二餅のスーパー・チラ裏日誌

Nimochi's curious weblog

燃料電池バス試乗

2019-08-25 20:30:00 | 

 さくら~ふぶ~きの~♪(笑)



 ウワサの?トヨタの燃料電池バス、SORAに乗ってきました!…といっても、運転したわけではなく、乗客として乗りました。今月いっぱいまで、仙台市内を中心に実証実験が行われています。運賃は無料ですが、簡単なアンケートの記入があり、記入するとSORAのペーパークラフトがもらえます。

 燃料電池バスは、水素を充てんして空気中の酸素と化学反応させることで電力を得、モーターを駆動して走行します。排出するのは水だけという完全体の低公害車として注目を浴びていますが、水素スタンドのインフラ整備や価格などに難があり、現在のところ市民権は得られていません。水素バスという呼称の通り、中には水素を爆発させる内燃機関と勘違いしている人もいますが、違います。

 乗ってみた感想ですが、さすがモータで走っているだけあって、ディーゼルエンジン車とは騒音の小ささに驚きます。プリウスみたいな音して走ってます(笑)。しかし、重量もありタイアがデカいこともあって、ロードノイズが大きく、思ったほどは静かではありません。力は、かなりありそうですね。ノンターボのバスなんかが30km/hくらいでヒーヒー言いながら走るような坂道も、50km/hでスイスイ登ってました。さらに、変速機の概念がないので、変速ショックは皆無。クーラーの効きも素晴らしいです。乗り心地もエアサスがよくストロークしており、低床車にありがちな底付き感はありませんでした。素晴らしい、いすゞの新車なんかより遥かにサスペンションが良いです。一番良かったと思ったのは、サスペンションですね。なんか、感想としては間違っている気もしますが(笑)。

 ただ、欠点が無いわけではなく、いかにもデザイナーがデザインしましたよ的な内装は、車載装置(運賃箱、料金表示板など)の搭載を考慮したデザインに全くなっていないこと、アウタースライドの中ドアの開閉エア音がうるさいこと、開閉できない窓など、課題は多いです。フェンダーが狭くてチェーンの巻けないリアタイアや、排出した水の凍結など、宮城のような寒冷地での使用にも難があります。環境アピールにはいいかもしれませんが、1億円支払ってまで購入するメリットがあるのかは、今の時点ではコメントしようがありませんね。水素スタンドも県内でも1か所しかありませんし、現状、メンテナンスは全国数か所の専用ドックのみが受け付けているようで、宮城ではトヨタ自動車販売会社でも日野自動車販売会社でもメンテナンスできないそうです。インフラ整備の早急な解決をしないと、少なくとも東北地方ではどの事業者にも受け入れられないでしょう。

 なお、車両はトヨタ自動車からの貸与で豊田ナンバーが付いていますが、水素が足りなくて愛知まで自走できないそうで、使い終わったらフェリーか牽引で持ってくそうです。牽引って(笑)