弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

反対車線は [↑裁判所行き] そんな道路は 「筋違い」

2006年07月31日 23時53分57秒 | 未分類
今日の「道路公団総裁名誉毀損訴訟」東京地裁判決から。

(朝日新聞夕刊より抜粋)名誉毀損訴訟 地裁「筋違い」
 月刊誌「文芸春秋」の記事で名誉を傷つけられたとして、藤井治芳(はるほ)・元日本道路公団総裁が発行元の文芸春秋などに計1000万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の判決が31日、東京地裁であった。野山宏裁判長は「この記事のような真剣な議論には言論をもって反論すべきで、『人身攻撃だ』と裁判を起こすのは筋違いだ」と異例の表現で元総裁の姿勢を批判。請求をすべて棄却した。


なんでこの時期 あの新聞が あれを報じて ああなるか?

2006年07月31日 23時13分31秒 | 未分類
東京新聞に毎週掲載される「週刊誌を読む」は、なかなか面白い。
今日の夕刊「人脈に礼を尽くした特ダネ」は、各週刊誌の論調を整理する形で、私の疑問に答えてくれていた。

先に失礼 する書記官に 「お疲れさま」と 言う判事

2006年07月31日 21時47分23秒 | 未分類
同調査を読売新聞27日朝刊は、次のように大きく取り上げた。

部下に「お疲れさま」今や常識(記事の大見出し)
「お疲れさま」か「ご苦労さま」か(社説)

(調査結果)
部下から上司へ
「お疲れさま」69%
「ご苦労さま」15%
上司から部下へ
「お疲れさま」53%
「ご苦労さま」36%

そう言えば、私も含めて、相手との上下関係などは問わず「ご苦労さま」ではなく「お疲れさま」と言う裁判官が多くなった気もする。
そもそも裁判官や書記官との間で上下関係があるのかという問題もあろうが。

怒り心頭に 発して!怒髪 天を衝くよな ヘディングか?

2006年07月31日 21時29分49秒 | 未分類
各紙で報道された、26日の文化庁「国語に関する世論調査」から。

普段、どちらの言い方を使うか
×怒り心頭に達する…74.2%
○怒り心頭に発する…14.0%

「頭に来た」の類推では「達する」と言いたくなる。しかし、あのジダン選手のヘディングには「発する」の方がマッチする。言い間違えそうになったら、これからはあのシーンを思い出そう。
でも、文化庁によると、「心頭」は「心のあたり」という意味であって、文字通りの「頭」のことではないそうだ。知らなかった。勉強になった。

発明報酬 明確にした 弁護士報酬 不透明

2006年07月31日 00時29分26秒 | 未分類
ところが、その「フラッシュメモリー」発明報酬訴訟の和解が成立した27日の朝日新聞朝刊「私の視点」に、「知的財産訴訟 弁護士らの報酬に透明性を」と題する投稿が掲載された。
なかなか報酬の問題は難しい。



真の報酬 弁護士ならば 笑顔で言われる 「ありがとう」

2006年07月30日 19時28分36秒 | 未分類
弁護士も、大きな成果を上げたにもかかわらず、諸般の事情で十分な金額の報酬を得られない事案がある。
しかし、多くの良心的な弁護士にとっては、依頼者等から本当に感謝される事が弁護士冥利。

真の報酬 記憶に残る フラッシュメモリー 発明者

2006年07月30日 19時22分30秒 | 未分類
次いで、話題の和解を題材に。
27日の東京地裁での「東芝訴訟」和解から。
原告の舛岡富士雄氏にとって、8700万円という和解金は、必ずしも満足ではないだろう。
しかし、その発明には私も含め世界中の人々が感謝しているだろうし、同氏の名はそれこそ永遠に記憶に残るに違いない。
それこそが、真の報酬かも知れない。

