ケイの読書日記

個人が書く書評

群ようこ「半径500Mの日常」

2009-04-09 09:00:41 | Weblog
 また群ようこの本を買ってしまった。BOOK OFFで一度に3冊。やっぱり読みやすいからね。初出一覧を見ると1980年代の後半。まだバブルがはじける前。そうです。「ちょっと古臭い。え?これ何年の?」と思うところが随所にあるエッセイです。

 群さんが日本人には珍しく、英語のヒアリングが得意だとは知っていたが、その理由がこの本の中の一節『女ガキ大将、天才ピアニストへの夢があえなくついえたソナチネの日々』で判った。
 ちなみに群さんは大学時代の夏休みアメリカへ行っている。そこでバイト先のおばさんたちの英語が聴き取れるようだから、私は読んでいて驚いた。
 また別の本で、ああ日本人の喋る英語も聴き取れなくなったといった嘆きが書かれていたが、ここでも英語のヒアリングに自信を持っていたことがわかる。

 群さんは耳がいい。なぜなら小さい頃、ピアニストになりたいとハッキリした夢を持ち、4歳か5歳からピアノのレッスンに通っているのである。
 親に強制されたわけではなく自分から喜んで。

 彼女がピアノを止めてしまったのは手が小さく楽譜どおり弾けなくなってしまったからである。
 しかし、エッセイの中で…ソナチネを弾きハノンの音階練習をしていると…なんて書かれてあると本当にうらやましい。
 結局ピアニストにはなれなかったが、その耳は英語に生かされている。

 私は耳が悪い。日本人はだいたいがヒアリングは苦手だが、その中でも私は突出して苦手である。
 声が大きいのは耳が悪いから。周囲の皆さん、許してください。
コメント
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