きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

スーパーコンピュータの輸出を

2011-10-12 07:45:37 | Weblog
スーパーコンピュータの輸出を       (2011.10.12.)

政府は新興・資源国を対象に計算能力で世界首位のスーパーコンピュータ「京(けい)」の輸出に乗り出す事を明らかにした。

高度なシミュレーション技術が必要な資源開発や、最先端医療の分野で、スーパーコンピュータの活用を提案し、新興国及び資源国との関係を、一層の強化を図り、日本企業の進出やエネルギーの安全確保を狙いたいと言う思いである。

先ず、其のためには、信頼の置ける政府間での産業・技術協力協定が必要で、永続性のある2国間の協定を締結し、京の開発にあたった富士通などの日本企業が現地企業や研究機関と共同でスパコン活用を進めるべく、日本からの専門調査団も派遣するという物である。

当面はサウジ、ブラジル、オーストラリア、シンガポール、台湾の5か国を対象に売り込みを考えている様である。

スパコンの演算能力を活用できるのは、資源開発やバイオ・医療と言った分野で、例えば深海底での資源の試掘は、通常では膨大な費用が掛かるが、人工的に作った揺れの波長をスパコンで分析すれば効率的に資源探査が出来るという物である。

従って、スパコンのハード面だけを売るのではなく、シミュレイションソフトや、運営、保守と言ったシステムも含めた一括で販売するもので、両国のおける中長期的な繋がりを持った協調体制が必要である。

スパコンの輸出に付いては、世界でも、まだあまり遣って居ないが、技術を売り込む日本だからこそ出来る事で、政府は2012年度中に第1号の受注獲得を狙って、官民一体となって売り込む決意の様である。

日本製スーパーコンピュータは国際的にも評価は高く、今までは軍事的な目的で、米国が主流であったが、資源開発を主目的として、日本が世界最高の演算能力を持つ、京を売り出すことに踏み切ったのは世界の注目を引く事になるのではないかと思われる。
(えびなたろう)