きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日中「第4の政治文書」の心配

2008-03-12 11:57:53 | Weblog
日中「第4の政治文書」の心配      (008.03.12.)

日中両国政府は5月に予定されている中国の胡錦濤国家主席の来日にたいして、首脳会談の成果を、アピールする為に、過去3回行なわれた「政治文書」と同格に位置付ける事にした政治文書を発表する方針を取り決めたようである。

過去3回の政治文書とは1972年(田中内閣)、日中共同声明・1978年(福田赳夫内閣)平和友好条約・1998年(小渕内閣)共同宣言、の事で夫々日中関係の歴史認識を踏まえて平和的な未来を築いてゆく事に手を携えて行こうと言うものですが、実際には中国の権威主義的な勢いに押され、特に歴史認識では、南京虐殺等や、中国での教科書問題等々
その都度日本は押されっぱなしである。江沢民時代は、むしろ反日思想を国内で煽って日本を悪者国家と吹聴した。

それに対して、日本も小泉時代の靖国神社参拝を中国の反対を押し切ってやってきたから、過去3回の共同政治文書は、全く無意味な文書と化したものになっている。

従って、今回胡錦濤主席との首脳会談はどのような共同政治文書を出されるのか分からないが、毒物混入ギョウザ問題に象徴される中国との国民感情に大きな格差を隠蔽しておいてどのような政治文書を出すのかが大変疑問に思うところです。

中国と言う国は、蒋介石時代の中国と、それ以降の共産党政権の中国とは全く質が違います。
それは、民主主義中国と、共産主義中国の違いであると思います。今の中国は共産主義中国であるから、国家権力の力で押さえ込んでゆく遣り方だから、政府と国民との間に矛盾が蔓延し、国の発展と、国民生活のアンバランスが、各所に色んな問題を引き起こしている。

大気汚染問題・水不足問題と水質汚濁問題・規制を強化する法律を作っても、作っても順法意識の低下した民衆、取り締まる役人の贈収賄汚職、情報の隠蔽による国民管理支配・等々。
今の中国はオリンピックと言う世界の人々を呼び込む国際イベントを行なう資格は無いのではないでしょうか。

その中国の胡錦濤主席が日本へ来て、格好の良い共同声明を出そうと言うのだから、よほどの注意が必要です。特に福田総理は、中国に騙されやすい首相だから心配です。

                      (えびなたろう)