きまぐれ発言

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医療費削減を目指すメタボ健診制度とは

2008-03-26 12:29:12 | Weblog
医療費削減を目指すメタボ健診制度とは      (008.03.26.)

2008年4月から、厚生労働省の取り決めによる新しい健康診断制度として、「特定健康診査」と「特定保険指導」を実施する事になった。

それが、メタボ健診(メタボリックシンドローム健診)で、BMIと言う体型指数が一定値を超えると心血管疾患(生活習慣病)を起こしやすい、と言う学説によるものである。

メタボ健診の目的は、被保険者に対する保険指導を行ない、病気の事前予防効果を上げ、年々増大する医療費の削減に繋げてゆきたいと言うのが目的です。

健診の対象者は、40歳~74歳(妊婦などを除く)男女で、腹囲・血圧・血糖値・コレステロール、の4項目の検査が対象でそれによって保健指導が行なわれるのです。

日本では、メタボ該当者及びメタボ予備軍を含めると1960万人と推定されていますから
この制度によって、国民の健康が保たれ、目標とする医療費の削減に繋がれば大変良い事だと思います。

しかし、この制度には、一方目標達成を危ぶむ地方自治体からの批判の声も大きく、BMIと言う体型だけで、生活習慣病との関係に結びつけることにも疑問を言う人も居て机上の空論ではないかとの厳しい意見もある。

特にこの制度には、「健診」と「指導」を義務付け、其の成果が挙がらないと「罰則」を設けると言う物で、罰則には高齢者医療制度の財政負担を最大10%加算されると言うものです。

此処まできて、なるほど、厚生省の役人の考える程度の制度だなあ!と思った。

従って市町村によっては、ペナルティーが2億円以上になる所もあって、現場の担当者からは机上の空論だと厳しい発言の原因になっている。

そして、架せられた罰金は、自治体財政にも響き、サービスの低下や、コスト上昇につながり、とても目標達成は難しい。といっている。

厚生省は、この制度を実施するのに地方自治体に各担当者の意見を聞かずに作ったのであろうか???。

新しい制度を作る事と目標達成の効果を挙げる事は、事前に担当者を含めた周到な計画が成された上で遣るものだが、もう既に来月一日から実施される制度なのに、事前に現場の相当者から厳しい批判が出ている事に、「一体何をやっているんだ」と言う思いで呆れてしまう。

官僚の遣る事は「計画」と、「効果」とが何時も違い「計画通り行った事が無い」と言うのが当たり前の様に言われている。だから、結果は殆どが大赤字で無駄遣いに終わっている。

国土交通省の道路工事などは、桁違いの無駄使いを何兆円も遣ってきた事を思えば、今回の制度も1年ぐらいのテスト期間をおいてからにした方が良いのではないかと思う。

これでは、医療費削減が、医療費増大になってしまう可能性も無きにしも非ずです。

                      (えびなたろう)