弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

支持政党には 個人差あるが 大人の宿題 提出日

2009年08月31日 00時06分17秒 | 世相
日曜日の未明は名古屋の自宅に帰って、NHK「今夜も生でさだまさし」の水戸からの生中継を見ていた。
これまでは「意見には個人差があります」の表示はボードや紙に書いていたが、今回はシャツに書いて着ていた(*_*)。
番組の結びにうまいことをおっしゃっていた。
「今日は大人の宿題の提出日です」
(写真)
愛知県・名古屋市の選挙啓発ポスターは、もちろんドアラ

誰にするかな ×つけるのは 最高裁は 変わったか

2009年08月30日 00時51分30秒 | 裁判
最高裁判所裁判官国民審査どどいつ(4)

今日は、いよいよ投票日。
国民審査の対象裁判官9人全員の情報については、公報以外にも、民間では「司法の独立と民主主義を守る国民連絡会議」(日本民主法律家協会)がリーフレットを作成している。

また、新聞各紙も、この1週間、特集記事を組んできた。
日曜日には日経
月曜日には朝日・東京・産経
火曜日には毎日
水曜日には読売

とても参考になったし、どの新聞も足利事件の検証について質問していたのが興味深かった。

それにしても、私が弁護士時代から毎回残念に思っているのは、まず日弁連こそが国民審査を活性化させる具体的な取り組みをすべきではないのか、ということ。
会員の全弁護士に先行模擬投票をしてもらって、その結果を発表し、一般国民の参考にしていただくようなことも考えていいのではないか。
多くの弁護士が現在の最高裁全体をどう見ているのか、あるいはあまり個々の裁判官を見ていないのか、というような点も、明らかになるだろう。
(写真)
滝井繁男・元最高裁判事の近著「最高裁判所は変わったか」

ビラを見るたび ドキッとします 「竹内判事に×(バッテン)を」

2009年08月29日 00時06分51秒 | 裁判
最高裁判所裁判官国民審査どどいつ(3)

総選挙だけでなく、今回は国民審査もいつになく盛り上がっている。
新聞の一面広告やホームページでは、一票の格差について合憲判断に加わったという理由で、那須・涌井の両裁判官に×を付けるよう呼びかける運動が展開されている。
他に、自衛隊イラク派遣当時の外務事務次官だったとの理由で、竹内裁判官に×を呼びかける運動もある。
こちらは、ポスターやビラが中心のようだ。
私とは全く縁もゆかりも無い方だけど、同姓なので複雑な気分。

これらの運動が、多少なりとも結果に影響を与えるのかどうか、注目である。

孤児になっても 反対意見 「国賠訴訟を 受理すべき」

2009年08月28日 00時42分24秒 | 裁判
最高裁判所裁判官国民審査どどいつ(2)
国民審査公報によると、宮川光治裁判官は、中国山東省青島市で生まれたのだそうだ。
公報にはないが、朝日新聞の24日朝刊の特集記事では、
「これまでにかかわった裁判、事件のうち、最も記憶に残っているものは何ですか」
という質問に対して
「中国残留婦人の国家賠償請求事件。国家と司法の在り方を考えさせられた。」と回答している。
実際に、宮川裁判官は、この事件の中国残留婦人の上告を不受理とした例文決定に対して、受理して議論を尽くすべきだという異例の反対意見を付された。
公報で触れられている他の事件の判断も含め、素晴らしいと思う。弁護士出身の裁判官として敬服している。

一時停止が 審査に要るか? 判事は急に 代わらない

2009年08月27日 00時49分40秒 | 裁判
最高裁判所裁判官国民審査どどいつ(1)

選挙公報に遅れて、国民審査公報がようやく来たので、目を通した上で不在者投票に足を運ぶことにした。不在者投票所に行列が出来ているのは初めて見た。選挙結果が楽しみだ。

