きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

東電会長への舞台裏

2012-04-20 10:46:19 | Weblog
東電会長への舞台裏        (012.04.20.)

東電は民間会社とは言え、やっている電力事業は、公的な物で、しかも地域別に電力会社が独占的に営業し、価格も「一括原価方式」と言う絶対に赤字にならない価格が、法律によって守られている。従って、日本の経済会にも電力会社の会長と言えば、経団連の会長や副会長を経験する人が多い。

今回福島原発事故で、東電が起こした放射の汚染の事故は、発電所を中心として、広範囲に及び、その影響は全国民に、原子力に対する大きな不信感と不安感を与える事になった。

従って、その後始末を遣らせられる会長には誰も遣り手がいないと言う事である。経済界の大物であればあるほど、火の粉の降る「火中の栗を拾う事」を嫌っての事であろうと思う。

しかも東電の今後の運営には、「原子力発電」の問題、「発送電分離」問題等々、日本の政局問題に付いても、火中の栗を拾う大問題が山積している。

今迄会長だった東電の勝俣会長は、6月からスタートする新陣営の社長には、「東電内部に精通している西沢社長は置くべきである。」と強く主張している。 それに対し、会長を引き受けた、下河辺氏は、「先ずは、西沢社長には退任して頂き、取締役の半数は外部から入って貰う」と言っている。

財界の協力姿勢も、経団連は消極的で、同友会と異なった姿勢である。政党に於いては無論自民党は非協力で、他の政党とは違った傾向を示している。
しかし、国民の意向は、今迄の東電の体質が「人災」とも言われる今回の事故を生じさせ、高い電気料金を払わされてきた思いが有るから、下河辺氏の改革に期待する所が多いのではないでしょうか。

日本が、今迄再生可能エネルギー開発に世界から遅れを取って来たのも、電力会社の抵抗があったためで、また、高い電気料金も「発送電分離」により消費者の電力購入に選択肢の幅が広がれば世界並みの料金になるのではないでしょうか。何はともあれ、電力会社の大改革を期待したいと思います。
(えびなたろう)