2024年6月14日(金) インドのこと
先日、下記の3記事で、
世界の総選挙 1 (2024/6/2) (Q12)
世界の総選挙 2 (2024/6/4) (Q13)
世界の総選挙 3 (2024/6/8) (Q12)
その1でイギリスの、その2で南アフリカの、その3でインドの、総選挙について、シリーズものとして触れている。
本稿は、その3のインドについて、補足することとしたものである。
◆宣誓式
選挙結果を受けて、インドのモディ首相は、3期目の長期政権を担う宣誓式を、この6月9日に行い、政権が始動したようだ。
式の状況は、2枚の下図に示すが、普段、表に出てこず、儀礼的な役割が多い、ムルム大統領が進行役の司式を務めたようだ。
(参照:インド・モディ首相、首都で宣誓就任 3期目を開始 - BBCニュース.html)
式には、近隣諸国から、スリランカ、ネパール、バングラヂシュ、モルジブの首脳が出席したようだが、係争中の紛争を抱える、パキスタンと中国は欠席したようだ。
式では、首相は、「憲法と法に従い、あらゆる人に対し、ひいきも悪意もなく、正しい行いをする」と述べたようだ。
また、「インドの主権と一体性を守り、憲法への忠誠によって統治する」と約束したという。
世界やインドの抱える諸問題を思うとき、極めて意味深な言葉だろうか?
◆閣僚名簿
翌10日には、新政権の閣僚名簿が発表されている。
外相、内相、財務相、国防相の重要閣僚を留任させ、30の閣僚ポストの内、5を連立与党に割り振ったようだ。
モディ首相は、初代のネルー首相のような、長期政権を目指すと言われている。
◆インドの地名
インドの地名で、以前に覚えた地名と現在の地名とで、異なる都市がある。
手持ちの世界地図帳にもあるのだが、以下のようだ・
以前の地名 現在の地名
カルカッタ コルコタ
マドラス チェンナイ
ボンベイ ムンバイ
これらの3都市は、往時の東インド会社の主要都市だったようで、
・カルカッタはベンガル地方、
・マドラスはインド東海岸、
・ボンベイは、インド西海岸
を、下図のように管轄したようだ。
◆インドの国境紛争
インドには、カシミ-ル問題という、根の深い、国境紛争がある。
筆者は、インドと中国間の問題と思っていたが、インドからパキスタンが独立する時の、いざこざの後遺症などもあり、3国がからんだ、複雑な紛争のようだ。
ネットにあるカシミール地方の地図は、下図だが、インド、パキスタン、中国の、実効支配地域が表示されている。
カシミール地方は、全体としては、山岳地帯で、とくに、資源問題などはないようだが、特に、インドとパキスタンの間で、宗教や民族問題がからむ争いがあり、印パ戦争を何度も行っている。
◆インドの思い出と印象
筆者は、インドをイド訪れたことは無く、少し以前なるが、欧州出張の帰路、南周りで飛んだ時、ボンベイ(現ムンバイ)上空で、貧しげな草葺き屋根の住居が、びっしり建っていたのが忘れられない。
ガンジス河での沐浴や、水葬の話は、印象的だ。
多様な宗教*や、現在も根強く残る身分制(カースト制度)の中で、年齢層が若いインドが、今後、大いに成長していくことを期待したい。
不思議な魅力を感じる国であり、今般、その感を強くしたことだ。
*仏教の開祖である釈迦は、北インドで誕生している。