弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「独裁者」だった わけではないが チャプリン映画は 彼のもの

2007年08月31日 00時00分27秒 | 未分類
29日の東京地裁判決から。
(東京新聞30日朝刊から抜粋)
「チャプリン格安DVDダメ 販売停止を命令 著作権存続認める」
 格安DVD販売で「モダン・タイムス」や「独裁者」などチャプリン映画九作品の著作権を侵害されたとして、著作権を保有・管理する海外法人が、東京のDVD制作会社二社に販売の差し止めと約九千四百万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が二十九日、東京地裁であった。
 清水節裁判長は「著作者は映画制作に全体的・創作的に関与した者であり、制作、監督、音楽などを担当したチャプリンが著作者であることは明らか」と述べ、制作会社に販売差し止めと計約一千万円の支払いを命じた。訴訟ではチャプリン個人に著作権があるかどうかが争点となった。制作会社は「多くの人間が制作にかかわる映画の著作者を監督一人に限定するのはおかしい」と主張していた。
 九作品は一九一九-五二年に公開。判決は「著作者が生前に公表した独創性のある映画は、死後三十八年間保護される」との旧著作権法に基づき、原告の主張通り二〇一五年まで保護されると認めた。
 改正著作権法では、映画の著作権は公表から七十年間保護されると規定。一九七〇年以前に公表された作品は旧法が適用されるが、公表後七十年間の方が保護期間が長ければ、改正法が適用される。このため、判決は「殺人狂時代」は二〇一七年まで、「ライムライト」は二〇二二年まで保護されるとした。

大麻の罪より 絆は固い タイへの退去は 取り消したい

2007年08月30日 00時07分58秒 | 未分類
28日の東京地裁判決から。
(東京新聞29日朝刊から抜粋)
 大麻などの密輸未遂事件で2度の有罪判決が確定し、約8年間服役した宇都宮市のタイ人女性(45)が、強制退去処分の取り消しを国に求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、請求を認め処分を取り消した。
 大門匡裁判長は「女性には日本人男性との婚姻関係や、生まれた子ども3人との親子関係があり、これらは人道的観点から特に配慮に値するもので、薬物犯罪での有罪などを上回る重みを持つ」と判断した。
 国は親子関係などを積極的に配慮すべきでないと主張したが、判決は「夫婦関係は強固である上、子どもには両親の下で生活することが最善の利益にかなう」とした。


棋士は勝とうと 祈るのだけど ひーふーみーと数えて 千敗目

2007年08月29日 08時19分26秒 | 未分類
今月22日、将棋の加藤一二三(かとうひふみ)九段が公式戦千敗という新記録を達成し、大きな話題になった。これまで1261勝1000敗。
将棋界では七大タイトル戦を含め約十の全棋士参加棋戦があるが、毎年十局以上の対局が保障される順位戦を除き、予選から勝ち上がっていかなければ次の対局が付かず、番勝負のタイトル戦やリーグ戦に参加して対局数を伸ばすことができない。本当に弱い棋士は年間に十敗程度しかできない。順位戦には降級規定もあるので、あまりに負けが込むと数年で引退に追い込まれる場合もある。
したがって、負けの数が多いことは、それだけ勝ち抜いて来たことの証明。
加藤九段は敬虔なクリスチャンとして知られ、真正直な性格ゆえに自ら「十段」昇段を要求したりして物議を醸すことがあった。
しかし、これだけ勝ちあるいは負けている九段については「十段」昇段規定を設けてもよいのではなかろうか。

