弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

頭脳は大人の 名探偵の コナンも間違う ことがある

2019年07月19日 22時19分44秒 | 裁判
高裁勤務通算5年目にして、主任事件で初の「逆転敗訴」。
難事件で合議を尽くした結果なのでやむを得ないと思うが、きちんと反省はしておきたい。

「受け入れがたい」や「異例」は無用「控訴の見送りを 評価する」

2019年07月14日 11時55分34秒 | 裁判
10日の産経社説(主張)「控訴の見送りを評価する」から。
「あえて苦言を呈すれば」と、他社の社説よりも踏み込んだのは意外だった。
今回も「談話」だけでよくて「声明」は蛇足だということだろう。
(写真)今日はパリ祭。
フランス革命の端緒となったバスティーユ監獄襲撃の日だという。
差別のない平等な世界を実現したい。

一点集中 一審勝訴 一挙解決 繰り返す

2019年07月12日 21時18分42秒 | 裁判
再び見る鮮やかな勝利だった。
被害の深刻さが背景にあるとはいえ、全国展開する集団訴訟の弁護団は、なぜなかなか勝てないのか、彼我の違いを研究したいところだ。
(写真)徳田弁護団長(共同代表)の人徳だ。

朝日新聞 朝「報」暮改「控訴へ」改メ「断念」へ

2019年07月09日 20時07分14秒 | 裁判
(写真)今朝の朝日新聞は、結果的に大誤報になってしまった。
夕刊で訂正して謝罪したものの、「フェイクニュース」などと言われかねない失態。

人生劇場・人生行路・「人生被害」も 辞書に載る?

2019年07月07日 12時04分16秒 | 裁判
「人生」が頭に付く四字熟語は、探せば色々とありそうだが、先日「人生被害」という言葉を法律家として初めて聞いた。
法曹界の新語大賞があれば、今年の有力候補になるだろう。

再審開始に 不可欠なのか 真の「アナザー ストーリー」

2019年07月05日 23時27分12秒 | 裁判
再審請求事件を初めとする「冤罪」事件は、概ね以下のように分類できるように思う。
A 他に真犯人が特定された事件
B 被告人が真犯人ではないと確定できた事件
C 他に不特定の真犯人が想定される事件
D 一定範囲にいる真犯人が特定できない事件
E 実は犯罪はなかったとも考えられる事件

Aの例は「弘前大教授夫人殺人事件」のように、真犯人が名乗り出たケース。簡単に再審無罪になりそうなものだが、それでも当初は再審開始が認められず、前後して最高裁白鳥決定が出たため、ようやく再審無罪になった。
Bの例は「足利事件」や「東電OL殺人事件」のように、DNA鑑定で真犯人が別人と明白になったケース。DNA鑑定技術の進歩で最近十年程度の間に続いた。
Cの例は最近の「布川事件」をはじめ、真犯人は特定できないものの、確定判決の証拠関係が覆ったケース。昭和末期から続いた死刑再審無罪事件の多くはこのパターンだったように思う。
Dの例は再審開始が取り消された「名張毒ぶどう酒事件」等に典型的に見られるように、被告人が犯人でないとすれば、その反面として一定範囲の人々の中に真犯人がいることになってしまうケース。
Eの例は「東住吉放火殺人事件」のように、実は放火ではなく、単なる自然発火だったというケース。

最近つくづく難しいと思うのは、とりわけDの類型である。真実は何かを示さないと納得しない人が多いが、仮説にせよ真犯人を名指しすると、かつての正木ひろし弁護士のように名誉毀損に問われかねない。
(写真)このところ難事件が続く。
NHKの論説委員も腕の見せ所のようだ。

きょうの和解は 回数重ね 延長戦まで「表裏」

2019年07月04日 21時45分30秒 | 裁判
裁判官の間では、和解が困難と定評のある某都道府県。
しかし、統計上は和解率に有意差はないらしい。
要するに、当事者のプライドが高いため、説得して両者の顔を立て、和解を成立させるまでに時間がかかるということのようだ。
(写真)京阪路線図。沿線の観光地は目白押し。

「いいことたくさん」ITの例「行かなくてもいい 遠いとこ」

2019年06月29日 21時06分05秒 | 裁判
このところ、各地で裁判IT化の準備が花盛り。
(写真)名古屋市営地下鉄のマナカのポスター。
司法もかくありたい。

