2024年5月26日(日) 台湾で新総統就任
台湾で、頼 清徳 新総統が、先日、就任したようだ
以前、当ブログで、下記記事を投稿している。
台湾総統選挙 (2024/1/24) (P69)
この記事では、総統選挙の状況について触れている。
前任の、祭 英文氏と同じ党の、頼 清徳氏が当選したが、同時に行われた議会議員選挙では、僅差で、過半数に達せず、不安定な連立政権となっているようだ。
新総統は、先日の5月20日の就任式(下図)では、大陸の中国政府との関係は、現状維持を続けるとし、「隷属しない」として、決して妥協しない姿勢を鮮明にしている。
中国政府は、祖国統一を掲げる姿勢を示して、このところ、台湾の周辺の、下図に示す5か所の海域と離島周辺で、軍事演習を行い、圧力をかけている。
大陸の目の前にある離島も台湾領のようだ。
中国政府は、勿論、台湾の背後にいるアメリカと、その同盟関係にある日本を、強く意識している。
以前、アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問した際には、米中間に可なりの緊張が走ったようだ。
香港が、中国に返還されたのは、1997年7月で、27年ほど前のことだが、一国二制度は有名無実で、今や香港は、すっかり、中国に飲み込まれてしまっている。
香港や澳門は、元々、中国領だったところが、イギリスやポルトガルにかすめ取られた歴史からみて、当然ともいえる状況だ。
これに対し、台湾は、蒋介石政権が、大陸から渡ってきたところで、中華民国こそ、大陸の正当な政権との意地もあろう。
香港と台湾では、質的に異なる状況、と言える。
新総統は、台湾を、世界のAIの拠点とする意気込みで、
”台湾を、「AIの島」になるように進め、AI技術の産業化を推進する。“
と述べている。
(参照:台湾 頼清徳氏が新総統就任 “中国との関係 現状維持”と強調 _ NHK )
台湾の、半導体受託生産の世界最大手であるTSMCが、熊本に工場を建設し、この2月に完成したようだ。
遅れてしまった、半導体分野での日本の競争力を強化するために、政府も、必死になっており、TSMCに、4600億円も補助している。
この4月初め、台湾の東岸の、花蓮県沖で、大きな地震があり、花蓮県は震度6で、大変な被害があったようだ。当時は、頼氏の就任前で、祭英文総統である。
外交関係を、台湾から、中国に替える国が多くなる中で、台湾の立場や、台中関係が、今後どのようになっていくのか、注目されるところだ。