実は国民審査の不在者投票は、総選挙のそれに遅れて今週日曜日からしか出来なかった。フジテレビのニュース番組でも厳しく制度の不備を批判されていた。

公示日を待たないと、審査対象になる最高裁裁判官が確定せず、準備ができないから、というのが理由らしい。
しかし、これは最高裁裁判官の任命の実情に反する。
そもそも、新任が直前に決まることなど、あり得ない。現職が70歳の定年に達する日は分かっており、相当前から後任の人選がされ、任命の閣議決定がされているのが通例である。
敢えて言えば、可能性が皆無ではないのは、審査対象の裁判官が急に欠けるケースであろう。しかし、それは公示日以降も起こり得ることであり、審査対象者を除外するのは容易であろう。
むしろ、公示日にならないと誰が立候補するのか分からない選挙と違い、国民審査の対象裁判官はかなり早くから事実上確定しているのである。

先に納期を 確定すれば 増える誤判と 誤報道

2009年08月26日 00時11分46秒 | テレビ
今週の日曜日に放送された日テレ「真相報道バンキシャ!」の誤報検証番組を見た。
再発防止策の中に「放送日ありき」を改善、すなわち、今後は調査報道を手掛ける場合には事前に放送日を決めないというのがあった。

確かに、これは誤った見切り発車を防ぐには重要な点だろう。ちなみに、判決でも、言渡予定日を厳守しようとするあまり無理をすると、不十分な内容になりがちだという指摘がある。裁判員裁判でも今後問題になってくる可能性があろう。

ただし、そのせいもあってか、最近はTVガイド雑誌を買っても、あまり役に立たなくなった。半月も先の番組の内容は「未定」のオンパレードで、特にドキュメンタリー番組は次週の予告を見るまで内容不明である。

いつから大学講堂になった? 名古屋の市民会館は

2009年08月25日 00時32分29秒 | その他
夏の高校野球の決勝戦。
中京大中京は、日本文理の最終回の猛追を10対9で辛くもかわし、43年ぶりの優勝を果たした。
愛知県人として、心から喜びたい。

それにしても、「中京大中京」という呼称はいかがなものか。テレビでは「中中京」と略称されていた。単に「中京」でいいのではないだろうか。

ネーミングの話題ではもう一つ、名古屋市民会館は現在は命名権契約により、「中京大学文化市民会館」と呼ばれている。これでは、大学の施設になったとの誤解が絶えないだろうと心配する。

大中幾多の 苦難を越えた 波瀾の生涯 悔いはない

2009年08月24日 00時08分19秒 | その他
金大中・韓国元大統領の国葬が行われた。
その遺した言葉「波瀾万丈の生涯に悔いはない」から。
どんな人でも長い人生で小さな苦難は多少あるだろうが、この方の数々の苦難は、拉致、死刑判決、国外追放をはじめ、大と中ばかりだった。
しかし、韓国の民主化は、この方を無くして語れない。
哀れな末路を辿る例が目立つ歴代大統領の中でも、奇跡的に天寿を全うされたことは喜ばしいというべきかも知れない。
合掌。

「大川総裁」 比例に出れば 2位は「阿曽山大噴火」?

2009年08月23日 00時45分39秒 | テレビ
最近、日テレ「エンタの神様」に時々、阿曽山大噴火が出演しているようだ。
所属する大川興業の大川総裁からの示唆で、裁判傍聴芸人という新ジャンルを切り開いた。
先月の出演では、飲酒事件を起こして禁酒を誓う被告人に対し、なぜか「ビールは美味いぞう。特に、うなぎと一緒だとこたえられんぞう」などと動揺させる裁判官の絵付きのネタで笑いを取っていた。
大川興業はとても民主的で、時々、総裁選挙を行っている。
今後のブレーク次第では、大川総裁の地位を脅かす存在になるかも知れない。
(写真)
浦和駅前に設置された「浦和うなこちゃん」
(やなせたかし大先生のデザイン)

無いと言われりゃ 無性に恋し 大事な大事な 選挙権

2009年08月22日 02時31分18秒 | その他
足利事件の菅家さんが求めていた選挙権回復が叶わなかったそうだ。
現時点ではまだ有罪判決から復権していないという解釈らしい。
そういうことがあるのならば、やはり再審では早く無罪判決を獲得した方が良いのではないかと言われそうだが、いずれにせよ今回の総選挙には間に合わなかったから仕方がない。

弁護士時代に不思議に思っていたのは、自己破産の相談者の多くが「選挙権が無くなるのではないか」と無用の心配を漏らすことだった。日頃はそんなに政治に関心があったとは思えない人まで含めて。

