ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ファラミアと私

2007年01月15日 | 指輪物語&トールキン
うーん、スランプかも・・・どうしても指輪ネタが思いつきません・・・(それが普通かも(汗))
というわけで、ちょっと早めのペースですが、キャラ語りを行ってみようかと思います。
今回はファラミアです。
ファラミアとの出会いは原作のイシリアンですが、最初から名乗ってなかったので、どの人がファラミアなのかがよくわからないままヘンネスアンヌーンまで行ってしまったのを覚えております(汗)
ファラミアの出来すぎ?な人物には実は違和感を覚えたのですが、それでも、フロドたちの苛酷な旅の最中、ファラミアとの出会いは、黒門前の荒地からイシリアンに到着したことと同じように、ホッとさせるものではありました。
私がファラミアに感じた違和感・・・というか反感?は、やはりボロミアと比べてあまりにも立派な人物に描かれていたことですね~。ボロミアかわいそうじゃん、と・・・
しかし一方で、私が原作の中で一番好きな台詞はファラミアのものだったりします。フロドとサムに対するこの言葉です。
「・・・わたしにとってそなたたちは新しい種族であり、新しい世界だ。そなたたちの種族は皆こうなのかな? そなたたちの国は満ち足りた平和な国土であるに違いない。そしてそこでは庭師というのは比所に重んじられているに違いない。」
初読時、大きい人たちがホビットに優しいところ、がツボだった私にとって、このファラミアの台詞は衝撃でししたね。
人格者だけれどどこかホビットたちにも心を許しきっていない、そんなファラミアが、ホビットたちに、特にサムに対して与えたこの賞賛の言葉に、ホビット好きの立場から感動してしまったのですね(笑)
そして、今でもやはりこの言葉が一番好きな台詞です。
二回目以降に読んだ時に、今度はホビット側の立場よりも、人間としてファラミアに共感するものを感じたりもしました。自分は決してホビットになれないし、ゴンドールの大将として望みの薄い戦いを戦って行かねばならないファラミアが、自分は決してなれないホビットたちに一種の羨望を感じているのではないかと。
と言っても、ファラミアには自分の責任を投げ捨ててホビットのように生きるという選択肢は思ってもみないことなのでしょうが。そのあたりも含めて、ファラミアがホビットに対して示した敬意にグッと来てしまうんですねえ。
ファラミアのホビットたちに対する態度は、ガンダルフやアラゴルン、セオデンのように、心を許してくつろぐような、そういう優しさではないと思います。もちろんボロミアの、自分より弱い者に対する優しさとも違うし。
実はファラミアのホビットに対する態度と一番近いのはデネソールではないかと思っている私です。心を全て開いてはいないけれど、どこかホビットに癒され、敬意を払っている・・・
そして、このあたりはアラゴルンやガンダルフに近いと思っているのですが、ホビットを対等な、一人前の存在として敬意を払っているところもあると思うのです。
まあ、どうしても私の大きい人たちの評価は対ホビット態度で決まってくるもので・・・(笑)
そんな風に見ていたので、デネソールとの確執については今ひとつピンと来なかったりもしたのですが・・・。デネソールの死後の葛藤らしきものも全然描かれてなかったし。このあたり映画には期待してたんですが、それどころじゃなかったですね・・・(大汗)
そして、エオウィンとのエピソードには、なんだか残ったもの同士でくっつくよくあるパターンだな・・・と思いつつも、心を開くエオウィンがかわいくて、「いーんじゃない」と思ったものでした(笑)
そんなこんなで映画化を迎えるわけですが、TTT劇場版のファラミア、私は最初は結構いいのではないかと思ってたんですよね。そのあたりは指輪サイトの方に書いてありますんで、詳しくは書きませんが(汗)
常々原作のファラミアがボロミアと比べてあまりにも立派な人に描かれていたのに不満を持っていた私は、映画のファラミアもボロミアと同じように人間くさいキャラクターになっているんだと思ったんですね。
あと、ファラミアの行動は、デネソールやセオデンやエオウィンと同じく、サウロンの放つ暗黒に心を捉われていてのことだ、なんて風にも解釈していました。
TTTラスト、フロドに跪くシーンもいいなあと。アラゴルンがFotR最後でフロドに跪くシーンとも被るなあと。ここで、ボロミアと同じように指輪に誘惑されかかったファラミアは、ボロミアにはできなかったことを成し遂げたのだ、と考えると感動的じゃない、なんてことも思ってました。
しかし、SEEの追加シーンを観るにあたって、ついに擁護を断念しましたが・・・(汗)ボロミアと同じような人間的なキャラクターにするのはいいんですが、ボロミアを持ち上げすぎでしょう、と・・・(汗)
でも、最後の方で、サムに、私が大好きなあの台詞の一部を言ってくれたのがちょっと嬉しかったですね。
そんな訳でRotKのファラミアにも色々と文句はありましたが(汗)オスギリアスで戦うシーンがカッコ良かったのは良かったのですが、オスギリアス奪回の時、諦めの横一列突撃がなんだかなーと・・・
戴冠式で、執政なのに観客のごとく拍手してたのもびっくりでしたね。唐突にエオウィンと並んでいたのも(笑)
SEEではエオウィンとのシーンを楽しみにしてましたが、なんだかとってつけたようなラヴシーンでちょっとがっかり。療病院でのストーカーまがいな姿もちょっとね~(汗)
でも、ピピンとのシーンは良かったですが・・・
その後ラジオドラマを聴きましたが、ラジオドラマのファラミアもカッコイイですね。ヘンネスアンヌーンでサムと楽しそうに談笑していたのが印象的です(笑)
エオウィンを口説く時急に甘い声になっていたのは恥ずかしかったですが・・・普段クールなのに(笑)
ラジオドラマでは、エドラスでフロドにも別れの言葉をかけてくれていて良かったです。サムにも声かけてあげて欲しかったなー。このあたり、原作で描かれてなかったので嬉しかったですね。

なんかファラミアは特にものすごく好きなキャラクターではないのですが(いやもちろん好きですけど)、なぜか色々と語りたいキャラクターのようで、妙に長くなりました(汗)やっぱり一番好きな台詞を言っているからかなあ?

次回のキャラ語りは執政家最後(笑)デネソールの予定です。
コメント
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