厳しい現実を尻目の総選挙

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所。
２０１０年度の社会保障給付費を公表。
いわゆる年金や医療、介護などで支払われた費用である。

それによれば、前年度比３．６％増の１０３兆４,８７９億円。
過去最高を記録し、初めて１００兆円を突破・・・。
増加の要因は、高齢化の進展で年金受給者。
そして医療費が伸びているためだと言う・・・。

厳しい医療費と年金問題、ともに避けて通ることができない。
それなのに若者には、老後に備えるという甘言で釣って・・・。
年間約１８万円の年金納付を迫る、振り込め詐欺顔負けの政治。

内実は、高齢者の老後を支えているに等しい年金制度。
将来の社会基盤を支える若者たちには、夢や希望があるのか。
そんな厳しい現実を尻目に、センセイたちは選挙に多忙。

民・自・維新・未来等など、４者４様の原発施策。
１０年以内に「電源構成ベストミックス」だとか・・・。
３０年代までに「フェードアウト」だとか英語を散りばめて煙に巻く。

政治団体の寄付収入が目減りして、国費に依存する政党。
労働最低賃金廃止を謳い、雇用創出とうそぶく政党等などetc。
しかし下馬評では、安ン倍くんの一人勝ちとの専らの勝ち馬予想。

無責任な政治ごっこが、実に艶めかしい・・・。
社会保障給付費はより一層膨らみ続け、借金は雪だるま。
どの政党が政権を握っても、五十歩百歩の劇場風景。
政治不信が渦巻く現実では、明るい展望は期待できまい・・・。