弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

言っていいから 私も言える 呼出・宣誓する「証人」

2023年10月31日 18時31分43秒 | 裁判
裁判官弾劾裁判所から呼出状を受け取った。
弁護士当時は自ら原告になり、裁判官任官後は被告にされたこともあるが、証人として出廷するのは初めてである。
岡口基一裁判官の弾劾裁判の次回11月22日の期日の2人目の証人として出廷することになる。
同じブロガーの現職裁判官として、弾劾裁判の推移を見守るだけなのは心苦しく思っていた。
私の立場を明確にしなかった理由については、前に都々逸にしている。

言っていいなら 私も言うが「三権分立」前科あり
https://blog.goo.ne.jp/gootest32/e/39788783493f58eebebef4fd365cf198

しかし、真実を証言する義務がある証人としてであれば、私自身も受けてきた裁判官ブログに対する様々な攻撃の具体的な経緯と、岡口裁判官の事案に対する私の見解を忖度なく率直に述べることができるし、またそうすべきであろう。

「V」字回復! 司法の人気「別班」員に オレはなる

2023年10月30日 18時00分30秒 | 裁判
二十余年の弁護士任官裁判官生活の総仕上げとして、①講演活動、②執筆活動、③証言活動を開始することにした。
昨日は、手始めに①を母校で実践。現役高校生の評判も上々だったと前校長から褒められ、気をよくしている。

時習館高校130周年フォーラムとセレモニー
(東愛知新聞)
https://www.higashiaichi.co.jp/news/detail/12287

②と③では、裁判所の主流体制等に対する批判も、忌憚なく言わせてもらうつもりだ。
現職裁判官も、その気にさえなれば言いたいことを言える。これを実践して示すことができれば、司法界の後継者確保にとって、マイナスどころかむしろプラスになるはずと信じている。
(写真)話題のドラマのTシャツを入手した。

今日の講演「裁判官の 良心とは」が 本になる

2023年10月29日 14時28分15秒 | 裁判
母校での講演が終わった。
時間切れにならないように、私にしては珍しく原稿を準備したのだが、それでも50分では終わらず、尻切れトンボに近い端折り方になった。
幸い、講演の原稿を含めてLABOから出版してもらえる話になったので、年末から年始にかけての頃になりそうだが、無事に出版されたら、ぜひご一読いただきたい。

証人「私の バカせまい史」は「裁判官ブログ 弾圧史」

2023年10月28日 14時50分15秒 | 裁判
これは、岡口裁判官と同様に被害に遭った私しか証言できないだろう。
フジテレビの番組と同様にプレゼンテーションができるといいのだが。
https://www.fujitv.co.jp/bakasemaishi/

「判例変更」主張をするか? あるいは「適用 違憲」論

2023年10月27日 18時37分01秒 | 判決どどいつ
一昨日の仙台高裁判決から。

「もっと声上げて」
強制不妊訴訟の原告が実名公表 
仙台高裁判決後 (毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20231026/k00/00m/040/042000c

「最高裁が89年に除斥期間と規定した民法724条後段については「(中断や停止が可能な)消滅時効と解する」と、判例と異なる解釈を示した。」と記事にあるから、最高裁判例の変更を主張した判決ということになる。
この事案を救済するには、最も素直な法律論かも知れない。
あとは、このような事案については「除斥期間を適用するのは憲法違反」という適用違憲論を採用する余地があるかどうかだろう。

「ヒラメ」と「良心的」裁判官の 差の説明に ちょうどいい

2023年10月26日 19時15分34秒 | 裁判
(写真)
今週末の日曜日、私の母校の愛知県立時習館高校で講演をさせていただくことになっている。
その中で「ヒラメ裁判官」と「良心的裁判官」はどう違うのかについても自説を述べる予定なのだが、いいタイミングで典型例が報道された。

前者の例としては、昨日の最高裁大法廷決定の原審で合憲決定をした裁判官。
後者の例としては、先週の静岡家裁浜松支部の審判で、違憲判断をした裁判官。
前者は男から女へ、後者は女から男へ、という事案の差はあるが、それだけではない裁判官の憲法判断に向き合う姿勢の違いが感じられる。
(参照)
静岡家裁「戸籍上の性別変更には生殖腺の切除が必要」との規定は違憲と判断 | NHK
https://www.nhk.or.jp/shizuoka/lreport/article/004/15/

「意思に反して 異性の性器 見せられない利益」衡量を

2023年10月25日 20時51分29秒 | 判決どどいつ
今日の最高裁大法廷決定の草野反対意見から。
多数意見は性別変更の「生殖不能要件」を違憲としながらも「外観要件」についての憲法判断は保留した。
しかし、3人の反対意見はこれも違憲とした。
中でも草野裁判官は緻密に分析して利益衡量を示している。
男性器のある人が女風呂に入って来る可能性があるという点をどの程度考慮すべきか、おそらく意見が分かれるところだろう。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=92446

