ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

フロドの一番の親友は?

2006年05月11日 | 指輪物語&トールキン
フロドの一番の親友は、と聞かれて、「そりゃサムでしょ」と思いそうですが、これは映画の影響ですよね。
原作では、年齢の差もあるし、身分の差も結構はっきりあって、フロドとサムの関係は「親友」とは違うでしょう。まあ、指輪を棄てる旅から帰るころには、普通の「親友」という言葉ではくくりきれないほどの深い絆ができていたと思いますが・・・
映画も、親友とは違うような気がしますねえ。原作ほどではないけれどやっぱり身分の違いが多少はあるし。やはり旅を続けて行くうちに親友になって行ったような感じがするでしょうか。いや、緑竜館に一緒に飲みに行ったりしてたし、やっぱり最初から親友・・・かな?
実は、フロドの一番の親友はメリー、という結論に達したかったのですが(笑)考えてみたらそれもちょっと違うような気がして来ました(汗)
原作ではメリーもフロドと年齢差ありますしね。原作でのメリーのフロドに対する態度は(ピピンもそうですが)親友というよりは、敬愛する年上の従兄弟(正確には従兄弟ではないですが)という感じですよね。
映画なら同年代だし、親友って感じするかなあ?
考えてみれば、フロドはビルボに引き取られるまでブランディ館で育っているわけで、メリーとは一緒に住んでいたということですよね。まあ、ブランディ館での暮らしがどんなものかちょっと想像できないですが・・・
親友というよりは家族に近いようなものだったかも、とも思えます。
「でも、メリーの一番の親友はピピンでは?」と思いそうですが、これも映画の影響かな・・・
原作では、よくよく読んでみると、メリーとピピンが特に二人でつるんでいた、というわけではないんじゃないかなと。ホビット庄にいたころは。このあたり、映画の影響というよりも、二人セットでウルク=ハイに攫われた以降の展開の印象が強いからかも・・・
旅にはついていかなかったけれど、でぶちゃんフレデガーもフロド一味?としてはかなり仲が良かったと思われます。メリーはでぶちゃんの妹と結婚してますしね。
メリーとピピンの二人の友情の絆が深まったのは、二人でウルク=ハイにさらわれ、その後別れ別れになり・・・という展開の結果じゃないかなあと思います。
まあ、メリーとピピンは実際に従兄弟同士の近い血縁関係にありますが。親友というよりむしろ兄弟のような関係かも・・・
というのもやっぱり映画の影響のような気がします。映画ではあからさまに兄と弟の役割にさせられてましたから・・・原作ではあまりそういうのはないですよね。
RotKのSEEで、メリーがピピンのことを「いつでも僕のあとについてきた」というようなことを言っていましたが、あのシーンは好きながら、そんなことあるかなあと思ったり・・・
というのも、メリーが住んでたバック郷とピピンが住んでたトゥック郷って結構離れてるんですよね。そんなにしょっ中一緒にいたなんてことあり得るのかなあと。
まあ、従兄弟同士ですし、週末ごとにお互いに泊まりに行ったりとかはしてたかもしれないけど・・・
そもそも、原作でのフロド、メリー、ピピンたちというのは、同年代の友達付き合いがなかったビルボが仲良くしていた・・・というか、ビルボを取り巻いていた「歳若い従兄弟たち(正確には従兄弟ではないですが)」だったわけですよね。
ビルボがいなくなったあと、その中で一番年長だったフロドを今度は他の従兄弟たちが慕うように取り巻いて・・・という感じがします。
で、メリーとピピンはその中の二人で、メリーとピピンが特に仲が良かったというよりは、メリーとピピンが特にフロドと仲が良かった、ということのような気がします。
その中でも、子供の頃一緒に育った?メリーが特にフロドと仲が良い・・・と思ってたんですが・・・
HoMEシリーズのThe History of the Lord of the Ringsによると、メンバーも名前もコロコロ変わっていたフロドの友達のホビットたちの中で最初に決定稿と同じ名前が定着したのはメリーだったそうですが、そのメリーの名前が出てきた後に、「フロドの一番の親友」として、ピピンの前身と思われるホビット(確か)の名前が書かれていたところがあって、「またピピンですか教授!」と思ってしまった私・・・(汗)(毎度ですがHoMEシリーズの内容についてはふむ道、小道、数多くさんを参照させていただいております)
余談ですが、映画ではフロドがメリピピと抱き合う場面が3回ありますが、3回とも律儀にまずメリーから抱き合っているのがなんとなく微笑ましいのですが・・・(笑)

とまあ話がそれまくりましたが、こうして考えてみると、フロドにはもちろん素晴らしい友達がいますが、「一番の親友」というような、対等な立場?の親友はいなかったのかな、と・・・
まあ、ビルボもそうですが、別に同年代の親友がいないからどうということはないのですが、なんとなくそんなフロドには孤高の人とでもいうようなイメージがあるなあ、なんてことを思いました。
これは原作の話ですが、映画のフロドは同年代の友達に恵まれているような感じがしますね。
でも、映画のフロドも、あまりにも物分りの良い、素直な若者すぎて、周りに甘えていないような印象はあるなあと思います。このあたりは、もしかしたら原作以上かも・・・なんて思うのは私だけかな・・・

と、なんだか話がまとまりませんが(汗)まあ「フロドの一番の親友は?」というお題からこんなことをつらつらと考えてみました。
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4 コメント

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友情物語 (みっち)
2006-05-12 12:26:54
アラゴルン「まだ友情がある。」でしたっけ。この映画は友情物語なんだ、と感じました。これに対比される原作の言葉は、ギルドールの「勇気は思いがけないときに見いだされる。」だと思っています。
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友情・・・(汗) (ぐら)
2006-05-12 21:38:26
映画は友情物語・・・まさしく(汗)

FotRからそうでしたが、RotKがまさにそんなまとめ方になっていたので、「あれ?(汗)」というか、がっくりしたというか・・・

友情もいいですが、それだけの話じゃなかったはずなのに、と。



>これに対比される原作の言葉は、ギルドールの「勇気は思いがけないときに見いだされる。」だと思っています。

そうですね! このあたりが、ホビット好きとしては映画で物足りなかったところでした。

メリーにしてもサムにしても、最初から勇敢だったので。

特にメリー好きとしては、エオウィンのために恐怖の中から勇気を振り絞って魔王を刺して欲しかったです・・・
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Unknown (mamayo)
2006-05-13 01:10:27
フロドの親友と言えばやはりメリーと思うのですが。フロドが誰にも言わずに出かけようとしたとき 心配した友人たちが身辺を探偵しますがその先頭に立っていたのってメリーじゃありませんか?彼が一番しっかりしていたからと言うのもあるでしょうが。

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やっぱりメリー? (ぐら)
2006-05-13 20:35:02
フロド身辺捜査の首謀者はメリーでしたっけ。頭が切れるメリーらしいですね~。

一番しっかり者なイメージのメリーですが、追補編の系図を見たら、でぶちゃんフレデガーの方が年上なんですね。年長だからしっかりしてるんじゃなくて、やはり性格なんでしょうか。

なんだかタイトルはフロドなのにメリーのことばかり書いているような気が・・・(笑)
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