きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

シリア問題の混乱

2012-07-21 12:03:05 | Weblog

シリア問題の混乱       (2012.07.21.)

シリア国内の政府軍と国民側の反政府軍の戦闘はアサド大統領の強気の姿勢が問題のコジレを長引かせ、国連が乗り出して、安保理事会の裁定案(10日以内にアサド政権の軍隊を市街地から撤退させること)を決議したが、これに中・露が拒否権を発動して反対し、政府軍と反体制派の激突は大量の民衆虐殺など人道的危機を伴った事態となって続いている。
中・露による拒否権の発動は、これまで3回続き国連安保理の無力さが露呈された状況になって居る。

シリアはロシアにとって政治的な利権が絡む友好国で、其れに中國が手を組み、共に拒否権を行使して、事態の悪化を招いている。米・英・フランスも中・露を非難はするが、深入りする事を避けて、及び腰で居る。

アサド政権は、もはや国民の支持を得られる政権では無く、いたずらに政府軍を使って、自国民を虐殺している事は、国連としても何とか平和な体制に戻したいと努力し、前国連大使のアナン氏等が政治対話を呼びかけている。

最終的には、市民の殺害に手を染めたアサド大統領の退陣要求が必要な事で、此れの説得と、その後の体制への構想が必用になってくることである。

今の状態では、全く先の見えない状態で、何を置いても、中・露と欧米が協力する姿勢が必要であり国連の決議を各国が尊重する姿勢が世界平和を齎すのである。
(えびなたろう)