きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

自由と公正を求めるイランの民衆

2009-06-23 11:53:11 | Weblog
自由と公正を求めるイランの民衆       (009.06.23.)

イランの抗議行動は、大変な事になってきた。治安部隊と各地で衝突しているデモ隊が叫んでいる言葉に「ハメネイに死を!」と最高指導者であるハメネイ師を公然と批判していることである。

イランの今回の抗議行動は、ハメネイ師の「警告」無視に向けられ、今までに無かったことで、タブーとされていた「ハメネイ体制」に矛先が向けられると言う事は、イスラム体制の根幹を揺るがす抗議行動である。 夜になっても、住宅地の屋上や、ベランダからも叫び声が聞かれると言うことである。

イスラム革命は、1979年パーレビ王政による独裁的な体制に民衆の不満が爆発して起こしたもので、フランスに亡命していた聖職者ホメイニー師による革命で、当時の革命運動には現大統領のアフマディネジャド氏も中心的メンバーとして加わっている。

以来イスラムは、聖職者による宗教的な厳格な戒律が取り入れられ、特に女性に対する戒律は、今の時代にそぐわない非常識なもので、王政時代よりも厳格なものであった。

従って、今回の抗議行動も、民衆は、宗教的な戒律よりも自由と公平を要求するもので、強権的な今の政治体制ら開放を要求しているのである。

政府側の治安部隊は、武力を持って押さえつけようとし、更にその報道に付いても、外国人ジャーナリストの逮捕、締め出しが行われている。
しかし、民衆はインターネットを使って、映像を流しているから、世界中にすべての情報が流れている。各国政府もイランの武力鎮圧には、非難の声が上がっている。

中国の天安門事件、チベット自治区の暴動事件、ミャンマーの軍事政権事件、力で情報規制をしようとしても、IT時代の今日では、インターネットを通じて、すべて国境を越えて世界に筒抜けである。

イランと言う国は、今回の民衆の行動を境に、一歩改革が進んだ国に生まれ変わる事が出来るかどうか、重要な革命的な事件である。

日本においても、次期選挙の結果では、政権交替が行われ、脱官僚の政治体制が出来るか、どうか、重要な「維新改革の選挙」である事を忘れてはならない。
(えびなたろう)