きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

チベット暴動とは

2008-03-17 15:15:01 | Weblog
チベット暴動とは      (008.03.17.)

中国のチベット自治区ラサで大規模な暴動が生じたと報道された。
暴動の発端は、8年前に中国軍がラサに進駐し、ダライ・ラマ14世がインドに亡命した
事件がありその時の犠牲者を追悼するため「中国政府支配に異を唱えるデモ」に参加した僧侶達が逮捕連行された事から暴動の引き金になった様である。

多数の住民が、暴徒化して警察車両や商店に放火しこれに治安部隊が発砲すると言う事態になり、10数台の戦車も出動したようである。

チベット自治区では中国政府が行なう中国教育の強化等、中国の一体化を求めた政府の強硬姿勢にチベット民族としての人権や文化が認められない不満が長年鬱積していたもので、今回のデモに対する逮捕・連行・更に発砲による犠牲者を出す事態となった事が暴動の拡大に繋がった様である。

中国政府は、「ダライ・ラマによるチベットの分離・独立を目的にした扇動だ」として「人民戦争」を戦うとの姿勢を強調して鎮圧部隊を出し多数の犠牲者を出している様だが、外国メディアによる報道が禁じられているので被害の本当の情報はわからないが80人以上の死者があるようである。
更にチベット民族の多い四川省に飛び火して拡大する様相も呈しているようだ。
そして、ダライ・ラマは、この暴動を「文化的虐殺」と非難している。

世界の報道は、中国の強硬姿勢を非難し、逮捕した僧侶の釈放を求めたり、亡命政府であるダライ・ラマ14世との話し合いを行なう事を提案している。

中国は北京五輪を前にしてこの様な事態を起こしている事に困惑している様だが、武力で押さえつけ、鎮圧しようと、している事に世界の国々から批判が集中している。今後の中国政府の事態処理の方法によっては、北京五輪をボイコットされる可能性も無いとは言えない状況である。

いまや世界を動かす大国は、米中二国であるが、両国とも自国のエゴを主張して世界の統制を乱している。冷戦時代の米ソの対立は、核を挟んだ軍事力の対立であったが、現在の対立は、大国のエゴイズムが世界の緊張をはらんでいる。

アメリカに付いては、泥沼化したイラク戦争問題による世界に及ぼす影響や経済問題では、「サブプライムローン」問題等々。
中国に付いては、環境汚染問題(大気汚染・黄砂問題・水質汚染等々)、貿易では粗悪品の輸出問題(毒入りギョウザや、鉛いり玩具、偽商品等々)更に膨大な国防予算は何を意味するのか世界に対して不気味な恐怖を与えている。

日本が若し国連の常任理事国入りを望むのであれば、日本国自身が世界の平和維持に示すハッキリしたビジョンを持たなくてはいけません。 
福田内閣ではとても無理でしょうけど。
                    (えびなたろう)