弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

司法の独立 ムシャクシャしたか? ラフな強権 大統領

2007年11月07日 18時29分19秒 | 未分類
ムシャラフ大統領による非常事態宣言、最高裁長官の解任・軟禁、弁護士大量拘束と、パキスタンは大変な事になっています。
軍事的な政権下での「司法の独立」はいかに大変か。
日本の弁護士・裁判官で良かったとつくづく思います。
(東京新聞から抜粋)
 ムシャラフ氏が最多票を得た十月六日の大統領選をめぐり、陸軍参謀長を兼任するムシャラフ氏の立候補資格を審理していた最高裁が、今月六日にも当選無効の判決を出す恐れがあった。
 仮に最高裁が判決で当選を認めても、反政権的な姿勢を強める最高裁が、政権運営の障害になるのは確実な情勢だった。強権発動の準備は九月半ばから本格化していたが、反対する米国の圧力でムシャラフ氏は発動時期を慎重に見極めていたという。
 地元メディアによると、東部パンジャブ州ラホールで五日、州高裁前に弁護士約二千人が集結して抗議行動を展開。警察当局との衝突で少なくとも二百五十人が拘束された。南部シンド州カラチでも弁護士が百人以上連行された。
 一方、非常事態宣言後に解任され、自宅軟禁下にあるチョードリー前最高裁長官は四日夜、地元英字紙「ニューズ」の電話取材に応じ、「非常措置はすべて違法で違憲だ。神は最後に私の成功を祝福してくれるだろう」と述べ、政権と対決していく姿勢を強調した。


「信なくば立たず」 書いてはないの? 論語知らずの 論語読み

2007年11月06日 17時34分34秒 | 未分類
10月31日の東京高裁判決から。
学校教師VS親、どちらの「教育の自由」「教育権」が優越するのかという、古くて新しい難問に対し、1審は前者に、2審は後者に軍配を上げたということでしょうか。
背景がありそうな事案であり、上告もされるようなので、当否は軽々に論じられませんが、この問題について重要な判例となりそうです。
(朝日から抜粋)
 茨城県の中高一貫の私立校「江戸川学園取手中・高校」の生徒や卒業生の父母ら31人が学校を相手に起こした訴訟の控訴審で、東京高裁(柳田幸三裁判長)は31日、父母らに慰謝料計480万円を支払うよう同校に命じる判決を言い渡した。学校案内などで紹介していた教育内容を入学後に変更したことで、父母らの「学校選択の自由を不当に侵害した」と判断した。
 同校では前任の校長が行っていた「論語」を使った教育を特色として宣伝していた。しかし、04年の前校長解任後に廃止されたため、この教育を評価していた父母らが、一方的に変更されて精神的苦痛を受けたとして約2460万円の損害賠償と教育内容の回復などを求めて提訴していた。
 一審・東京地裁は請求をすべて退けたが、高裁判決は「説明内容を信じて入学させた父母の信頼を裏切った」と認定。ただ、教育内容の回復については一審を維持した。

「偽の被害者」 歴史の偽造 学問研究 値せず

2007年11月05日 17時43分56秒 | 未分類
2日の東京地裁判決から。
注目されるのは、「通常の研究者」ではなく、「学問研究の成果に値しない」という強烈な表現。
真面目な裁判官からは、あまりに酷い内容だと思われたのでしょう。
(朝日から抜粋)
 いわゆる「南京大虐殺」の生き残りとして体験を語り続けている中国人の女性を「生き残った少女とは別人だ」と指摘した書籍「『南京虐殺』の徹底検証」をめぐる訴訟で、東京地裁(三代川三千代裁判長)は、書籍が女性の名誉を傷つけたと認め、著者の東中野修道・亜細亜大学教授(60)と出版社「展転社」(東京都文京区)に対し、慰謝料など計350万円を女性に支払うよう命じる判決を言い渡した。
 訴えていたのは、中国・南京市に住む夏淑琴さん(78)。8歳だった37年12月、自宅に押し入った日本兵に両親ら7人を殺され、自身も銃剣で刺されたという。
 判決などによると、事件翌年に米国人牧師が現地で撮影した16ミリフィルムがあり、解説文の中に「8歳の少女」が登場する。東中野教授はこの解説文を検証して、著書で「『8歳の少女』と夏淑琴は別人で、事実を語っていない」という趣旨の指摘をした。
 三代川裁判長は、解説文中の「銃剣で突かれた」という意味の英語を東中野教授が「銃剣で突き殺された」と訳したために別人と誤って解釈したと認定。「通常の研究者であれば矛盾を認識するはずで、原資料の解釈はおよそ妥当ではなく学問研究の成果に値しない」とし、教授の指摘は「真実であるとする理由がない」と判断した。