「人質」批判の 舌の根乾く 間もなく「野放し」大非難

2019年06月27日 23時21分25秒 | 裁判
一審実刑判決後の再保釈はどうすべきか。
「権利」としての保釈の適用はないものの、一審で一度は保釈されているので、保釈金を増額した上で再保釈を認める例も少なくない。
それにしても「遁刑者」という言葉は初耳だった。
(写真)裁判批判自体はともかく、「女裁判官」という呼び方は明らかに差別的で、全く頂けない。

「セクハラ・マタハラ 法」ではなくて 雇用機会の「均等法」

2019年06月06日 20時47分38秒 | 裁判
それでは「セクハラ」や「マタハラ」の防止の根拠法は何か。
「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」の第11条が「セクハラ」、第11条の2が比較的最近新設された「マタハラ」の条文だ。
ただし、これらの定義に該当するというだけでは、不法行為になるとは限らない。
確認しておきたい。
(写真)東京メトロの傑作ポスターから。
赤ちゃんを抱いたお母さんには座らせてあげようという啓発のようだ。

「パワハラ」防止は「労働施策 総合推進 法」8章

2019年06月05日 18時19分23秒 | 裁判
まだ法律もないのに「パワハラ」を受けたから損害賠償を請求するという、法律家にあるまじき乱暴な訴状が散見されるのを憂いていた。
ようやく国会で法案が成立したというので、調べてみたら、既存の「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」を改正して、第8章「職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して事業者の講ずべき措置等」(30条2ないし8)を新設したという分かりにくいものだった。
従来の「パワハラ6類型」を定めた厚労省指針に法的根拠が与えられたという点などで意味はあるが、依然として「パワハラ」という法律用語や、その内容を規定する法律の条文はない。ましてや「パワハラ」即、不法行為と規定するものでもないから、損害賠償請求を理由付けるには、もう一段階以上の法律論(三段論法)が必要。
法律家たるもの、厳密な法律論を展開したいものだ。
(写真)チコちゃんにも叱られるぞ!

「イチケイ」の右は 私じゃなくて「冤罪弁護士」核さんよ

2019年06月02日 18時05分46秒 | 裁判
漫画「イチケイのカラス」の作者、浅見理都さんにお目にかかることができた。
複数の知人から、あの漫画の弁護士任官者の右陪席はあなたではないかと尋ねられたことがあった。
しかし、そんな筈はない。私は取材されていないし、そもそも裁判官として刑事裁判(公判)を担当したことはない。
昨日の会合(写真)で、直接質問して謎が解けた。
裁判官漫画の着想を得たのは、先年のNHK「プロフェッショナル」の今村核弁護士の回を見たことからという。核さんは、著書「冤罪弁護士」等で有名な弁護士で、実は私と大学時代の同級生。
その後、色々と資料を調べて弁護士任官という制度を知り、こういう裁判官に裁いてほしいという理想像として、右陪席を弁護士任官者にしたそうだ。弁護士任官推進委員が泣いて喜びそうな話を聞けた。
もちろん、裁判長のモデルは木谷明さん、原田國男さん。
担当編集者も含めて関係者全員集合の豪華な会合だった。

中絶禁止と どう闘うか?「truthの中に Ruthあり」

2019年05月24日 21時35分30秒 | 裁判
大阪で今日から上映の映画「RBG最強の85才」を見た。
ルース・ベーダー・ギンズバーグ米連邦最高裁判事は、弁護士として男女差別の憲法訴訟で多くの違憲判決を勝ち取った。民主党のクリントン大統領に指名され、上院では共和党も含む圧倒的多数で承認された。公聴会では論争の激しい中絶問題について、最高裁判事候補者には珍しく、禁止に反対する意見を明確に述べたという。
それから約四半世紀を経て、中絶禁止の法律を制定する州が相次いでおり、保守化傾向を強めている最高裁の憲法判断が改めて示されることが必至の情勢。
ギンズバーグ裁判官の人気は絶大で、ファンは「トゥルースの中にルースあり」という標語を作った。最後まで健闘を祈りたい。

広く意見を 市民に求め「裁判員制 十周年」

2019年05月21日 17時53分19秒 | 裁判
今日は裁判員制度十周年の記念日。
(写真)性的暴行による致死傷罪の量刑分布は、明らかに変わった。

裁判員制 司法の新語「刺激証拠」を どうするか?

2019年05月20日 23時03分40秒 | 裁判
私は初めて聞いた言葉だが、刑事司法界ではよく使われるようになったようだ。
民事裁判官も令状当番等でそういった証拠を見る機会はあるが、私は人を怖がらせるために制作した作り物の方が怖いと思う。
(写真)裁判員制度十周年のポスターから。