5段評価の 3.1じゃ 優等司法に 道遠し

2007年08月28日 06時04分05秒 | 未分類
報道された世論調査から裁判官への信頼は高いと喜んでいいのかどうか、素朴な疑問を抱いたので、中央調査社のホームページから原典に当たって見た。
裁判官について見ると、
 6% 5「たいへん信頼できる」 
21% 4    ↑     
42% 3「どちらともいえない」
12% 2    ↓     
 7% 1「ほとんど信頼できない」
12%  「わからない」    
の平均評点が3.1ということだった。
この内訳からしても、「どちらともいえない」と「わからない」が過半数で、中位の3点と顕著な有意差があるかどうかも微妙と見るのが素直なような気もする。
もし、0.1の差でも十分に有意というのであれば、前々回から3.3→3.2→3.1と平均評点が下がっていることも問題とせざるを得なくなる。
もっとも、三権のうちでは、国会議員(立法)2.1、官僚(行政)2.0と比べて突出した高評価だが、「劣等生」の成績と比較して喜ぶのは「優等生」らしくない。
総じて、裁判官に対する評価は悪くはないが、あまり理解されてもいないから、もっと信頼されるよう努力しましょうというところではなかろうか。    

(時事通信から)
「官僚への不信感増大=自衛隊、医療機関は評価維持-中央調査社まとめ」
 官僚に対する不信感が増大し、7割近い人が「信頼できない」と考えていることが、世論調査機関の社団法人「中央調査社」がまとめた日本の各種機関などに対する信頼感調査で21日、分かった。自衛隊や医療機関などは高い評価を維持した。
 2000年に始まった調査は今回が4回目。7月6-16日、全国の20歳以上の4000人を対象に実施し、1344人から面接で回答を得た。5段階で信頼感を評価してもらい、平均値を算出した。
 最も低かったのが官僚の2.0で、次が国会議員の2.1。「信頼できない」として「1」や「2」と評価した人は、官僚で前回調査(04年)より5ポイント上昇して68%に上った。国会議員も前回並みの62%だった。
 一方、評価が高かったのは自衛隊と医療機関の3.2で、裁判官の3.1が続いた。ほかは銀行、警察が3.0、教師が2.9、大企業が2.8、マスコミ・報道機関2.6だった。 

裁判員には 苦役であれば 裁判官みな 志願兵?

2007年08月27日 00時20分16秒 | 未分類
西野喜一「裁判員制度の正体」(講談社現代新書)を読んだ。
元裁判官の教授だけあって、緻密に反対論が展開されている。
高山俊吉「裁判員制度はいらない」(講談社)とは異なり、職業裁判官による刑事裁判を信頼する立場からの反対論である。
私は、制度自体については合憲と考えているが、唯一気になっている論点は憲法18条「その意に反する苦役に服させられない」との関係である。
西野教授が裁判員逃れの方法をあれこれ提案していることは感心しないが、真剣に検討すべき論点だとは思う。

小江戸川越 ルビーのような 紅いビールと サツマイモ

2007年08月26日 11時04分42秒 | 未分類
昨日は川越のコエドビール祭が開催されると埼玉新聞で知って、地ビールファンの私は急遽駆け付けた。
5種類のビールを1杯200円で飲んで、私が気に入っている「紅赤」(サツマイモ入りビール)はおかわりした。
クイズや音楽の企画も面白くて、最後まで飽きなかった。
さて問題です。
ビール職人が決して口にしてはいけないとされている食べ物は何でしょう?
正解は納豆。
納豆菌がビール酵母菌の働きを抑えてしまうとされているから。同様の理由でヨーグルト(乳酸菌)も口にしない職人が多いという。知らなかった。

夏のひととき ピカ→ドンと鳴る 花火大会 見る平和

2007年08月25日 00時03分35秒 | 未分類
今晩は、台風のため7月14日から延期されていた「小江戸川越花火大会」に行って来た。
当初は中止の予定だったが、市民の希望でやはり開催することになったのだそうだ。私も、中止にしてしまったら使用しなかった花火はどうするんだろうと心配していたので、良かった。
私は、花火のメッカである三河の出身なので、驚くほどの内容だったわけではないが、エンディングの「音楽花火」という趣向は初めて見たし、全体として十分堪能できた。会場が駅から遠いのには参ったが。
ちょうど「原爆の図丸木美術館」(東松山市)にも行って来たばかりだったので、平和の喜びを噛み締めるとともに、なぜこんなに花火が好きなのか、初めて気づいた。
爆弾・火薬の平和利用の祭典だったんだと。

