弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

憲法24条2項「個人の尊厳」の重み

2023年05月31日 08時54分43秒 | 名古屋・愛知
憲法24条1項は、「両性」の文言を用いているから、異性間の婚姻を規定していると解するのが素直である。
他方、同条2項は、婚姻のみならず「家族に関するその他の事項」に関する立法についても規定している。
「個人の尊厳」に「立脚」して、同性婚に関する法律も「制定されなければならない」と規定している解することも十分可能であり、むしろ自然な解釈かも知れない。
(参照条文)日本国憲法
第二十四条
1項 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2項 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

「同性婚」なら 手っ取り早く 一条加える だけでよい

2023年05月30日 18時37分21秒 | 判決どどいつ
今日の名古屋地裁の判決から。
https://www.chunichi.co.jp/article/699672
札幌地裁に続く違憲判断だった。
それならば、何も難しく考える必要はない。
最も簡単に合憲的法改正をするなら、民法親族編の「第二章 婚姻」の最後に、次のような条文を追加する案が考えられるだろう。

民法771条の次に、次の規定を加える。
第五節 準婚姻
民法771条の2「本章の規定は、その性質に反しない限り、準婚姻(異性間の婚姻と同様の同性間の法律関係をいう。)に準用する。」

まず違憲状態の解消が先決であり、細かい問題は後で考えてもいい。
飽くまでも法律改正をしないのであれば、第四章の「婚姻」には異性間のものを含むなどという「合憲的拡張解釈」をするしかなくなるかも知れない。

大鵬・白鵬・琴桜より 落合改メ「伯桜鵬」

2023年05月29日 18時52分13秒 | スポーツ
落合改め「伯桜鵬」に
怪物史上最速タイ3場所新入幕が決定的
十両優勝逃すも目標12勝超え14勝
(スポーツ報知)より
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc7343caecc55a9305424c74f28fa567b9a1de7d

これから霧馬山に続く大関、そして横綱昇進力士が続出しそうだ。
詰め込み過ぎにも思える3文字の四股名にも未来の横綱への期待が込められている。

改正するなら 第一条は「和を以て貴しと なす」となす

2023年05月28日 10時15分37秒 | 三重
(写真)高田本山専修寺御影堂での昨日の講話から。

親鸞上人は、聖徳太子を尊崇していたという。
そこで、思い付いた。
仮に、日本国憲法があまりにも欧米的で、受け入れられないという人に向けて、十七条憲法に習った日本風の改正案を提起したい。

第9条を第1条として、第1項に「和を以て貴しとなす。」を加え、現行第1項を第2項に、現行第2項を第3項にそれぞれ繰り下げる。
現行第1条から第8条までを1箇条ずつ繰り下げる。

破戒なくして 繁栄ないが 相続争い 避けられず

2023年05月27日 16時43分29秒 | 三重
三重県下唯一無二の国宝建築物は、高田本山専修寺の本堂・御影堂。
現在は親鸞聖人御誕生850周年の奉讃法会が開催されている。
そこで学んだ浄土真宗(高田派)の歴史から。
https://ja.wikipedia.org/wiki/真宗高田派
僧侶の妻帯を公認したため、後継者の正統性を巡る相続紛争が頻発したという負の側面もあったようだ。

「友人限定」と 勘違いした facebookが 仇となる

2023年05月26日 21時05分14秒 | 裁判
岡口裁判官の弾劾裁判、高裁事務局長が証言
弁護士ドットコムより
https://www.bengo4.com/c_18/n_16044/

SNS上で知人・友人に漏らしたつもりの「悪口」を、当の本人に見られてしまい、訴えられるという事案が続出しているようだ。
特にfacebookは、元々ザッカーバーグらがハーバード大学の級友との交流を深めるために始めたものだから、自分の知人しか見ていないという誤認を生じやすい。SNSに精通していると思われる岡口さんでさえ勘違いしていたとすると、事態は深刻だ。注意喚起が必要だろう。他山の石としたい。
私は元々、そういう事が起こらないように、このように誰でも見られるブログにしているのだが、それをネタにして、裁判に恨みを抱く敗訴当事者等から揚げ足取りの非難をされた経験は複数回ある。時にはそれを真に受ける所長もいるから、困ったものだ。これまでは全て反論して撃退しているが、かなり面倒だ。
「沈黙は金」を貫く裁判官の気持ちも分からないではない。

記録廃棄の 大号令で「特別保存」は 無きものに

2023年05月25日 20時23分08秒 | 裁判
最高裁報告書
大分地裁では「特別保存」の記録6件を廃棄
NHK 大分県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20230525/5070015829.html
最高裁が珍しく下級審に対するミスリードを認めて、国民に謝罪した。

逃げる方法は 問題外と 判断「逃げる 裁判所」

2023年05月24日 19時21分50秒 | 判決どどいつ
今日の仙台地裁判決から。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230524/k10014076511000.html
一点突破の原告弁護団の方針は、裏目に出てしまった。
しかし、一昨年3月18日の水戸地裁判決は、避難計画の不備のみを理由として、東海第二原発の再稼働を差し止めた。
この点の考え方は両説あり得るということか。

