きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

橋下市長が一転して野田政権評価の意味とは

2012-07-12 06:02:08 | Weblog
橋下市長が一転して野田政権評価の意味とは      (2012.07.13.)

大阪市の橋下市長は10日、消費税増税法案を巡る野田佳彦首相の政権運営について「当初言っていた事を着実に進めている。民主党の支持率は急回復すると思う」と述べている。
そして、「自民党や民主党の中で考え方の近い人で編成する事を期待する」と述べている。

民主党はマニフェストで『4年間増税をしない』と言って政権をとったが菅内閣や、野田内閣で消費税増税を提唱しそれと並行して社会保障の議論もして行くと、確実に『決める政治』を行っていると、橋下氏は手放しで評価している。其の上で「首相の考えに近い自民党の中堅、若手がいっぱいいる。このまま進めば新しいグループが出来て、もの凄い支持率が上がると思う」と政界再編を期待して予想を述べている。

この一転した様変わりに「橋下氏は何を考えているのか」とか「橋下氏はころころ変わる」とか遂には「橋下氏は危険な人物である」とまで言われる騒ぎとなって居る。

私は橋下氏は最も普通に物事を考える人で、別に難しい事を考えているわけではないと思います。私も橋下氏の云うとおりだと思います。その理由は。

政治の場における政策には、許容する範囲という物が有る。「今の時代に消費税の増税は常識で考えてもその時期でない」と言う人もあり、日本が抱えて居る赤字国債の額が世界一で、いくら全額国民の貯金で抱えて居るから安心だと言っても、私は返済しなくても良い借金なんてこの世の中にはありません。

ただ返済の期間に猶予があるのか無いのかの違いはあります。不況の時に無理をして増税するのは常識外れかも知れませんが、野田総理は今は極限の時期で消費税を挙げざるを得ない時期であると確信し、政治生命を賭けての増税を断行しなければならないと、考えたからである。

その辺の危機感は、政権を握った事のある政党、即ち、民主党・自民党にしか解らないのでは無いうでしょうか。その判断は、国民の事を思い、国の前途を憂える人達だけが痛切に感じ取る事なのではないでしょうか。

「増税反対」と言えばだれでも賛成すると言う事は国の本当の台所事情を知らない人なら誰でも言う事で、今の日本が置かれている状況の中では、誰も遣りたくない増税をわざわざ政治生命を賭けてまで、拘って、増税法案を成し遂げた事は橋下氏の云う通り素晴らしい事と言わねばなりません。これだけの事を今の政治家の中で誰かやれる人が他に居るでしょうか。

その他の政策に付いては、どちらに転んでも良い事で、なくてはならない政策は、増税法案で、それが通れば、後は何とでもなると言う事から、「彼の政策に対する許容範囲」は、幅の広い物であったのです。だから、野党である自民・公明と合意でき、3党協議が出来たのある。

その合意に水を差す小沢派は将に選挙の事だけしか考えない、愚民に受ける事ばかりを並べ野田政権に反発したから、野田総理は、国の為の“大義”を取って小沢派を除名処分にしたのです。

真に立派な事で、彼の様な幅の広い政策の持ち主の所では同調する人も多く、支持率も上がる事を橋下氏は予想したのです。全くその通りだと思います。

そして、集団的自衛権論やTPPへの参加表明も日本と言う国は世界に中での日本と言う国を自覚して行動している事への信頼感を新たにしている事を評価したのだと思います。

いずれにしても次期衆議院選挙では政局の再編は避けて通れない事で、細かな国民受けする事ばかりを並べる政党とはレベルの違いを見せつけられた事ではないでしょうか。
(えびなたろう)