判例変更 待つまでもなく 一歩お先に 違憲論

2023年10月24日 18時46分50秒 | 判決どどいつ
今月11日の静岡家裁浜松支部審判から。

https://www.nhk.or.jp/shizuoka/lreport/article/004/15/

戸籍上の性別変更に手術を必要とする法律の規定を憲法違反で無効とした。
明日、最高裁大法廷で同じ争点の特別抗告事件決定が出される。過去の合憲判断を判例変更するかどうか、注目の判断がされる。
しかし、静岡家裁はそれを待つまでもなく違憲と、家事審判では珍しく合議体で判断した。
この家事審判は、即時抗告をする当事者がいないので、明日の最高裁決定の内容いかんにかかわらず、即時確定した。

販売妨害「シカーネ」ーだろう!マンション敷地 のみ移転

2023年10月23日 21時05分54秒 | 判決どどいつ
今日の最高裁判決から。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=92441

どうも最近、最高裁の、特にキャリア裁判官出身の裁判官のバランス感覚には、首を傾げる判決が目立つ。

事案を簡略化すると、マンションの建築代金を支払えなくなった注文者が、請負人においてマンションを完成して分譲販売したいという提案を拒み、第三者に敷地のみを売却した形にして長期間販売を妨害したというもの。請負人が第三者に不法行為に基づく損害賠償を請求した訴訟。なお、その後、注文者は破産し、破産管財人が否認権を行使して敷地を取り戻し、ようやくマンションの売却を実現した。
どう考えても、注文者の意図は販売妨害でしかなく、これに呼応して協力した第三者にも一方的に非があり、法律的に理屈が立つ限りは第三者を敗訴させるべき事案と思われる。そして、その理屈が十分成り立つことは、原判決や堺裁判官(検察官出身)と岡裁判官(弁護士出身)の反対意見の言うとおりであろう。

ちなみに、シカーネ(Schikane)とは、権利者が自分には何の利益もないのにもっぱら他人を害することを目的として権利を行使することをいう。ローマ法以来,シカーネは禁止されている。

フェイクニュースで 支持率上げる ような政治から「Dappi」せよ

2023年10月22日 08時24分30秒 | 裁判
今日の毎日新聞「松尾貴史のちょっと違和感」から。

「Dappi」ツイートに賠償命令、会社の業務と認める 東京地裁
https://www.asahi.com/articles/ASRBJ3DY2RBDUTIL03F.html

「消費者」「こども家庭」の 次は 作ろう「犯罪 被害者庁」

2023年10月21日 16時12分01秒 | 三重
昨日の中部弁護士会連合会シンポジウムから。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20231020/3070011547.html

スウェーデンには「犯罪被害者庁」があるという。
日本でも検討すべき課題だろう。

一般人には 意味分からない「債務名義」は言い換えを

2023年10月20日 20時33分13秒 | 裁判
今日は朝から晩まで、中部弁護士会連合会の推薦による弁護士任官者第1号として、定期大会に参加させていただいた。
午前中のシンポジウムのメインは、前明石市長の泉房穂弁護士の講演。
元気を貰った。なお、シンポジウムのテーマにもある「債務名義」という呼称は、もっと分かりやすく法改正すべきという提言もあった。
私もそう思っていました。
(参考)
https://www.irokawa.gr.jp/column/527/

泣く子も微笑む あのCMを「もっと も~っと タケモット」

2023年10月19日 19時23分43秒 | テレビ
財津一郎さん追悼どどいつ。

タケモトピアノのCM、9月で契約終了していた
担当者が明かす「視聴者からの愛あるクレーム」と「CM変更」
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/postseven/entertainment/postseven-1913437

なぜ赤ん坊が泣き止むのか、研究を深められれば、イグ・ノーベル賞は確実だろう。

團藤さんを 彷彿させる 孤軍奮闘「リベラル派」

2023年10月18日 21時54分52秒 | 判決どどいつ
今日の最高裁大法廷判決の宇賀克也裁判官の反対意見から。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=92431
日本の最高裁に、アメリカ連邦最高裁には常に数人いるようなリベラル派が一人しかいないのは寂しい。
今回の反対意見は、選挙無効判決をすべきというものだ。
再来年夏の次回参議院選挙後となる今から2年後の将来効判決を主張した意図や、再選挙をどのような定数で行うのかなどは、よく分からないが、真剣に検討すべき案だと思う。

「さらば昴よ」谷村さんも 夜空に輝く 星になる

2023年10月17日 22時17分21秒 | その他
谷村新司さん追悼どどいつ。
実に半世紀にわたる国際的な活躍。
私も中高時代からのファンだった。
 https://www.chunichi.co.jp/article/789641
「昴」という名曲には「すばる」と読む漢字があるということ自体に驚いた。
「すばる」は和名で、正式にはプレアデス星団という連星だとのこと。