きまぐれ発言

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満身創痍の「はやぶさの」帰還

2010-06-13 07:27:30 | Weblog
満身創痍の「はやぶさの」帰還         (010.06.13)

宇宙航空研究開発機構が、2003年5月9日、太陽系の謎を解くために地球から3億キロも離れた、「イトガワ」(糸川先生の名を取って付けた小惑星)と言う小惑星(直径約540m)に向けて鹿児島県内之浦から一つの探査機が打ち上げられました。

その探査機が「はやぶさ」と命名された探査機で、往復45億キロの大宇宙航海は、本来なれば4年で終わる計画であったが、途中相次ぐトラブルに遭遇し、エンジンの故障等で通信が途絶え、「行方不明」となった事は絶対絶命のピンチで関係者は半ば諦めの思いであったが、プロジェクトリーダーの川口潤一郎氏の粘り強い忍耐力によって、最後まで諦めず、機能回復に「はやぶさの」が持つ機能をフルに使ったアイデアで回復に成功し、打ち上げから7年も経った本日(2010年6月13日)帰還することが予定されている。予定では13日の午後11時過ぎと言う事であるから、まだ帰還するかどうかは今現在では解らないが、此処まで来たからには是非成功して貰いたいと願っている。

と言うのも、この探査機は小惑星の所まで行って表面の岩石を採集し、持ち帰るという全ての作業を地球からの遠隔操作で、行い帰還すると言う、世界で始めて成し遂げる技術的な大実験である。

「はやぶさ」が持っている5つの機能とは
1)「イオンエンジン」と言う新しい技術での惑星間飛行。
2)「自律誘導航法」と言う自分で位置を判断し姿勢を変える事が出来る機能。
3)「小惑星のサンプル採取」の技術。イトカワは重力が小さい惑星であるから着陸する事が出来ない事から、サンプラーホーンと呼ばれる装置で、金属球を打ち込み地表面を砕き飛び地散った岩や砂を採取する方法である。」
4)「地球スイングバイ」と言う機能で、天体の引力を用いて宇宙船や探査機の速度や軌道などを変えることを「スイングバイ」と言います。
 今回は、イオンエンジンを併用して地球スイングバイを実施したのは世界で始めてのことです。
5)再突入カプセルで、「はやぶさ」が大気圏に突入する直前に分離して、地球上に投下される機能です。分離された「はやぶさ」は大気圏へ突入し燃え尽きてしまいます。」

以上の機能が完全に行われることが、成功の鍵を握っています。予想では100%成功と言
う推測ですが、今夜の11時過ぎの結果が待たれるところです。

「はやぶさは」6月3日の午前から50時間連続して噴射を行いオーストラリアのウーメラー砂漠へ向かう軌道に入っています、そして9日には微修正の最終噴射を行い2000平方キロメートルの落下予定範囲に導く事になっています。

分離後のカプセルはパラシュートを開いて砂漠に着陸する事になっていて、カプセルから発信する電波を頼りに回収隊が現地に向かっているそうです。 後は、成功を祈るばかりです。
(えびなたろう)