きまぐれ発言

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航空自衛隊の官製談合と天下り

2010-05-07 11:22:39 | Weblog
航空自衛隊の官製談合と天下り          (010.05.07)

公取の幹部が、「懲りないですね、自衛隊は。国の役所の中で国土交通省と並んでうちのお得意さんですよ」と呟いたのもこれまでに、防衛省職員が絡んだ談合事件は5件目だからである。

今回の問題は、空自が発注する事務用品をめぐる談合で調達の担当課長ら10人が空自OBの天下り先の大手メーカーに便宜を図るため、組織ぐるみで談合を主導していたと認定し、防衛省に官製談合防止法に基づく改善措置を求めたものである。

空自側はOBの受け入れ状況から業者毎に調達目標額を定め、入札ごとに受注させたい業者に意向を伝え、各社は意向どおりに行動していた。6社の業者には10人のOBが在籍しており担当課長は上司の了解を得て談合を指示していたのである。
北沢俊美防衛相も「絵に描いたような官製談合だ」と認めている。

防衛省は過去にも、“石油製品の納入の談合(11年)”“通信機用乾電池入札時の談合(12年)”“タイヤ・チューブ入札時の談合(16年)”“土木・建築工事の関する談合(19年)”
と4件続いているが、いずれも当時は官製談合防止法が無く、公取側からの要請は無視されていたが、今回は初めて、法に基付く「官製談合」と認定し、改善措置をもとめたのである。

防衛省は調査に入られても関係資料の提出を「国家の機密だから」と言う言い訳で逃げている。したがって、予算の使い方にも内情に絡んだ細かな調査が難しいと言われている。そのブラックBOXの中身が防衛官僚の利権の中核である。
(えびなたろう)