韓国哨戒艦沈没事件の疑惑 (010.06.01)
5月20日に韓国の哨戒艦(天安)が3月に沈没した事件について韓国と米・英・豪・スエーデンで作る「軍民合同調査団」(日本は抜き)が発表した調査結果は「北朝鮮の小型潜水艦が発射した魚雷によって撃沈されたと言う結論を発表した」。
其の証拠として出された物は、5月15日沈没現場付近で漁船が引き上げたとされる魚雷の残骸を公開し「魚雷に書かれた文字や、残骸が北朝鮮製の魚雷設計図に似ている」という物である。
それに対し北朝鮮は「天安艦を攻撃していない、米韓の調査報告は作り話だ」と強く否定している。そして平壌では10万人の市民を動員して韓国非難の集会が開かれている。
さて、どちらの言い分が正しいのだろうか。中日韓の3カ国首脳会議の中では、中国の温家宝首相は、「天安艦を沈没させたものが誰であれ、中国は其の犯人を擁護しない」「朝鮮半島の平和を破壊する者は許さない」と言っている。
また中国は、「米中戦略対話」のなかで「国際社会を納得させるためには、韓米英豪の側だけで調査報告をするのではなく、北朝鮮の代表も入れて、南北合同の調査団を結成するのが良い」と言っている。
日本の鳩山総理は、一も二も無く韓国に同調する事を表明しているが、ロシアの外務省は「北朝鮮が天安艦を撃沈したと言う100%の証拠が出てこない限り、この件で国連が北朝鮮を制裁する事には賛成できない」と言っている。
要するに撃沈した犯人は許す事は出来ないが、誰が遣ったかの究明が明確になっておらず一方的な調査結果には信頼が置けないと言うものである。
其の通りであると思うが、国際社会の中では北朝鮮の表明にも過去において“嘘”をついていると言う可笑しな国である実績からあまり信用は出来ないが、調査報告書も決定的な欠陥が指摘されている。
其のひとつは、報告書には誰が書いたかの署名が入っていない、そもそも各国の調査団のメンバーすら発表されていない。無署名の報告書は当然、信憑性が疑われる。
更に、魚雷の残骸に付いても5月15日に現場近くから引き上げられたと言う証拠が明確になっていない。更に引き上げられたと言う1ヶ月しか海底に置かれていなかった割には残骸の腐食が激し過ぎると言った疑いがある。
また当時には沈没現場の海域で、米韓軍事演習が行われ、最新の探知機を備えた13隻の米韓の軍艦や潜水艦がいたのに、なぜ誰も北の潜水艦の接近に気が付かなかったのかと言う疑問の謎もまだ解けていない。
北朝鮮側は、調査報告の直後に「客観的に見て公正であるとは考えられない」として、「専門家の代表団を派遣するので、証拠の品々を見せ、検証させてくれ」と申し出ている、しかし韓国側は「殺人犯が刑事になるようなもので、許すわけにはゆかない」と強く拒否している。
報告書が、本当に正しい物であるなら、米英中露が監督する中で、真実が明らかにされる事から、何も拒否する事は無いと思う。
逆に疑いは、沈没当時、米韓軍事演習が行われている事に、米韓の誤射による同士討ちの可能性が高いと言う推察も出てきている。また、更には米海兵隊の潜水部隊が北との戦争を煽るため意図的に天安艦に爆弾をセットしたとの説も出て来ていると言う事である。
真実究明の為の調査を拒否する事は、益々其の疑いを濃くする事になり、この問題の行へは、簡単に結論を出すわけには行かない。特に口の軽い日本に調査団に加えられなかったのも、米韓の意図があったのかも知れない。
(えびなたろう)
5月20日に韓国の哨戒艦(天安)が3月に沈没した事件について韓国と米・英・豪・スエーデンで作る「軍民合同調査団」(日本は抜き)が発表した調査結果は「北朝鮮の小型潜水艦が発射した魚雷によって撃沈されたと言う結論を発表した」。
其の証拠として出された物は、5月15日沈没現場付近で漁船が引き上げたとされる魚雷の残骸を公開し「魚雷に書かれた文字や、残骸が北朝鮮製の魚雷設計図に似ている」という物である。
それに対し北朝鮮は「天安艦を攻撃していない、米韓の調査報告は作り話だ」と強く否定している。そして平壌では10万人の市民を動員して韓国非難の集会が開かれている。
さて、どちらの言い分が正しいのだろうか。中日韓の3カ国首脳会議の中では、中国の温家宝首相は、「天安艦を沈没させたものが誰であれ、中国は其の犯人を擁護しない」「朝鮮半島の平和を破壊する者は許さない」と言っている。
また中国は、「米中戦略対話」のなかで「国際社会を納得させるためには、韓米英豪の側だけで調査報告をするのではなく、北朝鮮の代表も入れて、南北合同の調査団を結成するのが良い」と言っている。
日本の鳩山総理は、一も二も無く韓国に同調する事を表明しているが、ロシアの外務省は「北朝鮮が天安艦を撃沈したと言う100%の証拠が出てこない限り、この件で国連が北朝鮮を制裁する事には賛成できない」と言っている。
要するに撃沈した犯人は許す事は出来ないが、誰が遣ったかの究明が明確になっておらず一方的な調査結果には信頼が置けないと言うものである。
其の通りであると思うが、国際社会の中では北朝鮮の表明にも過去において“嘘”をついていると言う可笑しな国である実績からあまり信用は出来ないが、調査報告書も決定的な欠陥が指摘されている。
其のひとつは、報告書には誰が書いたかの署名が入っていない、そもそも各国の調査団のメンバーすら発表されていない。無署名の報告書は当然、信憑性が疑われる。
更に、魚雷の残骸に付いても5月15日に現場近くから引き上げられたと言う証拠が明確になっていない。更に引き上げられたと言う1ヶ月しか海底に置かれていなかった割には残骸の腐食が激し過ぎると言った疑いがある。
また当時には沈没現場の海域で、米韓軍事演習が行われ、最新の探知機を備えた13隻の米韓の軍艦や潜水艦がいたのに、なぜ誰も北の潜水艦の接近に気が付かなかったのかと言う疑問の謎もまだ解けていない。
北朝鮮側は、調査報告の直後に「客観的に見て公正であるとは考えられない」として、「専門家の代表団を派遣するので、証拠の品々を見せ、検証させてくれ」と申し出ている、しかし韓国側は「殺人犯が刑事になるようなもので、許すわけにはゆかない」と強く拒否している。
報告書が、本当に正しい物であるなら、米英中露が監督する中で、真実が明らかにされる事から、何も拒否する事は無いと思う。
逆に疑いは、沈没当時、米韓軍事演習が行われている事に、米韓の誤射による同士討ちの可能性が高いと言う推察も出てきている。また、更には米海兵隊の潜水部隊が北との戦争を煽るため意図的に天安艦に爆弾をセットしたとの説も出て来ていると言う事である。
真実究明の為の調査を拒否する事は、益々其の疑いを濃くする事になり、この問題の行へは、簡単に結論を出すわけには行かない。特に口の軽い日本に調査団に加えられなかったのも、米韓の意図があったのかも知れない。
(えびなたろう)