二人のビッグネームによる対談集。2011年から2012年にかけ4回にわたって対談したものを単行本にしたらしい。だから、途中で東日本大震災が起きて、その事についても言及している。
『生きづらい時代を生きなおす方法』というサブタイトルがついている。でも…だったら、いつの時代が『生きやすい時代』なんだよ、と問いたい。
いつの時代も、その時に生きている人々は「大変だ大変だ、オレたちはなんて大変な時代に生まれたんだろう」って思ってるよね。南方の戦線に送られたわけじゃない、大飢饉で人肉を食べなきゃ死んじゃう訳じゃない、そんな大袈裟に自分を悲劇の主人公にするなよ、と言いたい。
香山リカさんは、本当に誠実な人だと思う。著書多数、講演もたくさんしているし、コメンテーターとしてTVでもお馴染み、大学で教えているのに臨床を大事にしていて患者さんと向き合っている。
患者さんが「何のために生きているのか分からない」「息をするのも頑張らないとできない」「今日も1日、心臓を動かさなきゃいけないと思うとウンザリする」など切々と訴えるらしい。
でも、そんな問いに答えが見つからないのは当然じゃん。
私だったら「息をするのもつらいのに、よく大学病院の待合室で何時間も待っていられますね」って相手に言ってしまいそう。
「私なんかダメだ」「生きている価値がない」と患者さんたちは言う。でも、本当に自分がダメで無価値だと思っているのなら、他人から無視されたりイジメられても悲しくなどならないよ。自分はとても優れた人間で、価値があるはずなのに、不当な扱いを受けていると感じるからこそ、怒りを感じたり悲しかったりするんでしょう?
自己愛が強すぎるんだ。私もそういうタイプの人間だから、よく分かる。
『生きづらい時代を生きなおす方法』というサブタイトルがついている。でも…だったら、いつの時代が『生きやすい時代』なんだよ、と問いたい。
いつの時代も、その時に生きている人々は「大変だ大変だ、オレたちはなんて大変な時代に生まれたんだろう」って思ってるよね。南方の戦線に送られたわけじゃない、大飢饉で人肉を食べなきゃ死んじゃう訳じゃない、そんな大袈裟に自分を悲劇の主人公にするなよ、と言いたい。
香山リカさんは、本当に誠実な人だと思う。著書多数、講演もたくさんしているし、コメンテーターとしてTVでもお馴染み、大学で教えているのに臨床を大事にしていて患者さんと向き合っている。
患者さんが「何のために生きているのか分からない」「息をするのも頑張らないとできない」「今日も1日、心臓を動かさなきゃいけないと思うとウンザリする」など切々と訴えるらしい。
でも、そんな問いに答えが見つからないのは当然じゃん。
私だったら「息をするのもつらいのに、よく大学病院の待合室で何時間も待っていられますね」って相手に言ってしまいそう。
「私なんかダメだ」「生きている価値がない」と患者さんたちは言う。でも、本当に自分がダメで無価値だと思っているのなら、他人から無視されたりイジメられても悲しくなどならないよ。自分はとても優れた人間で、価値があるはずなのに、不当な扱いを受けていると感じるからこそ、怒りを感じたり悲しかったりするんでしょう?
自己愛が強すぎるんだ。私もそういうタイプの人間だから、よく分かる。