きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

ギリシャの経済危機

2010-05-18 11:57:04 | Weblog
ギリシャの経済危機         (010.05.18)

ヨーロッパの小国ギリシャは国内総生産(GDP)約40兆円ぐらいで、日本の神奈川県程度の規模の国である。其の国の経済問題が、いまや全ヨーロッパを混乱状態に落としいれている。最もニューヨーク市場で、誤発注もあって、一時はパニック状態にもなったが、ギリシャ財政ついては、過去も何回か破綻の歴史があり債務不履行と債務条件変更の常習犯であると言われている。

ユーロー圏では、ポルトガル・イタリア・ギリシャ・スペインと其の頭文字を取って“PIGS”(ピッグス)と言う“ブタ”を意味する呼び名で、国の財政的には軽蔑の目で見られていたのである。其の中でもギリシャは、最も素行の悪い国として見られてきた。

其の国が、巨額の経済赤字が膨らんだ事に、米国の信用格付け会社が国際の格付けを引き下げた事が引き金となり一挙に経済不安が広がったのである。
其の上、ギリシャの国債はCDS取引(信用リスクを移転するデリバティブ)市場で拡大を続け、財政危機に対する不安は止まる所を知らない状況になったのです。

ギリシャの財政危機を招いたのも行政のあり方が、怠慢で、所得の把握が十分でなく、脱税の横行、無駄使いの放置、汚職の横行等々、欧州の中でも金が無いのに屈指の公務員天国の国であったそうである。この点は日本と全く良く似ている。

日本の場合は債務の多くは国内で引き受けられている為、国家財政の破綻の程度はギリシャ並みそれ以上かも知れませんが、一応国債の引き取り手があり、金利も安定しているから良いが、これが金利が上昇したり、税収不足体質が続けば、いつ何時、ギリシャの二の舞になるかも知れません。

日本における官僚天国の状況は、国民との比較において、大きな差があり、今日の「事業仕分け」のニュースでも、食塩を扱う国有企業が、1兆円近い利益を上げ、取引している小売店には、無税の特典を与えると言う、民業を圧迫して営業を続けている。

そして、天下りのOBの年収は1400万円と民間の数倍の報酬を得ている。この様な事も「事業仕分け」の中で、初めて発見される事で、遣らなければ発見されず、彼らは、“バレ”なければ永遠に隠し続けるつもりで居るのです。

日本の財政再建は、官僚天国の状態をなくす事と、税金の補足率の向上を行えばそれだけでも数十兆円の増収は確実に増える事になる筈である。

ユーロー通貨の問題も今後どの様に展開するか解らないが、ドイツの労働者が「なぜ我々の税金で、ヨットに乗って優雅に遊んでいるギリシャ人を助けなければ成らないのか」と言った“苦情”が、耳から離れないで居る。
(えびなたろう)