弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

署名できない 稲尾も含め 全員一致の 正力賞

2007年11月15日 17時59分26秒 | 未分類
平成19年「正力松太郎賞」選考事件
            主 文
 中日・落合博満監督に、今年度「正力松太郎賞」を授与する。
            理 由
 故・正力松太郎の「勝負に私情をはさんではいかん」の哲学を実践して、中日を53年ぶりの日本一に導いた。
 よって、委員全員一致の意見で、主文のとおり選考する。
     平成19年11月13日
           選考委員会 委員長 川上哲治 印
                    委 員 杉下 茂 印
                    委 員 中西 太 印
                    委 員 田口雅雄 印
 委員稲尾和久は、本日死亡につき、署名押印することができない。
                    委員長 川上哲治 印
(中日スポーツから抜粋)
 「正力松太郎賞」の選考委員会(川上哲治委員長)が13日、東京都内で開かれ、中日の落合博満監督(53)が選ばれた。チームを53年ぶりの日本一に導いた手腕を評価されたもので、自身も球団としても初受賞。賞金500万円などが贈られる。くしくもこの日、同賞の選考委員で、落合監督にとって現役時代の恩師にあたる稲尾和久氏が悪性腫瘍で急逝した。
 5人いる選考委員が1人欠け、開かれた。恩師の訃報。テレビで知った直後に届けられた朗報。川上哲治委員長はこう語った。「稲尾君がみえられたとしても、落合君を推したと思う」。伝え聞いた落合監督は、しばし絶句した。
 84年から3年間、ロッテの監督と主砲として戦った。監督と選手という立場を超越した付き合い。だから稲尾解任とともにロッテを去り、中日へ移籍した。
 受賞理由は日本一に導いた手腕。そこには日本シリーズ第5戦の『非情の継投』も含まれている。「正力さんはいつも『勝負に私情をはさんではいかん』と言っておられた。日本シリーズでも勝敗に徹して、そういう強い信念が感じられた」。川上委員長の言葉である。賛否両論を巻き起こしたさい配が、球界最高の賞で認められた。
▼正力松太郎賞
 1934(昭和9)年に日本初のプロ野球団、大日本東京野球倶楽部(現巨人)を創設し、日本のプロ野球発展に大きな功績を残した故・正力松太郎氏(読売新聞社長)を記念して、77年に制定された。毎年のプロ野球界で最も貢献のあった競技者(監督、コーチ、選手、審判)に授与される。今年は川上哲治、杉下茂、中西太(以上野球解説者)田口雅雄(野球ジャーナリスト)の4氏による選考委員会が選考、本賞に金メダルと賞金500万円が贈られる。