選挙権というのは、それほどアイデンティティに重要なものなのだろう。
今回の総選挙からは、在外日本人の小選挙区の投票も認められるように法改正がされた。最高裁大法廷の4年前の違憲判決を受けてのことである。
地方選挙権さえも全面的に否定されている在日外国人にも思いを致すべきか。
(写真)
投票所入場整理券

只野仁より 難物なのか? 「特別困難係長」

2009年08月21日 00時52分43秒 | その他
読売新聞の先日のスクープから。
「特別困難係長」という役職のある地方自治体が相当数あるそうだ。
要するに係長の一部を、職務内容が特に困難だとして、課長並みに処遇する名目のようだ。
しかし、呼び名だけ聞くと逆に、ベテランのくせにあまりにも無能で処遇困難な職員を名目だけ係長にしてやっているのか、とも誤解されかねない。
こんな不可解なことをしているから、公務員バッシングは止まない。真面目に職務に精励している公務員には迷惑な話だ。
裁判所では逆に、裁判長の仕事をしているのに、予算か何かの都合なのか、部総括辞令を貰っていない判事も珍しくない。

連邦判事の MVPか 大リーグストの 救世主

2009年08月20日 00時04分19秒 | 裁判
アメリカ連邦最高裁判事にソトマイヨールさんが決まった。
初のイスパニック系。
連邦地裁判事の当時には、泥沼化した大リーグのストライキを終結させるきっかけとなる名判決をし、大リーグを救った裁判官と評されているのだそうだ。どんな判決だったのか是非読んでみたい。
(写真)
今春のWBCの優勝トロフィーの展示の模様

「たったひとりの反乱」ならば イカにも勝てない 蟹工船

2009年08月19日 08時23分52秒 | その他
昨日のNHK総合「たったひとりの反乱」は、古田敦也(日本プロ野球選手会前会長)を主人公に、5年前の近鉄・オリックス球団合併に対するストライキを取り上げていた。
個人的には、ストライキ決行の前の週の団体交渉がなぜ劇的に進展したのかという部分がスルーされてしまったのは不満が残った。
しかし、球団の枠を越えた選手たちの団結がよく描かれていたと思う。
それだけに、番組タイトルのミスマッチは惜しまれる。
「たったひとりの反乱」ではなかったし、そう見られてしまったら決して勝てないという教訓は、映画にもなった「蟹工船」も教えるところである。

「気骨の判決」 言い渡すには とても気骨が 折れる国

2009年08月18日 00時05分47秒 | テレビ
NHK名古屋制作のドラマ「気骨の判決」が一昨日、NHKスペシャルとして全国放送された。
昭和20年3月に翼賛選挙を無効とする判決をした大審院の吉田久裁判長の心情がよく描かれていた。
日本では、思い切った判決をするには、時の権力に対抗する気骨(きこつ)があれば足りると考えられがちだが、それは一面的である。
むしろ、保守的な一般国民からの「無駄な判決でしたね」といった激烈な批判を覚悟しなければならない。一般誌さえも「無罪病」「偏向裁判官」「裁判官がおかしい」などと心なく報じるお国柄なのだから。そちらの方がはるかに気骨(きぼね)が折れる。
それにしても、あの時代に時局に流されず立派な審理・判決をした裁判官たちがいたからこそ「日本の裁判所は戦時中も独立を比較的保っていた」との評価を受けられるのだろう。
その意味でも、ドラマの最後の吉田裁判長のセリフにあったように「無駄ではなかった」。
(写真)
東京の裁判所の一階ホールにあるシャンデリアの絵葉書から。
最高裁判所(戦前は大審院)の旧庁舎にあったものだという。

「××(チョメチョメ)しんご」と 出題すれば むかし山城 いま香取?

2009年08月17日 08時32分01秒 | その他
山城新伍さん追悼どどいつ。
私の世代には、俳優というより、クイズやバラエティー番組の司会者のイメージが強い。
特に「アイ・アイゲーム」は大好きだった。
「××」(チョメチョメ)の伏せ字を6人の解答者が当てるのだが、明らかな不正解を無理矢理こじつけて正解にしてしまう技は圧巻だった。

日本人には珍しく、反骨精神とユーモアを兼ね備えていた方だと思う。合掌。
(写真)
山城さんの出身地・京都市の車窓から写した東寺五重塔