さだ・とし信州温泉紀行

続編;茨城パートⅡ

エルサレム

2010-03-08 16:34:16 | 海外旅行
 エルサレムは、イスラエルが実効支配している都市で、イスラエルが首都だと主張しているが、日本等、国際的には認められていない。ユダヤ人が住む西エルサレムとアラブ人居住区である東エルサレムから成り立つ。
 東部についてはパレスチナ自治政府も領有を主張し、エルサレム県に含まれるとともにパレスチナ独立後の首都と規定している。古代イスラエル・ユダ王国の首都で、エルサレム神殿がかつて存在した。また、イエス・キリストが処刑された地でもあり、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教共通の聖地となっている。

□ 東エルサレム
ユダヤ教・イスラム教・キリスト教の聖地。旧市街と呼ばれ、嘆きの壁、聖墳墓教会、岩のドームといった各宗教ゆかりの施設がある。嘆きの壁の上は神殿の丘と呼ばれる、かつてのエルサレム神殿の跡で、ここにはイスラム教の聖地アル=アクサー・モスクやイスラーム建築の傑作とされる岩のドームが建っている。岩のドームにはムハンマドが旅立ったという伝説があり、地下には最後の審判の日にすべての魂がここに集結してくるとされる「魂の井戸」がある(イスラム教がユダヤ教徒の伝統に従い、ユダヤ教最高の神殿跡をイスラム教寺院に改造できる根拠は、ムハンマドおよびイエス・キリストはユダヤ教徒にも信頼されうる預言者であって、イスラムがユダヤ教の伝統と矛盾せずにかつユダヤ教を凌駕しているとの主張を示している。ここにパレスチナ問題における宗教的側面での問題がある)。旧市街は「エルサレムの旧市街とその城壁群」の名で1981年に世界文化遺産に登録された(ヨルダンによる申請)。
□ 西エルサレム
 西側は新市街と呼ばれる近代的な都市で、ヘブライ大学、イスラエル博物館、ハイテク工業団地や国会、各省庁などが立地する、イスラエルの政治・文化の中心である。
□宗教とエルサレム
 エルサレムは単に地理的に中東の要所であるのみならず、3つの宗教(アブラハムの宗教)の聖地でもある。このことはエルサレムの帰属をめぐる紛争の火種となっており、パレスチナ問題の解決を一層困難にしている。
 ◎ユダヤ教にとっては、エルサレムはユダ王国の首都であった場所であり、その信仰を集めていたエルサレム神殿が置かれていた場所である。幾つかの神聖とされる場所が残っている。中でも嘆きの壁は有名で、これはA.D.70年にローマ帝国がエルサレム神殿を破壊したときに外壁の一部が残されたものである。
 ◎キリスト教にとっては、エルサレムはイエス・キリストが教えを述べ、そして処刑され、埋葬され、復活したとされる場所である。それらの場所には、現在はそれぞれ教会が建っている。
 ◎イスラム教にとっては、エルサレムはムハンマドが一夜のうちに昇天する旅を体験した場所とされる。ムハンマドが、神の意志により「聖なるモスク」すなわちマッカ(メッカ)のカアバ神殿から一夜のうちに「遠隔の礼拝堂」すなわちエルサレム神殿までの旅をした。このときムハンマドはエルサレムの神殿上の岩から天馬に乗って昇天し、神の御前に至ったのだという。
 この伝承は、イスラム教徒の間では事実とみなされており、神殿の丘におけるムハンマドが昇天したとされる場所にはウマイヤ朝の時代に岩のドームが築かれた。また、丘の上には「遠隔の礼拝堂」を記念するアル=アクサー・モスクが建設され、聖なる場所と見なされている。
□ 首都問題
 エルサレムは、古くより三つの宗教の聖地として栄え、エルサレムを領土に収めた代々の国家はエルサレムを首都としてきた。現在においても、エルサレムは、議会や首相府、中央省庁などがある政治と文化の中心であり、イスラエル最大の都市である。
 エルサレムは東西を分断されたが、イスラエル議会は1950年にエルサレムを首都と宣言。その後、第三次中東戦争でイスラエルが東西ともに占領し、1980年には、改めてイスラエル議会により、エルサレムはイスラエルの永遠の首都であるとされたが、国連総会は東エルサレムの占領を非難し、その決定の無効を143対1(反対はイスラエルのみ、棄権は米国など4)で決議した。
 エルサレムはイスラエルが首都と宣言していながら、国際的には認められていない。そのため、各国の大使館などは第二都市のテルアビブに集中している。2009年、EU議長国のスウェーデンは、エルサレムをイスラエル、パレスチナ両国の首都とするよう求める発議を行った。イスラエルはこれに反発し、EU加盟各国に抗議を行った。







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