ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

スウィーニー・トッド

2007年01月26日 | ミュージカル・演劇
ディパーテッドを観た翌日に見ました・・・なんだか血なまぐさい作品が続きますが(汗)
久々に手ごたえのあるミュージカルを見たな~、という感じです。久々に褒められるというか(笑)
ソンドハイム×宮本亜門としては、イントゥ・ザ・ウッズよりは良かったけれど、「太平洋序曲」ほどではないかな・・・という感じではありますが。
ソンドハイムの難曲なのに歌えなさそうなキャストが多くてどうなのかな~、とは思っていましたが、まあ歌より演技を取ったのはわかるかな、と思いました。
歌も心配していたよりはまあ良かったし。
しかし、イントゥ・ザ・ウッズでも思いましたが、あまり上手くない人が歌うと、メロディのない台詞の羅列にしか聞えないのがちょっと残念でした。綺麗な曲なんだろうなーと想像しながら見るしか・・・(汗)
でも、アンサンブルのレベルが非常に高かったので、ソンドハイムの音楽の美しさはそこここで実感することができました。全員で歌うと背筋ゾクゾクものでした。
越智則英さん、さけもとあきらさん、大須賀ひできさん(ひさしぶり!)の三人の三重唱にも背筋がゾクゾクしました!
岡田誠さんのバスも相変わらず素晴らしいし。
あと、アンサンブルの男性でもう一人上手い人がいたなあ。誰だったんだろう・・・。その人と越智さん、岡田さん、女性二人の曲も背筋ゾクゾク、でした!
そして、オケが結構上手かったのも、ソンドハイムの音楽を堪能できて良かったです。東○のオケはもちろん、某Kフィルよりも上手かった(汗)やっぱりこのくらいのレベルで演奏してもらいたいものですな・・・
キャストは、プリンシパルもアンサンブルも皆ちょっと白塗りに、死人のように目の周りに隈を黒く塗っていたのですが、なぜかラベット夫人だけ普通のメイクだったように見えました。何か意味があるんでしょうか?
メインのキャストでは、市村さんがわりと大人しめというか深刻でシリアスな役で、笑いどころは大竹しのぶさんが持って行ってましたね。
でも市村さんの演技はさすが。最初に判事が店に来た時の、剃刀を振るう時の間の取り方とか・・・
大竹しのぶさんもさすがの上手さでした。実は舞台で見るの初めてだったんですが。
市村さんとはなんとなくかわいいコンビでしたね(笑)
ソニンは、歌は上手いだろうと思ってましたが、ファルセットの高音がかなり出ていてびっくりしました。頑張って練習したんでしょうか。でもちょっとビブラートかけすぎかなーと思いましたけど(汗)
でも歌よりも演技にびっくりしました。精神のバランスを崩した不安定な感じが上手く出てました。熱演でしたしねー。最後なんか本当に涙声になってました。
あと、武田真治さんが良かったですねー。実は一幕では武田真治さんだと気づかず、イントゥ・ザ・ウッズでジャックをやった人かと思ってました(汗)
最初のソロナンバーはさすがに難しかったようですが、全般的に歌も上手かったし、演技が良かったですね。頭が足りない、でもけなげな少年が、けなげにラベット夫人を慕う様が、かわいくて、素直に感情移入できました。
少年役で全く違和感のない彼がトートをやっていたんだなあと思うと・・・(笑)
あと、斉藤暁さんがいい味出してましたね~。ユーモラスなんだけど悪役、でもどこかシニカルで結構冷静なところとか。ピンクのチョッキと赤系統のスーツという衣装もかわいくていい感じで。歌も随分上手くなられたような。亜門ミュージカルに出た方は皆さん歌が前より上手くなってますねー。山路さんもそうだし。
松井るみさんの舞台装置は、パイプが連なる地下室のイメージで、照明も相俟ってなかなか良かったです。
全体的な演出も、特にアンサンブルの動きとか、振り付けとか、はっとさせられるような感じで心を掴まれました。
小鳥売りが、ジョアンナとアンソニーが会話している間は顔を伏せて不気味に背景のようにじっとしているところとか、貧民たちが衣装を脱ぎ捨てて精神病院の囚人に早代わりするところとか、その他にもいろいろ印象的な場面がありました。

