きまぐれ発言

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宮崎の口蹄疫問題

2010-05-20 11:31:03 | Weblog
宮崎の口蹄疫問題         (010.05.20)

宮崎県での口蹄疫問題は、最初から、初動の遅れが問題を大きくしている。
1例目の感染疑いが確認されたのが4月の9日宮崎県都農(つの)町で口内がただれている牛1頭を発見している、県は直ちに獣医を派遣しているが其の報告では「症状は軽い」と言う事で口蹄疫とは断定せず「経過観察」と言う事にしている。
そして、1週間後の16日に他の牛にも症状が出たからとして、初めて「経過観察」としていた牛を口蹄疫の1例目と認定したのである。

実際には都農町では3月、水牛に風邪のような症状が出た牛が居て、其の検体を採取保存していたが口蹄疫が問題となった4月に分析したところ陽性であることが解ったと言う。
この様な経過を見ても対応が遅く、また、口蹄疫と言う病名と其れによる風評を恐れて居たのではないでしょうか。1例目の判定も農水省職員は「1例だけの症状では見抜けなくても仕方が無い」と同情的な発言をしているが、畜産業を主体とする町では、“口蹄疫”と言う病名を、何とか表沙汰に成らない内に納められたら、と言う思いも働いたのでは無いかと思われる。

そこへ持って来て、政府の対応は更に悪く、たまたま、平野官房長官が普天間問題で鹿児島に行っており、其の帰りに急きょ宮崎に寄って、東国原知事と会談している、状況を聞いた官房長官は帰京後直ちに首相官邸に報告に及んでいる。そして翌日の17日に政府の対策本部が設けられている。

1例目の認定から約1ヶ月を経過している。国の担当、当事者である、赤松農林大臣は、その間、一体何をしていたか。
今日の新聞報道によると、5月の連休中にキューバなどの外遊を続けゴルフを楽しんでいた」と言う事で、これでは只では済まされない問題ではないでしょうか。

1例目が発見された時点で全頭殺処分しておればまだ被害も少なくてすむが今日現在では32万頭の処分が決まっている。

赤松農相は、今月10日に宮崎入りし、畜産農家に対し、当初から保障の話ばかりして「全額所得保障」を約束している。
無論保障の問題は畜産農家として、重要ではあるが、地元が切望する防疫対策をどの様にするかが大きな問題で、農林省として政治の見地から、早く現状の回復と今後の畜産業態のあり方の指導発展を示唆することが、事業者彼らを勇気つける事に繋がるのである。

長らく、野党と、労働組合の幹部しか経験の無い人が、大臣になり、やって貰うのではなく、チャンとしたポリシーを持って、自分が遣らねば成らない立場の大臣としては真にお粗末と言わざるを得ない。
(えびなたろう)