産業廃棄の 処分の許可の 県の処分を 廃棄する

2007年08月24日 07時20分00秒 | 未分類
21日の千葉地裁判決から。
(朝日から抜粋)
 千葉県旭市(旧海上町)、銚子市、東庄町にまたがる産業廃棄物最終処分場の建設計画をめぐり、周辺住民らが、県の設置許可の取り消しを求めた行政訴訟の判決が21日、千葉地裁であった。堀内明裁判長は「事業者に処分場を維持・管理する経済的基盤がなく、周辺住民が重大な被害を受けるおそれがある」と指摘し、県の設置許可を取り消した。環境省によると、知事が出した産廃処分場の設置許可を取り消した判決は全国で初めて。
 判決は、事業者の収支計画では、埋め立て完了までに多額の赤字が発生すると指摘。資金のほとんどを借入金で調達しており、その返済を優先すれば、(1)遮水シートなどによる有害物質排出防止や維持管理に必要な資金が不足する(2)当初の計画以上の産業廃棄物の受け入れを行うなどの不適正な処分を行わざるを得なくなると判断し、「有害な物質が許容限度を超えて排出され、生命、身体に重大な危害を及ぼす災害を引き起こす事故が想定される」として、設置許可は「違法な処分と言わざるを得ない」と結論づけた。
 同処分場設置をめぐっては、県が99年、処分場内の装置が計画通りに機能することが困難だとして不許可処分とした。しかし、事業者側の行政不服審査請求を受けて、当時の厚生省が不許可処分を取り消し、県は01年に建設を許可していた。

特待生とも 差がない力 がばい県立 高が来た

2007年08月23日 22時28分21秒 | 未分類
県立佐賀北高校「夏の甲子園」優勝祝賀どどいつ。
「さが」「きた」と流行の「がばい」を織り込みました。

襟を正して 審議はできる 半袖ワイシャツ ノーネクタイ

2007年08月22日 23時15分49秒 | 未分類
数年前からのクールビズ励行には、暑がりの私も本当に助かっています。
とはいえ私の場合は、スーツの上着を脱ぐだけで、半袖ワイシャツにネクタイを締めて和解室等に入るので、本格的なクールビズではないでしょうが。
半袖ワイシャツにだって襟はあるので、襟を正すことは十分できると思うのですが。
(読売から抜粋)
 西岡武夫参院議院運営委員長(民主党)が参院での「クールビズ」廃止を求めたことに対して批判が相次いでいる。
 西岡氏は当初、10日の同委理事会でクールビズ廃止を決定する方針だったが、次の臨時国会までに考え方を示すよう理事会の開会前に各会派に要請しただけで、理事会では言及しなかった。ただ、理事会後には「(国会は)国民の生命を含めた重大な事案を審議している。襟を正して審議するべきだ」として、改めてクールビズ廃止論を展開した。


まるでFLASH 写真のように 並べてどうする? 「人権派」

2007年08月21日 18時29分58秒 | 未分類
写真週刊誌「FLASH」前号(8/21・28号)に、
「人権派弁護士100人名鑑」と題する特集があった。
最近、雑誌にこの手の記事が目立つが、どういう意味があるのかよく分からない。
要するに、世間の憎悪を集める刑事事件の弁護団を顔写真入りで紹介したいだけなのかと思いきや、全然関係のない相撲協会、叶姉妹、ブルドックソース等の担当弁護士まで「人権派」として一括りに並べてあるから、ますます訳が分からなくなる。ちょうど100人にするために員数合わせをしたのだろうか。
個々の弁護士についてはよく情報を集めたものだという印象も受けたが、記事自体が趣旨不明なため、全体としては不出来な特集というほかないと思った。