味噌糞一緒と 言われてもなお 目糞鼻糞「独ソ戦」

2023年05月23日 08時45分22秒 | テレビ
昨晩のNHK
映像の世紀バタフライエフェクト
「独ソ戦 地獄の戦場」より
https://www.nhk.jp/p/ts/9N81M92LXV/episode/te/98ZN73M6ZQ/
ヒトラードイツの侵略に対し、
首都モスクワ攻防戦
スターリングラード攻防戦
等を勝ち抜いたソ連の戦いは称賛されることもあるが、スターリンが、約三千万人の自国民を死亡させ、
独裁政権の確立に利用したことからすれば、
とても褒められたものではない。

「2問お立ち」で 済むはずもない「お手付きしてどうする!」亡ジャニー

2023年05月22日 21時19分45秒 | テレビ
「お手付きしてどうする!」
昨晩の大河ドラマ「どうする家康」から。
https://www.nhk.jp/p/ieyasu/ts/Y785R84XK5/episode/te/GV1JNMVJ9Z/
つボイノリオも歌にした「お万の方」がクローズアップされた。

アメリカに代わり 某教団の「押し付け」憲法 改正案

2023年05月21日 09時51分12秒 | 世相
今日の毎日「松尾貴史のちょっと違和感」より。

https://mainichi.jp/articles/20230521/ddv/010/070/001000c

「ジャニーの物たち」昔の名前 ではダメだったら 何とする?

2023年05月21日 08時07分54秒 | テレビ
東山紀之 ジャニーさん性加害問題コメント全文
「最年長である私が口を開くべきだと…」
(スポニチアネックス) より。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f8abac7d68b777c7177dc1ebdb88b7df5fe1e31a
確かに改名は必要か。
いっそのこと、新社名は一般公募してはどうか。

梅沢富美男の「一人十色」シュレッダーに かけちゃった

2023年05月20日 08時32分09秒 | 大分
大分地裁 永久保存指定の裁判記録を保存期間満了を理由に廃棄|NHK 大分県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20230519/5070015781.html
おそらく6件の最後に、私が大分地裁で裁判長として原告勝訴判決を言い渡した住民訴訟の記録も含まれるはずだ。
もっとも、私は特別保存判断をした記憶が全く無く、私への調査も無いので、後任者が上級審から地裁に戻った一件記録につき一括して判断したのではないかと想像している。
この判決は、熱中症で倒れた剣道部員の死亡に対する顧問教諭の重過失を認め、既に遺族に賠償した市が同教諭への求償権を行使すべきとしたもの(福岡高裁でも支持されて確定)。全国的に先例が皆無に等しい判断で、判例誌のみならず、例えば「季刊教育法」の特集やテレビドキュメンタリー等でも繰り返し取り上げられてきたので、先行した関連訴訟の記録も含めて特別保存指定したのならば、もちろん極めて妥当な判断。
にもかかわらず、こんなレアケースの廃棄ミスが起きたのは、特別保存自体が地方の地裁ではレアケースになっていて(地方の地裁判決が「全国紙2紙以上の全国面に掲載された場合」との基準に該当すること自体が数年に一度以下のレアケースである。)、特別保存制度の存在が、裁判所職員全体に周知徹底されていなかったためではないかと考えている。

毛利・水軍 なき現代も 厳戒体制「厳島」

2023年05月19日 18時46分23秒 | 世相
宮島観光はもちろん良い趣向だが、正確には広島市ではなく、隣の廿日市市。
https://www.itsukushimajinja.jp/jp/
肝心の広島市での訪問は、あの程度で良かったのかどうか。

夏井いつきの「プレバト‼︎」見よう!「判決長い 裁判官」

2023年05月19日 07時54分34秒 | テレビ
テレビ好きの私が、全裁判官に自信を持ってお勧めしている番組。
夏井先生の俳句の添削が素晴らしい。判決の添削にも通じるところがある。
https://www.mbs.jp/p-battle/
二昔ほど前「判決短い裁判官」が再任拒否された。
その後遺症もあってか、反動で判決がどんどん長くなっている。もはや冗長と言ってもよい。
しかし、最も大事なのは、判決の主文が正しいことであり、間違った主文に対する理由の長短は問題外である。ましてや、理由を手抜きして短くするために、短くしやすい主文を選ぶというのでは、もはや「良心」に基づく裁判とはいえない。そこが真の問題であった。ちなみに、多くの事案では、訴え却下や請求棄却の主文が理由を短くしやすい。訴訟要件(例えば原告適格)又は請求原因事実のうち一点(例えば損害)を斥けるか、抗弁のうち一点(例えば消滅時効)を容れれば、理由として必要十分だからである。
判決理由は、数学の定理の証明と同じ。短くてエレガントな方が良いに決まっている。
松尾芭蕉なら、本当の判決理由はたった一行、つまり五・七・五の十七字で書けるだろうというのが年来の私の持論である。