「聖職けがした 問題教諭」 10秒以内で 言い渡す

2006年07月30日 17時30分56秒 | 未分類
28日の児童いじめ福岡地裁判決から。

(読売新聞から抜粋)教諭の男児いじめ、福岡市に賠償命令…PTSD認めず
 福岡市西区の市立小学校で2003年、当時4年生だった男子児童が担任の男性教諭(49)から繰り返し差別発言やいじめを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、児童と両親が市と教諭を相手取り、総額約5780万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、福岡地裁で開かれた。
 野尻純夫裁判長は「体罰やいじめはあったが、PTSDは認められない」と述べ、市に対して、220万円の支払いを命じた。
 判決によると、教諭は03年5月の家庭訪問で、児童の曽祖父が米国人だと母親から聞いて以来、児童に対し、「血が混ざっている」などと発言。授業終了後、10秒以内にランドセルに道具を片付けるよう強要し、できないと「アンパンマン」と両ほおを引っ張る体罰を加えるなどした。
 野尻裁判長は「体罰、いじめというべきもので、教育現場で到底許容されず違法」と指摘した。

(朝日新聞では「外国人の血が混じっているのでけがれている」などの差別発言があったとされている)


ダイオキシンの 排水流しゃ 水に流せぬ 風評も

2006年07月30日 17時23分37秒 | 未分類
27日の「ダイオキシン風評」横浜地裁判決から。
(東京新聞から)
 2000年に発覚した神奈川県藤沢市のダイオキシン汚染問題で、観光地引き網漁などを営む同市の漁業関係者が「風評被害を受けた」として、汚水を排出した荏原製作所(東京)に約5600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁(小林正裁判長)は27日、同社に約560万円の支払いを命じた。
 原告側代理人によると、風評被害をめぐり、汚染源の企業に賠償を命じる判決は全国初とみられるという。


瓢箪マークじゃ 混同しない 「ラッパのマークの 正露丸」

2006年07月30日 17時15分42秒 | 未分類
続きまして、先週の他の裁判所の判決どどいつを連続で。
まずは、27日の「正露丸」大阪地裁判決から。

「ラッパの訴え効かず」「ひょうたんも正露丸」(東京新聞28日朝刊から抜粋)
「ラッパのマーク」のCMで知られる大幸薬品(大阪府)の胃腸薬「正露丸」に似た包装で同種で同じ名称を使った薬を販売するのは不正競争防止法違反に当たるとして、同社が和泉薬品工業(同)に販売差し止めと損害賠償などを求めた訴訟の判決で、大阪地裁は27日、「図柄が異なり、両社の製品を混同する恐れは認められない」と、請求を棄却した。
 瓶詰めタイプの製品の箱正面に、大幸薬品と同様のオレンジ色の背景に赤字で「正露丸」と表示する包装の類似性が主な争点となった。
 田中俊次裁判長は、十社以上が正露丸の名称の医薬品を販売し、包装箱の文字や配色は以前から類似していたとして「原告と他社の製品は『ラッパの図柄』で初めて識別できる」と指摘。和泉薬品製はひょうたんの図柄入りで、似ていないことが明らかと判断した。


「大物姉妹」の イニシャル言えば あの人かのう?と 判る事

2006年07月30日 12時21分06秒 | 未分類
28日の東京地裁判決(石川重弘裁判官)から。

「イニシャルでも特定と名誉棄損 叶姉妹勝訴」(毎日新聞29日朝刊【高倉友彰】から抜粋)
 姉妹の実名は放送されずイニシャルが画面に表示されたが、石川裁判官は「ナレーションで『あの大物姉妹』とも放送され、容易に特定できた」と指摘した。

「常識とらわれ ない人だから 嘘も平気」と 非常識

2006年07月30日 12時18分27秒 | 未分類
28日の東京地裁判決(片田信宏裁判長)から。

「広末さん記事賠償命令」(東京新聞29日朝刊から)
 週刊現代の記事で名誉を傷つけられたとして、女優の広末涼子さんが発行元の講談社(東京)側に約2370万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、名誉棄損を認め、講談社側に440万円の支払いを命じた。
 訴訟では、記事が広末さんの社会的評価を低下させたかどうかが主な争点となり、講談社側は「同誌発行前までの報道で常識にとらわれないタレントとの社会的評価が定着し、さらに低下することはない」と主張。
 片田信宏裁判長は「講談社側が主張する既存の社会的評価とは週刊誌などの報道で形成されたものであり、それを社会的評価と呼ぶのは不相当だ」と指摘。その上で週刊現代の記事の真実性などの証明がないとして名誉棄損と認めた。