先生の一言 人生変えた 「君は判事に なって来い」

2007年08月20日 19時41分15秒 | 未分類
今年の日テレ「24時間テレビ」のテーマは「人生が変わる時」だった。
私のその時は、5年前のある日、弁護士会館の控室で偶然遭遇した弁護士(現愛知県弁護士会長)から唐突に肩を叩かれて「裁判所に行って来い」と薦められた時だった。弁護士任官のことだと理解するまで時間がかかった。
そして、決意してから心強かったのは、採用する側の最高裁判事に、当時、偶然にも私の司法研修所時代の刑事弁護教官がいらっしゃったことだった。授業中に「君はリベラルだから裁判官になってほしい」とおっしゃって下さった方であった。

負けた将棋も 明らかにして 情報発信 ブログ打つ

2007年08月19日 10時03分30秒 | 未分類
現在はNHK教育「将棋講座」も担当している渡辺明竜王のブログが大人気である。
これを取り上げた「週刊将棋」8月15日号の漫画に、次のようなセリフがあった。
なぜ自分の負けた対局まで書くのか?
「そりゃ負けた将棋のことを書くのはつらいです。でもそんなことより、棋士として情報を発信すること、将棋を知らない人に将棋やプロ棋士の存在を身近に感じてもらう、知ってもらう、それが一番大事なんです。」
さすがは未来の将棋界を背負う若き竜王。見習いたい姿勢だと思った。
裁判官は、とりわけこのような実名ブログでは、自分の担当している個別事件のことは書けない。
しかし、一般に、日頃どういうことを考えて裁判をしているのか、どんなことに困っているのかという類のことは、差し支えなく書けそうである。
今後はそういう題材の都々逸にも踏み込んでみたいと思った。


家を出たなら 出るとこに出る 家庭と法廷 紙一重

2007年08月18日 14時03分14秒 | 未分類
昨晩のフジTVドラマ「法の庭」の主人公は、同期の裁判官・検察官・弁護士の3人だった。
その中で、松雪泰子演じる検察官が次のようなセリフを言っていた。
「家庭も法廷も社会の縮図で似たようなもの。
世間(傍聴席)と神棚(裁判官)の前で夫婦が細かい事実確認をしている。」
前段は賛成なのだが、後段の理由は今一つのように感じた。
「どちらも、出るとこ出て争いになる」の方がいいのでは。
多くの離婚訴訟は、どちらかが家を出た後、「出るとこへ出ましょう」ということになって法廷に来る。

「あついぞ!熊谷」 「日本のドバイ」 人気沸騰? 活性化!

2007年08月17日 19時26分30秒 | 未分類
熊谷は、川越と同じく、さいたま地家裁の支部なので、人事交流もある。
熊谷は、「日本のドバイ」と呼ばれているらしい。
熊谷は、暑さを楽しんでいるようで、私も観光に行ってみたくなった。
ただし、40・9度の日本記録は、岐阜県多治見市と同日達成だった。
負けないよう頑張ってほしい。
(東京新聞17日朝刊から)
「沸騰 格闘」熊谷 名実ともに「暑さ日本一」
 埼玉県熊谷市は、猛暑のニュースが流れるたびに地名が挙がる「常連」。それを逆手にとって、「日本一暑い街」をキャッチフレーズに、街の活性化事業を展開してきたが、16日に日本記録を塗り替える40・9度を観測したことで名実ともに「日本一猛暑の街」となった。
 熊谷地方気象台によると、熊谷市のこれまでの最高気温は1997年7月5日の39・9度。2004年には30度以上の真夏日が通算77日に達した。市は05年から、活性化事業「あついぞ!熊谷」をスタートさせ、暑さを生かすイベントや新商品開発に報奨金を支給するなどしている。