そんなわけでなかなか上手くできてたなー、と思いましたが、まあ一度観たら満足かな、という感じではあります。
でも、「いいもの見たな」と思いますよー。

ところで、もらったチラシで、色々と今年の観劇予定に追加が。
8月には「エレンディラ」やるんですよね。知ってたんだけど書くの忘れてました。
チラシを観たら、白石加代子さんの名前がなくなってました・・・スケジュール合わなくなっちゃったんですかね。ぴったりだと思ってたので残念です。
8~9月にはホリプロプロデュースで「ヴェニスの商人」を市村さん主演でやるそうなので、これも行かないと。ホリプロなんで(?)藤原竜也さんも出ます。蜷川幸雄演出じゃないのがちょっと残念ですが、市村さんのシャイロックはそのまんまハマリ役なので楽しみです。
そして、11月には「ウーマン・イン・ホワイト」をやるそうですね。四季以外でロイド=ウェバー作品やるんだ・・・ちょっとびっくり。
石川禅さんが出るそうなんで、ちょっと観て来ようかなーと思います。ロイド=ウェバーなら、作品にハズされても音楽だけでも楽しめるし。

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ディパーテッド

2007年01月26日 | 映画
今年第一弾の映画鑑賞は、一昨年同様のスコセッシ作品となりました。スコセッシというかハワード・ショアなんですけど(汗)
スコセッシ作品はあんまり合わないなーといつも思うのですが、今回は素直に面白かったです。まあ、オリジナルのストーリーが面白いんでしょうけど。
オリジナルの「インファナル・アフェア」は観ていないんですが、おかげで結末や先の展開を知らなくて、かなりドキドキしながら観てしまいました。
お互いに知らない二人が次第に接触して行く様がスリリングでしたね。
舞台を香港からアメリカに移すにあたって、人種差別の壁という要素を埋め込んだあたりがスコセッシ流、なんでしょうね。(まだ3本しか観てないけどスコセッシ作品(汗))
その要素も、前面に押し出すのではなく、通奏低音のように作品全体に微かに流れているような感じで、このあたりが押し付けがましくなくて良かったかもしれません。あくまでもオリジナルのストーリーの面白さを尊重した結果かなーと思うのですが。
それでも、「インファナル・アフェア」を知っている人は皆オリジナルの方が良かったと言っているようですが。インファナル・アフェアもそのうち観てみたいです。
殺し合いの連鎖の物語は、オリジナルの原題の「無間地獄」というのが一番合ってるような気もしますし・・・
キャストでは、レオナルド・ディカプリオが良かったですね~。「アビエイター」観た時も「上手いなあ」と思ったけれど。
この映画に限らず、「人を殺す」という行為に心を蝕まれて行く様には共感しますね。
わりと演り易い役なのかもしれませんが(マット・デイモンの役よりは・・・)、素直に「かわいそう」と思えたので・・・良かったと思います。
一方、マット・デイモンの方は、あまり翳りとか感じなかったですね。共感も同情もあまりできず・・・
この役、オリジナルでは確かアンディ・ラウがやってたんですよね? アンディ・ラウは合うだろうなあ・・・あの人の笑顔怖いし(怖くしようと思ったときは(笑))
怖いと言えば・・・ジャック・ニコルソンが怖かったよ~(笑)
あと、ディグナムが良かったですね。下品でひどい言葉を浴びせていた彼がマジになった時が・・・ちょっとホロリとさせられました。
舞台がボストンとは知らなくて、行ったことがあるので「おお」と思ったんですが、地下鉄の駅くらいしか見覚えなかったです。(確かGovernment Center駅だったと)あの駅は何度も使ったのでさすがにわかりました・・・
あと、州警察の建物が、もしかしたらバスで通ったような気がするんですが・・・あの地下鉄の駅の近くなら、歩いても通ってるはずだなあ。うーむ。
この映画を観に行った理由は、ハワード・ショアの音楽だったわけですが・・・
観た人の評判も高く(珍しく「音楽が良かった」と感想を書いている人が多かったのですよね)、サントラ試聴してカッコイイと思っていたにもかかわらず・・・・気がついたら音楽の記憶ほとんどありませんでした~(汗)またショア・マジックにやられた!?(笑)
中華街で流れる音楽がカッコイイ、と試聴した時には思っていたのに・・・いざ中華街のシーンになったらドキドキしながら見ていてすっかり音楽聴いてなかった・・・(汗)
まあ、エンドロールで、ショアのタンゴ風のオリジナルのギターの曲は堪能しましたが。ああ、リベンジしたい・・・でももう一度映画館行くほどではなあ・・・
というわけで、ドキドキしながらも、なかなか楽しめました。いや楽しめたというとちょっと違うけど・・・
しかし新年早々血なまぐさい映画ばかり観てるな~(汗)昨年は「ロード・オブ・ウォー」だったし(汗)
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「魔戒三部曲 王者再臨」の各章のタイトル