銚子合わせて 飲んだら乗るな 先に帰って 乗らせるな

2006年07月30日 12時15分23秒 | 未分類
続いて、28日の東京地裁判決(佐久間邦夫裁判長)から。

「飲酒事故 同席者も責任」「運転制止は義務」賠償命令--東京地裁判決(毎日新聞29日朝刊【高倉友彰】から抜粋)
 飲酒運転の車にひき逃げされ死亡した女子大生(当時19歳)の遺族が、加害者側に計約8100万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は28日、運転者の男性(37)と勤務先の会社に加え、直前まで一緒に酒を飲んでいた同僚(33)にも連帯して計約5800万円を支払うよう命じた
 同僚は事故車に同乗していなかったが、佐久間邦夫裁判長は「男性が事故を起こすような危険な飲酒運転をすることを手助けした責任がある」と厳しく指摘した。

 判決によると、男性と同僚は前日午後7時半から約6時間半、居酒屋など3軒で酒を飲み、29日午前2時前に駐車場で解散。男性はこの後、1人で会社のワゴン車を運転して帰宅する途中に事故を起こした。
 同僚側は訴訟で「男性の方が年長で、意見できなかった」と反論。佐久間裁判長は「駐車場での男性の様子から、かなり酔っているが車で帰ることを予想できた。正常な運転が困難な状態まで長時間一緒に酒を飲んだ者は運転を制止すべき注意義務がある」と判断した。

 判決は、男性の有罪が確定した危険運転致死傷罪が飲酒運転の罰則を強化した規定であることに触れて「運転者への厳罰は当然として、飲酒をすすめた者にも、飲酒運転をやめさせる義務を怠った場合は民事上の責任がある」と指摘。別れ際の同僚の行動について「早く帰って休みたかったばかりに、自らタクシーや代行運転を呼ぶことなく、男性を駐車場に残して帰宅した」と非難した。飲酒運転の悪質性を重くみて周囲の人間にも制止すべき責任を負わせた判決は、飲酒運転に改めて警鐘を鳴らしたといえる。

♪セクハラ防止の お役所で うちの同僚 ヒゲ抜かす

2006年07月30日 12時11分30秒 | 未分類
同じく、26日の東京地裁判決(片野正樹裁判官)から。

「ひげ抜いて」セクハラに賠償命令(毎日新聞27日朝刊【高倉友彰】見出し)。
 厚生労働省の出先機関に臨時職員として勤めていた女性が「勤務中に同僚からセクハラを受けた」などとして、同省の男性職員と国に500万円の賠償を求めた訴訟で、55万円の支払を命じた。
 判決によると、女性は職員に「ひげを抜いて」と言われ断ったが、さらに求められて結局ひげを抜かせられた。

なお、これは新機軸「替え歌どどいつ」で。
「うちの女房にゃヒゲがある」の節で歌えます。
毎日新聞28日夕刊の「近事片々」からヒントを戴きました。

医者が信頼 裏切る以上 慰謝も交通 事故以上

2006年07月30日 11時59分12秒 | 未分類
東京地裁では、今週から夏休みに入る部が多い。
そのためか先週は、新聞で報道される判決が相次いだ。
そこで、その中から東京地裁判決どどいつ5連発。

まずは、26日の判決(藤山雅行裁判長)から。
「医療事故の慰謝料 交通事故より高い」「信頼した医師に裏切られ苦痛」(読売新聞27日朝刊見出し)
「患者は医師を信頼して身を委ねており、信頼を裏切られたことによる精神的苦痛が生じるため、慰謝料は交通事故よりも高額になる場合がある」と指摘。