さだ・とし信州温泉紀行

続編;茨城パートⅡ

エルサレムの「岩のドーム」

2010-03-05 15:12:35 | 海外旅行
「岩のドーム」 はエルサレムにある。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって重要な関わりを持つ聖なる岩を祭っている。「聖なる岩」を取り囲むように建設され、692年に完成した。
信仰
岩のドームはかつてのエルサレム神殿内にあり、イスラム教の教祖・ムハンマドが大天使ジブリール(ガブリエル)に伴われエルサレムの神殿上の岩から天馬ブラークに乗って昇天し、神アッラーフの御前に至ったのだという。
この「聖なる岩」は、アブラハムが息子のイサクを神のために捧げようとした台であるともされるため、キリスト教、ユダヤ教も聖地を主張している。
■ イスラエルの歴史
古代のイスラエルはヘブライ人(聖書においては、アブラハム・イサク・ヤコブ)を先祖にする。ユダヤ民族の歴史は、紀元前17世紀、約4000年前の族長アブラハムに始まる。旧約聖書には、アブラハムがどうしてカナンの地に来て、民族の祖先に選ばれ、唯一神の信仰者になったかが書かれている。
■ イスラム教
西暦610年頃、ムハンマドがメッカ郊外で天使ジブリールより唯一神(アッラーフ)の啓示を受け、アラビア半島でイスラーム教を始めた。
イスラム教に帰依する者(イスラム教徒)は、アラビア語起源の言葉でムスリムといい、ムスリムは、自らの教えの名を、アラビア語で「身を委ねること」「神に帰依すること」を意味するイスラーム の名で呼ぶ。「イスラーム」は「神への帰依」を意味すると解されており、「ムスリム」(イスラム教徒)は「神に帰依する者」を意味する。また、「イスラム」という名称は、創始者(または民族)の名称を宗教名に冠していない(即ち、ムハンマド教とならない)。これは、他の主要な宗教とは異なるとされており、この理由には諸説あるが、宗教学者の解説によれば、イスラムが特定の人間の意志によって始められたものではないこと、及び国籍や血筋に関係なく全ての人々に信仰が開かれていることを明示するためであるとしている。
今日、ムスリムは世界のいたるところでみられる。約11億人の信徒があると推定されていて、世界で2番目に多くの信者を持つ宗教である。
イスラム教の信仰の根幹は、六信と五行、すなわち、6つの信仰箇条と、5つの信仰行為から成り立っている。
六信は、次の6つである。
神(アッラー)
天使(マラーイカ)
啓典(クトゥブ)
使徒(ルスル)
来世(アーヒラ)
定命(カダル)
このうち、特にイスラム教の根本的な教義に関わるものが神(アッラー)と、使徒(ルスル)である。ムスリムは、アッラーが唯一の神であることと、その招命を受けて預言者となったムハンマドが真正なる神の使徒であることを固く信じる。イスラム教に入信し、ムスリムになろうとする者は、証人の前で「神のほかに神はなし」「ムハンマドは神の使徒なり」の2句からなる信仰告白(シャハーダ)を行うこととされている。

また、ムスリムが取るべき信仰行為として定められた五行(五柱ともいう)は、次の5つとされている。
信仰告白(シャハーダ)
礼拝(サラー)
喜捨(ザカート)
断食(サウム)
巡礼(ハッジ)
これに、聖戦(ジハード)を6つめの柱として加えようという意見もあるが、伝統的には上の5つである。
これらの信仰行為は、礼拝であれば1日のうちの決まった時間、断食であれば1年のうちの決まった月(ラマダーン、ラマダン)に、すべてのムスリムが一斉に行うものとされている。このような行為を集団で一体的に行うことにより、ムスリム同士はお互いの紐帯を認識し、ムスリムの共同体の一体感を高めている。集団の一体感が最高潮に達する信仰行為が巡礼であり、1年のうちの決まった日に、イスラム教の聖地であるサウジアラビアのマッカ(メッカ)ですべての巡礼者が定まったスケジュールに従い、同じ順路を辿って一連の儀礼を体験する。
■ユダヤ教との関係
ユダヤ教はアブラハム系宗教の根本ともいえる宗教であり、イスラームに対しても強い影響を与えた。ムハンマド自身当初は自分の信仰をユダヤ教やキリスト教の延長線上にあるものとして捕らえており、独自の宗教を開くという意図はなかったとも言われている。イスラームの立法的側面は、ユダヤ教のそれを受け継ぎ簡素化させたものであるとされる。
ユダヤ教徒はイスラーム教徒にとって、同系の宗教を信ずる「啓典の民」であるという側面と、イスラームを受け入れず「劣った」教えにしがみつくおろかな者たちであるという側面が存在している。




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