きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

話し合い交渉が出来ない福田内閣

2008-03-19 11:37:43 | Weblog
話し合い交渉が出来ない福田内閣      (008.03.19.)

交渉事を纏めるための「話し合い」と言うのは、先ず相手が主張する意見や、その考え方の根拠を良く理解し、その上で、自分側の方で妥協できる範囲内で、相手を納得させ得る様な提案を持ちかけることが、基本的な手段である。

今回の日本銀行総裁人事についても、民主党が主張する考え方の根拠となっているのは「財政・金融の分離」の問題である。
この考え方の根拠は、過去大蔵省が絶大な支配体制を持っていて、金融業会の「護送船団方式」を生み、大蔵省の意向に少しでも反すれば、業界は遣って行けないほどの絶対的権力を持っていた。

その結果の不祥事が、銀行が、大蔵省幹部を接待する「ノーパンしゃぶしゃぶ」事件等で福井総裁も武藤副総裁もこの事件には関係がある人たちです。
あれ以来、大蔵省の一方的な支配体制を抑える目的で、財政・金融の分離が提唱された経緯がある。その意味では、民主党の主張は、改革に沿った当然の主張なのです。

福田総理は其れを百も承知していながら、再び大蔵事務次官経験者を提案し、その案を呑むか、呑まないかを迫るのに、今日までで「総裁の任期切れ」と言う「時間的圧力」、総裁人事に「空白を生む」と言う国際的面子に拘る圧力を民主党に投げかけ、呑むように迫っている。
民主党も、人事の空白を生む事には責任野党として本意ではないから、出される提案内容では、OKする積もりのようであった。

しかし出された内容は、全く民主党の意向に配慮の無い大蔵官僚に拘った提案であったから、OKする内容の期待が裏切られ、これまた拒否せざるを得ないものになった。
此れには、我々も、福田総理は解決をする意思のない提案ではないかと思った。

道路特定財源の問題も、論議の核心は、「暫定税率廃止」の問題と「一般財源化」の問題であるのに、核心には触れない、暫定期間を短くするとか、特定財源の金額を少なくするとか、小手先の数字を変えるだけの修正案である。

そして、地方の首長に財政圧力を掛けて、政府案の賛成を強要したり、全国にミュージカル公演を行い、それも特定財源を使って宣伝し賛成をアピールしている。

これ等は、話し合いではありません、政府が握っている財源圧力と、宣伝圧力で押さえ付けようとする、「力のねじ伏せ」です。
そして、最後には、衆議院での3分の2勢力を使って、強行する遣り方だけに頼っているのです。
だから、福田内閣には、話し合いや、協議して解決する能力は無いといって良いでしょう。

日銀総裁の人事も大切ですが、日本の総理大臣人事が緊急を要する最重要問題ではないでしょうか。

でも、これは解散がなければ変わりません。しかし、解散権を握っている福田さんは「絶対解散はしない」と言っているから困ったものですね!、如何しようも無いですね!。

                          (えびなたろう)