きまぐれ発言

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南シナ海での中国の横暴

2012-07-11 15:57:12 | Weblog
南シナ海での中国の横暴        (012.07.11.)

ベトナムの首都ハノイ市で8日南シナ海の領有権問題を巡り対立する中国に抗議する反中デモ隊は市の中心部から在ベトナム中国大使館に向かって行進した。

問題は、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)内にある資源鉱区に対し中国が国際入札に掛ける事を主張している事で、ベトナムに取っては自国の領有圏内の事で国債入札の必要性も無い地域である。ところが、その地域内に石油資源が300億トン、天然ガスが16兆立方メートルの埋蔵量が有る事を知った中国は資源を狙った、横取り計画の行動を取ろうとしたのである。

既に鉱区内の資源は、インドやロシアがベトナムとのEEZの主権を認めたうえで共同開発をしている所もあるが、中国は、鉱区地域自信を自国の領有権だと主張している様である。
また、此れとは反対にパラワン島周辺海域の鉱区はフイリピンが「国際入札」をしようとの動きに中国が反対し圧力をかける動きが出ている。兎も角中国は大国意識をむき出しにして、弱小国には「武力」や「経済力」で脅かし、これらの海域を支配しようとの横暴極まりない行動である。

この様な事から、カンボジャの首都プノンペンで開かれた外相会議では「国際海洋法条約の順守」が盛り込まれた「紛争解決」のルール作りのための「行動規範」を作ろうと東南アジア諸国連合(ASEAN)の仲介で、会議が開かれたが。中国がこれに反対した、その理由は「法的拘束力のある行動規範」は中国の脅し外交が発揮できないからで、ルール作りそのものにも中国の意向を入れた案件でなければと会議をボイコットしたのである。其の後、高レベル外相会議が開かれたが、議長であるカンボジャの態度が中国寄りで、対立するベトナムやフイリッピンと意見が合わず紛糾した。

「カンボジャは何故中国よりに傾いたか」と言うのも今年の6月に中国がカンボジャに対し4億2000万ドル(約330億円)の融資と航空機2機の供与を約束している。ASEAN会議を前に中国はカンボジャの取り込みを図った物と思われる。そして中国は記者会見で「行動規範の目的は、南シナ海を巡る問題の解決ではなく、関係国との信頼を強化する事だ」と述べASEANの枠組み交渉では無く、あくまで2国間交渉で行く事に拘っているのである。

中國は、ラオスにも投資や経済支援を約束しており、中国による、アジア諸国連合(ASEAN)の分断工作が見え見えの行動に出ている。ASEAN枠組み交渉は、日米は無論韓国、ミャンマーもASEAN重視の姿勢を示しているからルール作りは、アジア諸国連合の枠組みの中で、公明公正な規範を作らなければアジアの平和は守られないと思います。
(えびなたろう)