きまぐれ発言

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九州電力、第三者委員会を無視!

2011-10-15 10:41:07 | Weblog
九州電力、第三者委員会を無視!       (2011.10.15.)

九州電力の真部社長は昨日の記者会見で、自ら認定した、第三者委員会(郷原信郎委員長)の報告書の中で、「やらせメールの発端が古川康・佐賀県知事の発言」である事を隠し、その他の件については全面的に受け入れる姿勢をしめした。

郷原委員長はやらせメールの核心の部分は、古川知事の働きかけが原因であるとしているのにそれには全く触れる事の無い記者会見に、記者からの質問が集中した。

真部社長は、「いろんな人からの供述から判断して、“無実”と言う人に“ぬれぎぬ”を着せる事はできない」と説明して、知事を擁護した。そしてあくまで、九電が独自に行動した事であると言い訳をしている。

この問題に付いては、「国が主催する原発稼働に対するシンポジューム」での一般からの意見を聴取するもので、その成り行きは、国の原発行政に係わる重要な意見聴取の場でもある。
その重要な点を、郷原委員長は、関係各所の取材面談を通して、公正に判断をされ、出された報告書で、其れには明らかに古川知事の働きかけがあったことを、取り上げている。

新聞取材でも、知事の働きかけによるメモ内容は、1)自民党系議員に選挙を通じて不安の声が寄せられていることから、支持者にいろんなルートで働きかけるようにする事。2)「運転再開容認の立場から番組にネットを通じ意見や質問をだす事。」と言う内容で。その他、具体的に細かく、指示した内容を九州電力社員100人にメールで送付もしている。

それでいて、古川知事は、「やらせメールを要請した事実はない」と否定し、真部社長も「不正確な文書作成が誤解を与えている」と擁護している。

第三者委員会と言うのは経営陣の進退や、真相究明を全部任せるのが会社の信回復の原点であるはずだ。しかるに、出て来た報告書が、自分の思惑と違っていたからと、採用しないと言う事は、何の為の第三者委員会なのか理解出来ない事である。

しかも、社内だけの会議の中で、真部社長の留任を決定したと発表している。
この体質は、電力会社の、地方行政への癒着と、原子力財政を使った、情報操作や、世論誘導を絶えず画策していた、体質の現れで、「世論を欺いていた」と言う”悪“の感覚が全くなく、麻痺している状態であるとしか考えられない。
九電幹部は、総入れ替えを遣らない限り、この体質は治らないのではないでしょうか。
(えびなたろう)