弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

非情の解雇に 非常に弱い 非常勤職 非常識

2007年11月29日 20時29分11秒 | 未分類
昨日の東京高裁判決から。
(毎日から抜粋)
 東京都中野区が区立保育園の非常勤保育士28人全員を一方的に解雇したのは違法として、元非常勤保育士の女性4人が区に計1100万円の賠償などを求めた訴訟で、東京高裁は28日、1審・東京地裁判決(06年6月)を変更、賠償額を160万円から750万円に増額した。南敏文裁判長は判決で「区の対応は解雇権の乱用と言えるほど違法性が強く、勤務継続への期待権を侵害した」と述べた。
 同区は非常勤保育士について1年ごとに任命していたが、任期切れを理由に解雇した。これは地方自治法などに根拠があるため、高裁も1審に続き解雇は容認した。一方で南裁判長は「実質は変わらないのに(安易な解雇はできない)民間の雇用契約より非常勤公務員が不利になるのは不合理。実情に即した法整備が必要」と見直しを迫った。
 判決は▽解雇後に慢性的な人手不足となりパートを多数募集した▽財政危機の根拠は乏しく廃止の必要はなかった--と指摘。「当初は長期勤務を求めながら、解雇回避の努力を怠り『任期切れで縁が切れるから放置すればよい』との認識だったとさえ言える」と区の対応を厳しく批判、1年分の報酬に相当する賠償を命じた。