメント

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Unknown (ある弁理士)
2012-11-26 22:13:09
ご無沙汰しています(で、分かりますかね、(^_^;))。
私もガイヤの夜明け、見ました。

知財という視点ではないですか、この番組を見てて思いました。
このように今までの自社技術を使って、新しい商品を作る企業を支援する為に「B1グランプリ」のようなイベントを開催出来ないか?
商品を展示即売等をして、マスコミも取り上げてくれれば、こうした企業は活気づくと思います。

主催は経産省?中小企業庁?
補助金をバラまくより、よっぽど、効果があると思いますが、どうでしょうか。
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Unknown (土生)
2012-11-26 23:42:11
ご無沙汰しています。コメント有難うございます。
似たようなアイデアいついて、正式にではないですが、昨年度から経産局等に何度か話をしたことがあります。説明がよくわからない発明品のプレゼンばかりが続いても非効率だし進歩がないので、自社商品の特徴や強みを説明する資料を作るサポートをして(知財情報を噛ませた資料を作るのなら知財関連の事業としてできるかもしれない)各地で発表会をし、優秀なプレゼンを集めて本大会を行う(甲子園のイメージ)、とすれば、説明のスキル向上や、知財の新しい使い方にもつながるのではないか、と。
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