2007年01月26日 | 指輪物語&トールキン
またネタがないので(汗)台湾で買ってきた「魔戒」の話を書こうかなーと思います。
いや、自分で前に書いた中国語版のネタを読み返していたら、結構面白いなーと思ってまた読んでみたくなったんです(笑)(自分の記事が、じゃなくて中国語版のネタが、ですよ(汗))
今回は、各章の中国語訳の話です。残念ながら「王者再臨」しか買って来なかったので、RotKの分だけですが・・・
あ、前に書いてなかったですが、トールキンは托爾金です。
「ミナス・ティリス」はそのまんまなので割愛。
「灰色の一行 罷り通る」は「灰衣人出現」出現なんだ・・・?
「ローハンの召集」は「洛汗全軍集結」。ちょっと意味が違うけどこれはこれでカッコイイかも。
「ゴンドールの包囲」は「剛鐸攻城戦」。意味はちょっと違うものの、内容はあってるしカッコイイかも。
「ローハン軍の長征」は「驃騎長征」。やっと同じ訳語が(笑)ちなみにリダーマークの訳が驃騎国となってました。驃騎だけだと「マークの騎士」くらいの意味かな。・・・やっぱり素直に訳語同じにならないですね~
「ペレンノールの合戦」は「血戦巾白蘭諾」。(巾と白は一文字です)血戦・・・中国語訳って熱いですよね(笑)合戦も時代ががってますけど。
「デネソールの火葬」は「迪耐王王必的火葬堆」。(王王の下に必で一文字・・・)最後の堆ってなんだろ?
「療病院」は「医院」(汗)そのまんまですな・・・(汗)
「最終戦略会議」は「最後的争論」。うーんディベートだから争論の方が近いかも?
そして「黒門開く」は「黒門開啓」。これちょっとカッコイイですよね~。
第六章に入ります。
「キリス・ウンゴルの塔」は「西力斯昂哥之塔」。意味は同じですが、キリス・ウンゴルってむしろ「シリスウンク」てな感じですね。
「影の国」は「魔影之境」。影に魔がついたりするあたり、やっぱりあっさり一文字では済まさない中国語訳(笑)
「滅びの山」は「末日火山」。これはそのまんまなんですが、「滅び」が「末日」なあたりが面白いですね。
「コルマルレンの野」は「可來夕倫平原」。(來の下に夕で一文字)これもそのまんまではありますが。
「執政と王」は「宰相と人皇」。執政は宰相ですか~。これもカッコイイかも。しかし人皇って・・・「王者再臨」なのに人皇なんですか。ふーん。
「数々の別れ」は「衆人別離」。manyを「別れがたくさん」と訳すか、人がたくさんと訳すか・・・いや普通「別れがたくさん」になりますよね(汗)でもこれはこれでカッコイイかも。
「家路」は「帰郷旅程」。そのまんまな訳ですね(笑)
「ホビット庄の掃討」は「修復夏爾」。夏爾がシャイアですが、掃討よりもその後の回復を取りましたか。
そして「灰色港」は「灰色岸」です。

こうして中国語訳と和訳と原文を比較していたら、瀬田訳がかなり原文に忠実なことも再発見してしまいました。
中国語訳は基本的に熱い、ということも(笑)
やっぱり各国語訳って面白いですね。スペイン語訳も入手しようかな~(なんとかわかる言語があとスペイン語くらいしかない・・・(笑))
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