違法通達 特別手当 120万 支給する

2007年11月04日 00時49分41秒 | 未分類
1日の最高裁判決から。
違法な通達に対して慰謝料を認めた新判例となりました。
この通達が違法であることは当然としても、慰謝料まで認めるかどうかは、「原審の判断は、是認できないではない」という多数意見の言い回しや少数意見の存在からして、かなり微妙な合議だったようです。
(朝日から抜粋)
 戦時中に強制的に広島に連行されて被爆した韓国人の元徴用工40人(うち25人が提訴後に死亡)が、被爆者に対する援護を受けられなかったとして国に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第一小法廷(涌井紀夫裁判長)は1日、国側の上告を棄却する判決を言い渡した。第一小法廷は「被爆者が国内で健康管理手当の受給資格を得ても海外に移った場合には支払わない」とした74年の旧厚生省通達(03年に廃止)は違法との判断を示した。
 これにより、1人あたり120万円、総額4800万円の支払いを国に命じた二審・広島高裁判決が確定した。国が法律の解釈を誤って通達を出したことに対して国家賠償を認めた最高裁判決は初めて。
 4人の裁判官のうち涌井裁判長のほか泉徳治、才口千晴の両裁判官の多数意見。甲斐中辰夫裁判官は「通達は違法だが担当者に過失はなく、法的保護に値する精神的損害も認められない」との反対意見を述べた。

ここで太田も 何かの縁 行列見てって くんなまし

2007年11月03日 17時04分12秒 | 未分類
今日は「川越城主行列」を見て来た。
歴代城主30人が、築城した太田道灌と「山吹の里の娘」らを先頭に行列。
火縄銃の実演も見ることができて大満足だった。
(毎日から抜粋)
 川越城築城550周年を記念して3日正午~午後2時半、川越城主行列がある。歴代の川越城主に扮した総勢約100人が、仲町交差点から川越城本丸御殿まで蔵造りの街並みを含む約1.3キロを約2時間半かけて練り歩く。
 初代城主・上杉持朝役は舟橋功一市長が務め、その後ろに持朝の命を受けて川越城を築城した太田道灌の18代目子孫にあたる太田資暁さんが続く。川越藩火縄銃鉄砲隊や川越藩行列保存会のメンバー約60人も参加。市役所前や本丸御殿前など4カ所で、重さ約20キロの甲冑をまとった鉄砲隊による火縄銃の空包発射も予定されている。

囲碁は公開 対局しても 党首会談 密室で

2007年11月02日 19時08分16秒 | 未分類
(10月28日の朝日から抜粋)
 民主党の小沢代表と自民党の与謝野馨前官房長官が28日、東京都内のホテルで囲碁の公開対局を行った。結果は、小沢氏が15目半の差をつけて圧勝。政権交代への「布石」を打ち続ける小沢氏が、碁盤の上の「2大政党対決」を制した。
 アマ7段と政界きっての腕前を持つ与謝野氏に、5年ほど前から本格的に始めたという小沢氏がハンディなしに挑んだ。序盤は与謝野氏が優位に立ったが、中盤から小沢氏が逆転。
 与謝野氏は官房長官時代の記者会見で「囲碁の世界では私が小沢さんを指導している」と胸を張っていたが、対局後には「小沢氏は碁が変わった。ぜひ雪辱戦を」。小沢氏は「勝たせてもらって大変感謝している。またそのうちにやりましょう」とご満悦だった。

ダルが4人も いるわけじゃなし シンジテマシタ 日本一!

2007年11月01日 20時36分50秒 | 未分類
中日53年ぶり日本一記念どどいつ。
たった今、日本シリーズ第5戦で中日が日本ハムを1-0で破り、53年ぶりの日本一を勝ち取った。
それにしても、現在の中日が驚異的な投手王国でもあることを天下に知らしめたポストシーズンだった。
川上、中田、朝倉、小笠原、山井と先発陣に事欠かない。
今日の試合に至っては、8回まで完全試合だった山井を岩瀬に代えて、継投による完全試合を達成するという贅沢さ。
日本ハムにはダルビッシュがいるといっても、1人で4勝できるわけはない。
安心して見ていられる完璧な戦い方だった。
1986年末、落合の中日へのトレードのニュースを見て、名古屋で弁護士をすることを決意した私にとっても、監督同様「感無量」の日本一だった。



「当たり外れ」と 当たった判事? 当を得ないし 当たらない

2007年11月01日 00時05分40秒 | 未分類
前作の都々逸と矛盾するようだが、担当裁判官の経歴等から傾向が分かったとしても、それで直ちに裁判官の「当たり外れ」、さらには裁判の勝ち負けを速断して、一喜一憂するのは禁物である。
裁判はそんなに簡単で甘いものではない。
最高裁から下級審の裁判官まで含めて、弁護士から裁判官になった場合には、意外な意見が判決で示される例がある。
弁護士時代に関係の深かった分野について、内情をよく知っているが故に、厳しい意見を抱いている場合が稀ではないからである。